August 13, 2018

助けてくれるのはお日様だけ

夏休みで旅行に出かけるという人も多いでしょう。


ただ、特にお盆の時期となると、飛行機や電車、バスもフェリーも座席の予約がなかなかとれません。道路にもたくさんのマイカーが繰り出し、大渋滞が起こります。人気のツアーも観光地の宿泊の予約も早くから満杯です。どこへ旅行するのも容易ではありません。

ところで、世界に目を向けると、いろいろな旅行があります。“The SunTrip”、太陽の旅と名付けられた旅行に出かけている人もいます。しかし、旅といっても普通の旅行ではありません。自分の脚力と太陽の力だけで、ユーラシア大陸を西から東へと駆け抜ける国際レースです。

The Sun Trip

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使うのは電動アシスト自転車、それもソーラーパワーによる電動アシスト自転車です。バッテリーにコンセントから電気を充電することは許されません。ソーラーパネルからだけです。ペダルを自分の足でこぐ以外は太陽の力を借りるだけで、大陸を横断するレースなのです。

世界中から冒険家が集まるこのレース、今年はフランスのリヨンから中国の広州まで、およそ1万2千キロを走り抜きます。およそ、と書いたのはルートが決まっているわけではないからです。参加者それぞれが自由に、自分の判断でコースを決められるのが特徴です。どのようなルートをとるかもレースの戦略になります。

The Sun TripThe Sun Trip

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紛争や政治状況などから、通過を禁じられている国や地域はありますが、そこを通らなければ、コースどりは参加者にまかされています。天候や地形、途中の道路状況を含め、さまざまな要素に影響されますので、最短距離を通れば一番早く着くとは限りません。

スタートとゴール以外、途中は自由です。自由な代わりにサポートは一切ありません。すべて自己責任で走行しなければなりません。その点で、レースというより冒険に近い部分があります。ユーラシア大陸の多くの国を通ることになりますし、主催者が各国の治安や安全まで保証できないのは仕方のないところでしょう。

The Sun TripThe Sun Trip

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緊急時に備えて、GPSによるトラッキングは行っていますが、支援は期待出来ません。道中は自分の力だけで進まなければならず、沿道で交通整理してくれるわけではありません。交通事故から強盗などの犯罪に巻き込まれることも含め、何が起こるかわからない冒険旅行です。

参加者は、それぞれ思い思いの自転車でエントリーします。その性能も勝敗を分けます。ソーラーパネルを大きくすれば発電能力は上がりますが、そのぶん重くなります。パネルの発電効率、バッテリーの性能、各パーツの信頼性など、多くの課題があります。もちろん、荷物の量をどうするかも考えどころでしょう。







この時期、気温が40度を超えるような地域もあります。そのような場所では、バッテリーや回路が高温で焼き付いてしまわないよう、あえてアシストなしでペダルだけで進む判断をせざるを得ないこともあると言います。体力的にも、相当過酷なレースであることは間違いありません。

当然ながら、モーターの力だけで走行するのは無理です。条件がよければ、ペダリングと併せて一日に400キロ以上走行できる場合もあるようですが、天候によっては充電出来ないこともあります。体力や戦略、経験だけでなく、運もあるわけです。さまざまな要素が関わってくるのは間違いありません。

The Sun TripThe Sun Trip

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若者から年配まで、経験豊富なサイクリストから、バックパッカー、まだ新米の冒険家、アスリートから夢想家まで、さまざまな人が参加するのも特徴です。なかには障害を抱えていたり、ハンドサイクルで参加する人もいます。多様なプロフィールを持つ人が参加しているのも特徴です。

国境だけでなく、文化や民族、体制や宗教などを超えて自由に移動することに意味があります。太陽の恵みを除いて、旧来の化石エネルギーに依存しない点で、例えばパリ・ダカールラリーのような従来のレースとは違う、新しい21世紀のラリーとも言えるでしょう。

The Sun TripThe Sun Trip

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道中、何が起きるかわかりませんので、緊急用にウォールチャージャー、コンセントからの充電器を持っていても構いませんが、出発前に主催者によって封印されます。もし太陽光以外の電源で充電した場合には、ソーラーチャレンジからは除外されます。

必要な国のビザを用意するなど、レースに必要な準備もすべて自分でしなければなりません。レース中もサポート車両が走行しているわけではありません。ただ、途中で出会う沿道の人々の助けを借りて、スペアパーツなどを送ってもらうことは可能です。

The Sun TripThe Sun Trip

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参加者には地理的に標識されるビーコンが渡され、可能な場合は緊急通報が送られることもあります。ただ、基本的には自分で自分の安全を確保する必要があります。参加者同士は、お互いに助け合う義務があります。安全の為、原則として現地時間の午後9時から翌午前7時までの夜間走行は禁止です。

“Sun Trip 2018”のスタートは6月15日正午でした。優勝者は44日と19時間で走破しています。もちろん、100%ソーラーパワーと人力だけです。2位は50日と23時間、3位は52日と20時間です。これを書いている8月13日は60日目ですが、まだ到着していない人も多いはずです。

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一応、100日間、9月の22日までに到着することが求められています。今年は世界各地で異常な高温に見舞われていますから、道中で苦闘を強いられている参加者もあるに違いありません。それを思えば、乗車率200%とか渋滞55キロくらい一瞬のことで、ラクなものに思えてきます。

日本で走っているスケールでは実感できない距離であり、しかも過酷な環境です。高低差も大きく、舗装だっていいところばかりではないでしょう。親切な住人ばかりとは限りません。劣悪な衛生状態を強いられることもあるはずです。運悪く強盗などに遭えば、命を落としたって不思議ではありません。

The Sun TripThe Sun Trip

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まさに冒険ですが、ロマンがあります。夢の大陸横断、いつか挑戦してみたいという人もあるでしょう。ただ、現実的には、ユーラシア大陸横断どころか、日本一周だって容易ではありません。それでも、手始めに、自転車での宿泊を伴う旅行に出かけてみるのも面白いかも知れません。




お盆の時期は、東京都心の交通量が少なく、走りやすかったりします。逆に東京周遊もいいかも知れませんね。

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