June 05, 2018

道路には花を咲かせない体制

自転車走行中の危険はいろいろあります。


当然ながら、クルマや他の交通には気をつけるでしょう。信号や標識の確認も必要ですし、歩行者が飛び出して来たり、自転車で逆走したりする危険な違法行為をする人もいます。さらに、道路に穴があいていたり、落下物があったりといった路面の状況にも気を付けなければなりません。

道路の真ん中に大きな陥没でもあれば、警察が飛んでくるでしょう。でも、自転車が通るような道路の左端の部分に、小さな穴があいていたり、舗装が剥がれたりしていても、放置されていることは少なくないと思います。側溝のフタが割れていても、ほとんどの場合はそのままです。

繰り返される道路工事で、舗装が継ぎはぎになっているような道路もあります。舗装が凹んでいたり、段差が出来たり、舗装が剥がれていたりすることもあります。道路の舗装の亀裂や段差、穴などは、小さなものであっても、自転車にとっては非常に危険な存在となる可能性があります。

ふだんは無意識にでも避けて通ると思いますが、うっかり見落としてしまったり、避けきれなかったりということもあります。下手をすれば落車して、大怪我になります。運悪く、そこへクルマが通って、ひかれて死亡ということだって、充分に起こりえるでしょう。

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たまに、道路の不備で事故になり、道路管理者の自治体を相手取って訴訟が起こされるケースも報じられます。ただ、クルマが絡んで死亡した場合など、事故の原因が道路の路面に問題があったとしても見過ごされてしまうこともあるのではないでしょうか。

自転車やオートバイなどにとって、道路の穴や舗装の剥がれなど、そのままでは危険で看過できないケースがあります。場合によっては、クルマが通るたびに衝撃音がしたり、雨がたまって泥ハネしたり、近所迷惑だったりすることもあるでしょう。地域の住民や道路の利用者は、早急に補修してもらいたいと考えます。

しかし、役所に電話をしても、あちこちたらい回しにされたり、担当部署に頼んでも一向に改善されなかったりします。手が回らないのか、予算がないのか、いつになっても補修されずに、そのまま放置され、いくら通報しても埒が明かないというケースも少なくないのではないでしょうか。

それは、何も日本に限ったことではないようです。途上国ならいざ知らず、欧米諸国であっても、住民の訴えが無視されて、なかなか道路が補修されないケースは少なくないようです。ヨーロッパや北米では、むしろ、日本よりも舗装の状態が悪いということもあるのかも知れません。

Bath, EnglandMontana

そうした行政の対応に業を煮やし、道路に出来た穴に、花を植える人が出てきました。誰が考え付いたのか、誰が始めたのかはわかりません。どこか特定の場所ではなく、ヨーロッパや北米をはじめとする多くの都市で、似たような事例があります。何かで知って、いいアイディアだと真似した人も多いのでしょう。

時折、市民のいわばゲリラ的な活動として、海外の新聞などのメディアで取り上げられたりしています。ざっと見ただけでも、少なくとも10年以上前から似たような事例が確認されます。最近では、その様子を動画に撮影してアップしたり、ツイッターで投稿したりする例も見受けられます。

Brussels

単に、土を入れて穴を埋めたとしても、クルマが通るとすぐまた土が削れて元通りになってしまいます。しかし、花を植えておけば、クルマのドライバーも避けて通るので、穴が掘れてしまうことはありません。もちろん、花が植えてあれば、そこを通るサイクリストには目印になって危険が回避されます。

クルマの通行を妨げる迷惑行為のようにも見えますが、穴があいていて危険な箇所を、とりあえず土で応急処置をして、また掘られないよう、目印代わりに花を植えたと見るならば、善意の行為と言えるでしょう。なかには、花が踏まれないように、さらにカラーコーンなどを置く人もいます。

EdinburghBrussels

市民による、とりあえずの応急処置です。しかし、行政に対するアピールにもなっているようです。新聞などで取り上げられたこともあってか、場所によっては、すぐに補修する自治体もあるようです。行政にとっては、怠慢に対する当てつけのように見えるのかも知れません。

