February 06, 2019

スマホ化していく自転車用品

スマートフォンが急速に普及しています。


日本では個人の保有率が6割を超え、世帯普及率ではパソコンを上回りました。ここ10年で爆発的な勢いで普及しており、従来型の携帯電話やパソコンなど、あらゆる通信機器と比べても急速な勢いです。若い世代を中心に、パソコンは使わずスマホだけという人も増えています。

電話やメール中心から、SNSなどコミュニケーションのスタイルも変わりました。どこでも写真や動画を撮影し、すぐにネットにアップ出来ます。出先でも地図やお店など周辺の情報がチェックできますし、決済に使っている人もあるでしょう。もはやスマホがないと生活が立ち行かないという人も多いはずです。

スマホは、自転車の世界も変えつつあります。出先で地図やリアルタイムの天気などをチェックできますし、周辺の情報をいつでも取得できて便利です。近所ならともかく、自転車に乗って出かける際は、スマホが必需品となっている人も多いに違いありません。

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自転車用品、アクセサリーもスマホと連動させるものが増えてきました。例えば、サイクルコンピュータです。コンピュータとは言いつつ、従来の製品に出来ることは限られていましたが、最近はスマホと連動させることで、機能を拡張したものが出てきています。

こちらのサイクルコンピュータは、従来のものと相違ないように見えますが、スマホと連動させて使うことで、ナビゲーション機能を実現しています。スマホをハンドルバーにマウントして、地図アプリを使ってもいいわけですが、サイコンとスマホを連動させたほうが優れていることもあります。

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スマホほど画面が大きくないですが、ナビも方向やタイミングを表示するだけなら、サイコンの画面で十分です。シンプルな表示で、スマホの画面を凝視するより安全です。スマホの画面を常時表示させていると、バッテリーの消費が激しく稼働時間が問題になりますが、これなら最大150時間動作可能です。

スマホと連動させつつ、専用のディスプレーとして使う形です。白黒で太陽光の下でも見やすく出来ており、小型のソーラーパネルで充電も可能です。もちろん、速度をはじめとする走行データの表示や管理など、従来のサイコンの機能も一通り備えています。

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目的地のセットをはじめ、サイコンの小さな画面では操作しにくいことは、スマホで行えます。走行データはスマホを通じてアップロードし、共有することも出来ます。サイコンとスマホを連動させて使うことで、ナビ機能をより安全で使いやすくしていると言えるでしょう。

走行中にスマホに着信した電話やメッセージを、サイコンの画面で知らせることも出来ます。わざわざスマホをハンドルバーに取り付けておく必要はありません。スマホも便利に携行出来るわけです。今後のサイコンは、スマホ連動が多くなっていくのではないでしょうか。



セキュリティーの分野も変えていく可能性があります。これまで、自転車の盗難防止と言えば、チェーンやU字錠など、ロックくらいしか一般的でありませんでした。しかし、最近はスマホの機能を利用した自転車の盗難防止用アクセサリーが登場しています。

こちらは盗難防止用のアラームです。自転車が動かされると警告音を鳴らして犯人を威嚇します。同時に持ち主のスマホに異常を通報します。さらに、持ち去られてしまった場合には、携帯電話回線を通じて手元のスマホと通信し、その位置を追跡できるようになっています。

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これまでも、単体でGPSなどで位置情報を取得し、追跡可能にするような製品はありましたが、これはスマホと連動させることで、盗難防止アラームに通報や追跡機能を持たせているわけです。いつも持ち歩くスマホと連動させることで、余計なものを携行しなくてすみます。



もっとユニークな製品も出てきています。こちらは、靴の中に入れるインソールです。一般的には、クッション性のあるウレタンなどで出来た化学製品ですが、こちらは電子部品、デジタルインソールです。各種センサーが組み込まれており、スマホと通信します。

スマホとは近距離無線、Bluetoothで接続します。スマホの専用アプリで操作や設定が出来るようになっています。インソールですから、ペダリングの情報が直接取得できます。これによって、自分のペダリングの問題点を把握したり、バランスを矯正したり、テクニックを向上させることが出来るわけです。

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ペダリングのパワーは4軸で計測され、バランスも一目瞭然です。ケイデンスやスピード、パワーロスや筋力の活動状況もわかると言います。AIを利用して疲労とケガのリスクを探知したり、パフォーマンス改善のためのアドバイスまで音声付でコーチングする機能があります。充電はUSBです。

シューズのインソールまで電子化していくことに驚きますが、これも製品の進化と言えるでしょう。もちろん、誰もが必要とする機能ではありませんが、これまで無かった機能が実現し、しかもスマホを使うことで、より安く、操作も簡単になっている点も見逃せません。

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そのほかにも、スマホと連動させた製品はいろいろと開発されています。スマホから遠隔操作できるロックは、一台の自転車を複数の人で共有するのに、カギを受け渡す必要がありません。操作部をスマホにすることで、より軽量コンパクト、低価格のドライブレコーダーもあります。

ヘルメットに組み込んだセンサーで事故を検知し、スマホ経由で自動通報する非常用装置もあります。ハートレートモニターなどと連動して、トレーニングのパフォーマンスを診断するアクセサリーとか、走行履歴を取得してビッグデータとして蓄積し、インフラの改善や各種の調査に役立てるようなアイテムも開発されています。



自転車に限ったことではないと思いますが、今後もこうした傾向は続いて行くでしょう。スマホをコンピュータ、表示装置、センサーとして利用することで、新たに実現される機能も少なくないはずです。これまで、電子部品になるとは想像がつかなかったものまで、電子化していく可能性があります。

こうした傾向を好ましく思わない人もいるでしょう。自転車はもっとシンプルで、余計なものはいらないという考え方もわかります。ただ、もはやスマホなしの生活が考えられない人が増える中、自転車に乗るのにも、スマホが切っても切れないものになっていきそうです。




トランプ大統領の一般教書演説、メキシコ国境の壁は譲らないようです。また政府機関閉鎖、泥沼化でしょうか。

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この記事へのコメント
cycleroadさん,こんばんは.暫くです.

サイクル用品にモダンな通信機器を導入するのを否定はしませんが,前方不注意だけはいけません.

また,私はサイクリングの行路の選択に長年国土地理院の1/5万や1/2.5万地形図,それに1/20万地勢図などを長年愛用しておりますが,最近は「地図ちょー苦手で読めません」と言う人が実際にいます.

とは言っても地形図に関する問題はセンター試験の「地理」でもよく出題されますから,等高線などある程度は理解できるようでありたいものです.

雨雲レーダーのアプリが使えるなら私も導入したいとは思います.


Posted by マイロネフ at February 07, 2019 21:51
マイロネフさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
前方不注意になるリスクも含め、どういう装備を選ぶか、使うかという点は人それぞれ、判断が分かれるところでしょう。
これまで出来なかったことが実現し、便利ととびつく人もいれば、今までのままで十分という人もいます。
文明の利器はなんでもそうですが、そのメリットデメリットはあるとしても、多くの人が便利と感じるものは、やがて当たり前になっていくのだろうと思います。
Posted by cycleroad at February 07, 2019 22:41
 
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