そのため、誰もが同じ仕様のものを手に入れることになります。そのまま使うものも多いですが、ものによっては、買ってきてそのままではなく、カスタマイズして使いたいものもあるでしょう。使い方に個人差があって、市販品の標準の状態のままだと使いにくいものもあります。
例えばパソコンは、ソフトはもちろん、使い方や必要に応じて、メモリや各種のボード、周辺機器を増設するなど、ハード的にもいろいろとカスタマイズする人もあるでしょう。なかには、最初からマザーボードや筐体、パーツを別々に購入して、自分で一から組み立てる人もいます。
クルマでも、ディーラーで売られているそのままで乗る人がいる一方、いろいろなオプションを装着する人もいます。なかには、社外のいわゆるアフターパーツを装着したり、基本的な仕様を変更するような改造をしたり、メカニカルな部分から外観までこだわって、カスタマイズする人もいます。
自転車も、売っているママチャリをそのまま乗っている人が多い一方で、スポーツバイクなどの場合、まずサイズを合わせるためにカスタマイズします。必要に応じてパーツを交換したり、あとから市販されているさまざまな用品、部品を取り付けたりすることもあるでしょう。
VIDEO
自転車は、元々個人にあわせて使うものですが、さらに自分で組み立てたり、もっと細かい部分をカスタマイズ出来てもいいのではないかと考えた人がいます。JJ Wang さんと、Rick Wang さんの親子です。“
Sterka M1 ”は、モジュラーパーツを組み合わせることによって、自在に構築できる電動アシスト自転車です。
DIYキットとして提供され、自分で組み立てる自転車です。自分の好きなようにカスタマイズしたり、アップグレードしたり、こだわりの仕様にすることが出来ます。基本的には3時間程度で組み立てられるようになっており、ある程度の知識があれば誰でも出来るようになっています。
VIDEO
電動アシストですから、モーターやバッテリーの組み合わせ、パーツの置き換えによって、仕様や出力を変えたり、細かくセッティングしたり出来ます。ディレイラー、前後のサスペンション、ディスクブレーキなど、自転車としてこだわった部分もいろいろあります。
必要な部品は基本的にモジュールとなっていますので、パーツを組み合わせれば完成するようになっています。すでにいろいろな電動アシスト自転車が市場で流通していますが、モジュール化され、自分で組み立てる電動アシスト自転車というのはユニークです。
市販されているハイエンドなE-Bike と比較しても高性能なものを組むことが可能です。また、センサーを搭載した、トルクペダルアシストシステムや、ケイデンスペダルアシストシステムといった独自のユニークなシステムを選択することも可能になっています。
バッテリーやモーターを搭載しても、重くてはパフォーマンスを発揮出来ません。そこで、カーボンやアルミ合金を使った、軽量なフレームが用意されています。モニターパネルや、ヘッドライト、USBポートなど、ニーズに応じて装備するオプションもあります。
自転車を自作するようなマニアが、どれだけいるかはわかりません。ただ、これまでもこのブログで多数取り上げてきたように、自転車を自作して楽しむ人は、海外では一定割合でいます。Eバイクのスペックや使い勝手にこだわり、自分で好きにカスタマイズしたい人もいるに違いありません。
イスラエルはエルサレムにある、Hadassah Academic College のプロダクツデザイン科の学生、Doron Manber さんと、Liran Cohen さんは、必要最低限のモジュールによる“
modular bike ”を設計しました。タイヤやペダル、サドルなどは別として、フレーム部分は、4つの接続パーツがあればいいと考えました。
この4つのパーツを結ぶ部分に、何を使うかは自由です。例えば、古くなったイスをリユースして自転車にすることも可能になります。このパーツがあれば、一人ひとり自由なカスタマイズ自転車を組むことが出来ます。これもモジュラー自転車という考え方です。
こちらは製品化を目指しているわけではありませんが、一つのデザイン、アイディアとして、モジュール化した自転車、カスタマイズ出来る自転車という点は、先ほどのキットと通じる部分があるかも知れません。自転車をDIYすることで、自由で新しいものが生まれる可能性もあるでしょう。
自転車を自作するなんて面倒なことに興味はないという人も多いと思います。ただ、特に男性は、何かを作ることに惹かれる面もあるのではないでしょうか。子供の頃、模型だとかプラモデルが好きだった男性は少なくないと思います。作る時間がないのに、ついつい何かの自作キットを買ってしまったりします(笑)。
何かの趣味にハマると、トコトンこだわって、一から自分の手で作りたくなってしまう人も、いろいろな分野にいます。どうせなら、自分だけの一台にしたいという願望もあるでしょう。手作り、あるいはカスタマイズは、そんな、「男心」をくすぐるのかも知れません。
北海道で大きな地震が発生しました。集中豪雨、台風、地震、あらためて災害列島に住んでいると実感します。
Posted by cycleroad at 13:00│
Comments(2)