January 22, 2019

挑戦する人が挑戦し易い社会

アメリカは起業家精神の旺盛な国です。


シリコンバレーを例にとるまでもなく、起業家が新しいビジネスを次々と起こしています。アメリカの大学生は優秀な人ほど、大企業に就職するより起業を選びます。起業率の高さが、結果として各方面でイノベーションを起こし、アメリカ経済の強さの源泉となっています。

就職希望に大手企業がズラリと並ぶ、安定志向の日本とは、考え方も文化も根本的に違うのでしょう。アメリカの学生は、大企業で働きたいという人より、スタートアップ企業を含む中小企業を希望する人のほうが、倍以上の割合で多いと言います。これからの企業に大きな可能性があると見るからでしょう。

アメリカでは大企業であっても会社の業績次第で簡単に一時解雇されたりします。自分で起業してしまえば、意に染まぬ環境で仕事をする必要もありません。もちろん起業して成功するのは簡単なことではありませんが、起業して自分で商売を始めようと考える人も少なくないようです。

仮に起業して失敗したとしても、それは経験として評価されます。何度でも挑戦が可能で、それを受け入れる土壌や仕組みがあります。実際に何度も挑戦します。むしろ何度か失敗した経験のあるほうが評価が高まったり、その経験が評価され、別の会社に高待遇で迎え入れられることも珍しくないと言います。

日本では、失敗すると借金だけが残って再起不能になったりします。規制が多いのもネックです。アメリカでは、いわゆるリスクマネーの出し手が多く、個人保証もさせられないため、また一からやり直しがききます。そういった社会の仕組み、ビジネス環境、文化のようなものも、日米の違いの背景にあるようです。

ニューヨークの街角ニューヨークの街角

今どきのITビジネスやバイオテクノロジー、AIや自動運転といったハイテク分野ばかりではありません。小売り業とか、飲食業といった分野でも、自分の店を持ちたい、自分で自由に仕事をしたいという人は少なくありません。小さな店から始めて世界的なチェーンに育てた起業家もたくさんいます。

ニューメキシコ州、アルバカーキに住む、David Langer さんは、長年コーヒー業界で働いてきました。最初はコーヒーの機器関係で働き、次にコーヒー豆の売買の会社を経営し、多くのレストランやコーヒーショップのオーナーなどと取引してきました。そして今、新しく起業する人を応援したいと考えています。

アメリカでもカフェは人気があります。マンハッタンなどを歩くと、街角ごとに移動式の露店が出ていて、使い捨てカップでコーヒーが売られています。ニューヨーカーは通勤の途中でそれを買い、歩きながら飲んだりします。そうした街角の露店の多さに驚きます。

日本のように、自動販売機で缶コーヒーを売ってないこともあるのかも知れませんが、移動式の屋台から始める人も少なくないのでしょう。レストランなど他の飲食店をやりたい人にとっても、最初はコーヒーや軽食から入るのが、やはり敷居が低くてやりやすいのは間違いありません。

RaptrRaptr

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しかし、店を持たずに露店で開業するにしても、それなりに費用がかかります。ハイテクベンチャーと違って、出資は期待出来ません。ある程度の自己資金がないと無理です。David Langer さんは、脱サラしてカフェを始めたいのに、資金が足りない人を見てきました。

そこで、移動式屋台を低額で始められる、カフェ用自転車を制作して提供することを思い立ちました。フランチャイズチェーンが、同様のカーゴバイクを個人の開業希望者に提供するケースはこれまでもありました。しかし、それだとフランチャイズフィーがかかってしまい、高額になります。

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David Langer さんの作ったモバイル・カフェ、“Raptr”は、自分だけのお店として看板を掲げ、商売を始める事が出来ます。そのまま自転車カフェが始められる機材ですが、フランチャイズではありません。これによって、マイクロカフェ開業の敷居を大幅に下げることが出来ます。

コンロや燃料ボンベ、充電池にソーラーパネル、バーナーにシンク、ストレージなど、自分が必要と考える装備をチョイスして搭載することが出来ます。もちろんベースは自転車なので、バンなどと比べて車両費も維持費も大幅に安いのがメリットです。3千5百ドルからと、とてもリーズナブルです。

Raptr

Raptr

Raptr

これならば、気軽に挑戦することが出来るでしょう。どこかのフランチャイズチェーンに入る必要もなく、自分だけのカフェ・スタンドがオープン出来ます。自転車で移動出来るので、どこで店を開くかも自由です。お客が少ないと思えば、別の場所へ移動すればいいだけです。

自分だけのカフェですので、何を売ろうが自由です。柔軟に変えていくことも可能です。採算が合えば、昼間だけの営業でも、本部から文句を言われることはありません。最悪、上手くいかなかったとしても、少し高い自転車を買っただけで済みます。このハードルの低さは魅力と言えるでしょう。

将来、自分の店を持ちたいという人だけでなく、定年後のお小遣い稼ぎの選択肢になるかも知れません。現在、この“Raptr”は、David Langer さんの新規事業としてクラウドファンディングサイトで資金調達をしています。自分の店を小さく始めたいという人のサポートが出来ればと考えています。





自転車一台から商売を始められるのであれば、雇われて働く以外の選択肢が出来ることになります。それが企業の新陳代謝を促したり、社会を活性化し、経済を成長させることにもつながるでしょう。既得権益にしがみつくゾンビ企業を存続させるような規制は、社会の競争力を失わせ、国を衰退させます。

世界を見れば、新しいテクノロジーによって、シェアリングエコノミー、テレワークなど、仕事のやり方や就職観も変わりつつあります。ハイテク分野に限らず、新しい商売が生れています。日本でも、挑戦したい人が挑戦しやすい社会、挑戦する人を増やすような社会にしていくべきではないでしょうか。




全豪オープンは錦織選手も大坂選手も好調に勝ち進んでいます。二人ともぜひ優勝を勝ち取って欲しいですね。

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Posted by cycleroad at 13:00│Comments(0)このBlogのトップへ前の記事次の記事
 
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