November 25, 2017

自転車一台で誰でもすぐ開店

インドが経済成長を続けています。


これまで、経済改革がうまく進まなかった面もありましたが、2014年にモディ政権が誕生して以降、7%前後の高い成長率を維持しています。今後は本格的な高度経済成長期に入ると見られています。現在も12億人の人口を抱えていますが、さらに2050年までは人口増加も続く見込みです。

グーグルやマイクロソフト、アドビなど、シリコンバレーの名だたるIT企業のCEOにインド人が多いのは広く知られています。インド国内でも、英語圏で優秀なIT技術者が豊富という強みを生かし、先進国のソフトウェア開発などの需要を取り込み、IT産業が急速に成長しています。

メーク・イン・インディア(make in india)を掲げて、国内では、ものづくりにも力を入れています。人口の半分は25歳以下と、きわめて若い国で起業意欲も高く、国内だけでも巨大な市場を抱えているので、今後さらに経済が拡大していくのは間違いないでしょう。

もちろん問題がないわけではありません。社会インフラは脆弱ですし、国民全体の教育レベルが低い、大気汚染などの環境破壊が深刻、税制や社会制度が複雑、所得水準が低い、宗教や言語など地域ごとの障壁が多い、以前として残るカーストなど、経済成長の阻害要因は多く、課題も山積しています。

Photo by Jbarta,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.大きな格差も問題です。上位1%の富裕層が同国の富の6割を保有するなど、世界的な水準より格差は大きいと言います。最先端のIT産業に携わる人がいる一方で、極貧状態にある人も大勢います。首都であっても、最新のビルと、ゴミ溜めのようなスラム街、高級車と野良牛が混然一体となっています。

それでも、インドの都市は活気に満ちています。市場や繁華街では、たくさんの人が行きかい、人々が毎日を力強く生きています。特に旧市街では、狭い通りに大勢の人がひしめき、混沌と喧騒の中に、人々のエネルギーが満ちあふれています。路上でも、あらゆるものが売られています。

特に技術も経験も知識もなく、元手となるお金が乏しかったとしても、路上での商売なら、すぐ始められます。店を借りれば、大きな固定費が発生しますが、路上ならタダです。自分だけなら人件費もかかりません。持ち運べる分量だけ仕入れれば、在庫を抱えるための費用も不要でリーズナブルです。

路上での商売は、売れ行きが悪ければ、いつでも場所を変えられます。ものによっては、売れる可能性のある場所も違ってくるかも知れません。売れなくなれば、商品を変えたり、商売替えも簡単です。そんな、路上での商売に便利なのが、やはり自転車ということになりそうです。

インドの街でも、自転車やリヤカーなどを使って路上の商売をしている人が大勢います。工夫をこらし、いろいろな商品を扱っています。そんなインドのエネルギッシュな路上商売を、“Velowala.org”が紹介しています。その中から、いくつか見てみたいと思います。

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なぜかバナナとショウガの組み合わせです。右は、すり鉢とすりこぎのような食器ですが、スパイスをつぶすのに使うようです。インドならではの必需品なのでしょう。

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本だって路上で売っています。右は掃除道具あれこれです。

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籐の籠などを売っています。かさばりますが、軽いのでたくさん運べます。右は、“Aloo tikki”と呼ばれる地元のスナックや、パンにはさんだバーガー風の食べ物を売っています。

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左は、ひよこ豆やレンズ豆の量り売り、右はアイスキャンディーやレモネードなど飲料です。

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鍋やフライパンなど台所用品も手に入ります。リキシャを使って衣料品を運んで売りに行く人もいます。

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雑貨をいろいろ売っています。何が売っているのか見るのも楽しいのでしょう。右は注文に応じて、スクランブルエッグやオムレツのような卵料理を作ってくれます。

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左はレコードやアクセサリー、その他もろもろ盛りだくさんですが、右はディーワーリーと呼ばれるヒンドゥー教の新年のお祝いに使う爆竹だけを扱っています。

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ポスターに額縁をつけて売ってくれます。右はゴミの回収サービスです。

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左は家庭で使うガスのボンベです。右は、“golgappa”というインドの定番おやつとして有名な揚げ菓子などのスナックを作り売りしています。

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左は海外製のチョコレートなどのお菓子、そのほか、右はタバコや“Paan”なとと呼ばれる独特の嗜好品を売っています。

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左は化粧品や化粧用の小物など、右はインドの伝統的なアイスクリームです。

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左は、オートバイなどの修理屋さんです。右は、スパイシーな揚げたバタースナックです。

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洋服だって吊り下げて売っています。右は子供が喜びそうなお面です。子供も多いので、狙わない手はないでしょう。

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左は、言わば移動式の公衆電話サービスです。右は、下着を売っています。

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左は各種の野菜を売っています。ちなみに背後にあるのは、インド政府が設置した避妊具の自販機です。ついで買いがあるのか、この場所が気に入っているそうです。右は、時計を売っています。特徴的なものをいくつか取り上げましたが、これはごく一部に過ぎません。

日本でも、かつてはバナナの叩き売りなど、あちこちで見られたのでしょう。しかし、今では寅さんシリーズなど、映画の中でしか見なくなってしまいました。縁日などで露店が出る場所もありますが、今の日本では、いろいろな規制もあって、路上販売をするのは簡単ではないようです。

例えば、昼食が食べられる飲食店が圧倒的に不足しているオフィス街では、弁当の需要が見込めます。しかし、路上で弁当を売るには、各種の許認可が必要だったり、地域の店舗との軋轢もあるようです。地代家賃がかかる店にとっては不公平で営業妨害ですし、公道の路上を勝手に占有するのはけしからんということでしょう。

日本では、もはやインドのような経済成長率は望むべくもありません。しかし、人口減少社会でも経済規模の縮小を避け、少しでも成長を促すため、政府は企業に投資を促し、起業を奨励するなどの対策を行っています。日本は欧米諸国と比べて、起業する人が少なく、企業の新陳代謝の不足が指摘されています。



日本でも、かつては、たくさんの露店、路上商売がありました。しかし、今はネットを使ったビジネスが全盛で、路上販売など流行らないのかも知れません。街の風紀を保ち、公正な競争を担保し、トラブルを避けるためにも規制が必要で、今さら路上販売なんてナンセンスと言われるかも知れません。

一方で、都市部であっても商店街にいわゆるシャッター街が増え、街の商売の新陳代謝は進んでいません。大型の商業施設に集約されたかと思えば、その施設も客数が減り、撤退を余儀なくされ、結果として、都市の郊外でも買い物難民が発生したりしています。

もちろん、若いインドと、成熟した日本を同列には語れないでしょう。でも、手軽でハードルが低い路上販売を奨励する、例えば特区などがあっても面白いのではないでしょうか。自由でフレキシブルに対応できる形態だからこそ、新たなニーズや売れ筋、新しい商品、サービスが生まれるかも知れません。

路上の商売は、古すぎる形態かも知れませんが、スモールビジネスの原点とも言えるでしょう。自転車でリヤカーを引っ張るところから始め、人気になって店舗を構えるようになった飲食店などもあります。若者でも挑戦できる商売、スタイルとして、いま一度、見直してみてもいいような気がします。




日産や神戸製鋼に続いて三菱マテリアルもデータ改ざんですか。その会社だけでなく日本製品の世界的な評判、信用を失墜させる行為であり、今後は、何か懲罰的なペナルティを課すような仕組みも必要ではないでしょうか。

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