花を植えておくという、さりげなさもポイントでしょう。歩行者や自転車への注意喚起であると共に、それなりに目立つので、補修担当者も見つけやすくなります。何より、花が植えてあると、通りがかった人が見て、自然と笑顔になるという長所もあります。

BathWiltshire

コーンを立ててテープで囲ったり、危険などの看板を立てたりするのでは大げさですし、通行の邪魔にもなります。花なら、万一避けきれずに踏んだとしても、クルマに被害を与えることはないでしょう。クルマのドライバーは避けて通りますが、あまりにも邪魔になる場所の場合は、花を植えないこともあるようです。

いくら行政に補修を要請しても、なかなか実行されないのに、花を植えるだけで違ってくるのであれば、後に続く人が出るのも頷けます。大きなムーブメントではありませんが、ヨーロッパや北米をはじめとするいくつかの都市に広がっているようです。





早急に補修される例もあるわけですから、迅速な処理を、どこの役所もやって出来ないことはないと思います。もし放置しておけば、事故を誘発して市民の命に関わりかねないのですから、本来は最優先で取り組んでもいいわけで、そう考えれば当然の措置にも思えてきます。

新聞などで取り上げられた影響もあるでしょうが、早急に補修される事例も出て来たのは、自治体の担当者が、道路の端の小さな穴であっても、自転車利用者にとっては重大なリスクであることを、あらためて理解したのでしょう。その意味では、なかなか有意義な方策と言えるかも知れません。

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日本でも、個人が役所に何か訴えても、なかなか改善しないケースは多いと思います。こういう話で思い出すのが、千葉県松戸市役所の、「すぐやる課」です。市民からの要請があると、それがなんであっても、とりあえず出動し、対処する部署です。

すぐやる課ドラッグストアチェーンとして有名な、「マツモトキヨシ」の創業者の松本清社長が、固辞するも請われて市長に立候補し、当選した時に創設した部署です。それまでの役所にはない斬新な発想です。調べてみると、出来たのは、もう50年近く前のことだそうですが、今も活躍しています。

発足当時は、U字溝が壊れている、道路に穴があるといった土木や清掃関係が9割だったと言います。やはり、道路補修のニーズは高いことがわかります。今は、スズメバチの巣の除去など動物関係も増えているそうです。この、「すぐやる課」は大きな話題となり、他の自治体でも見習うところが出ました。

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市民を大切にする松戸市という評判にもなったでしょう。わざわざ市外から、松戸市役所への就職、そして同課の配属を志望する人もあると言います。担当職員は、市民に感謝され、期待され、信頼されて頼りにされることに感激するそうです。職員のモチベーションアップにも貢献しているわけです。

とは言っても、松戸市のような課がない地域は多いでしょう。そして、市民の要望に対応したくても人手が足りない、予算がない、といった釈明をする自治体も多いに違いありません。しかし、松戸市も含め、海外でも出来ている自治体があるわけですから、考え方次第なのではないでしょうか。

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本格的に舗装をし直せというのではありません。小さな穴を埋めるだけなら、わずかな補修材と職員2人もいれば、すぐに出来ます。これを外部の専門業者に依頼しようとすると、稟議や見積もりなどで時間や費用もかかります。自前でやれば、たいした予算は必要ないはずです。

道路の補修が必要な箇所の調査から業者に依頼することを考えれば、市民が通報してくれるのですから、こんなにありがたいことはありません。そして、松戸市のように、副次的な効果も期待出来ます。そう考えれば、道路の補修くらい、すぐに対応する態勢にしておくべきでしょう。

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今どきは、市民にスマホを使って補修が必要な箇所の様子を画像で送ってもらうことも出来るはずです。GPSで場所も特定できるようにするアプリくらい、簡単に作れるでしょう。そうすれば、わざわざ花を植えてもらう必要もなくなります(笑)。

自転車にとっては脅威であっても、クルマには問題にならないような穴、舗装の不備などは、おそらく多数存在するでしょう。これまでは対応が遅く、地元の住民も諦めていた部分があります。しかし、それはすぐ補修すべきであり、そしてすぐ補修できるという事実が、広く認識されていってほしいと思います。




安倍総理を守る目的でしょうが、これだけの不祥事なのに財務大臣を辞任しない麻生氏、面の皮が厚いですね。

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