September 10, 2019

利便性と防犯性能の二律背反

サイクリストにとって盗難対策は宿命です。


自転車に乗っていれば、どこかに駐輪せざるを得ません。常にそばに居られるとは限りませんし、誰でもアクセスできるような場所にとめる以上、盗難に遭うリスクはどうしても生じます。自転車に乗る以上、盗難の可能性はつきものであり、その対策からは逃れられません。

ネットオークションやフリマアプリの普及で、換金しやすくなったことも手伝い、依然として自転車盗は無くなりません。すでにいろいろなロックがありますが、施錠していても盗まれてしまうということで、また新しい製品が開発されています。今回は最近ネットで目にしたロックを取り上げてみたいと思います。

TapplockTapplock

TapplockTapplock

駐輪時に、いちいちカギを使うのが面倒という人もあるでしょう。そんな人には、こちら“Tapplock One”、スマートな南京錠です。静電容量センサーが使われており、指紋認証でロックが解除できます。ワンタッチで開錠でき、カギを持ち歩く必要がなく、カギをなくすリスクもなくなるわけです。

面白いのが、複数の人で共有することが出来るよう、500個もの指紋を記憶できるところでしょうか。そんなに必要かという気もしますが、最大500人での共有もできるわけです。バッテリーは1回2時間の充電で、最大1年間持続するので、充電の手間も最小限となっています。



こちら、“Dog&Bone”の南京錠もシンプルで、カギもダイヤルもありません。Bluetooth を使って、手持ちのスマホで開錠するタイプです。デザインはクラシックですが、開錠方法はハイテクです。スマホとアプリがあれば開きますので、やはりキーを無くすリスクはありません。

Dog & BoneDog & Bone

Dog & BoneDog & Bone

メーカーによれば、特許取得済みで、史上初の、Bluetooth南京錠だそうです。もちろん防水ですし、ロック自体は切断が困難になるように設計されており、Zamak-3の亜鉛合金ダイカストと硬化鋼を使用しています。再充電が必要になるまでに3千回のロック解除か、最大2年間持ちます。



出先での駐輪に備え、ロックは携行しなければなりません。自転車では、なるべく荷物を減らしたいわけですが、そんなニーズに答えようというのが、こちら、“AirLock”です。なんと、タイヤの空気を入れるポンプとロックを一体化した、製作者いわく世界初のオールインワン・自転車ロック・ポンプです。

The AirLockThe AirLock

The AirLock

携帯用の小さなポンプだと、空気を入れる作業も大変ですが、こちらはホースが長いので、ポンピングもラクです。もちろん、ポンプのホース部分は、ロックのケーブルとして使われるわけですから、軽量で頑丈な、編組スチールケーブルになっています。ポンプとロックが兼用なぶん、荷物を減らせるというわけです。



太いワイヤーを丸めて収納するタイプだと、どうしてもかさばります。携行するのに、なるべくコンパクトにしたいという人もあるはずです。そんな人にはこちら、“ZiiLock”です。耐せん断性では、12トンの油圧カッターの攻撃にも耐える頑丈さです。

ZiiLockZiiLock

ZiiLockZiiLock

さらに、ロックにモーションセンサーが搭載され、攻撃されたら手元のスマホに通報してくれます。ロックするたびに位置をマークする機能もあって、簡単に見つけるのにも役立ちます。開錠方法は、カギだけでなく指紋認証やBluetoothによるスマホからの開錠も出来ます。



ロックはワイヤー錠でなく、切断されにくいU字錠を愛用している人も多いでしょう。こちらは“440A Alarm U-Lock“、形はポピュラーなU字錠ですが、盗難防止用のセンサーとアラームを搭載しています。12mmのシンプルなスチール製ですが、これ単独でも盗難を阻止するのに十分な強さです。

ABUSABUS

ABUSABUS

さらに100dbのアラームを追加することで、泥棒を追い払おうという目論見です。3D位置検出システムが搭載され、GPSを利用してアラームの精度を高めています。長持ちするコイン型電池で駆動されますが、小さな振動で警告音を鳴らし、動きを続けると耳を裂くようなアラームが鳴るようになっています。



やっぱりロックは頑丈で、いかに破壊や切断されないか、が一番重要と考える人も多いでしょう。そういう人には、こちら“SAF Lock”です。プロの窃盗犯は、大型の油圧カッターや、アングルグラインダー、すなわち回転式の電動ノコギリなどの工具を使うケースが多いようです。

これは、電動回転カッターに耐える、世界初のバイクロックだとしています。電動グラインダーによる切断に、最低30分間耐えると報告されています。この大きさ、ジョークかと思ってしまいますが(笑)、そうではありません。この太さ、従来品と比べて差は明らかです。窃盗犯も、見ただけで切断する気を失くしそうです。

SAF LockSAF Lock

製造元の、Altor Locks 社では、長年自転車用ロックの製造販売をしてきましたが、アングルグラインダーの破壊力、切断性能に優るロックが必要と考え、研究してきました。自転車用のロックが、泥棒が使うツールに追いついていないと感じていたからです。

電動のアングルグラインダーが身近になり、現在市場に出回っている、あらゆるロックは数秒から数十秒程度で切断が可能だと見ています。このロックは、Bicycling Magazine 社によるユーザーテストでは、切断に1時間以上かかったそうです。そんなに切断に時間がかかれば、十分な抑止力と言えるでしょう。

SAF LockSAF Lock

ただの金属ではなく、内部構造が特殊になっています。電動グラインダーで切断しようとすると、グラインダーのディスクに損傷を与えるような仕組みになっており、この構造が有効なのだと言います。ディスクが過熱したり、破損したり、バッテリーが足りなくなるなどして、結果として防げると言います。

問題は重さです。重量は6.25キロもあります。もちろん、相応の覚悟のある人なら、携行出来ないとは言いませんが、かなりの重さです。これは自宅や勤務先などで、ラックにロックしたままにして使うのが現実的でしょう。もちろん、ラックが頑丈でないと、ラックのほうを切断されてしまいそうです。



こうして見てくると、これまでもそうでしたが、更に新たな工夫、開発がされています。いろいろなロックがあるものですが、逆に言うと、これぞ決定版というものはありません。いろいろな要素を同時に満たすのは困難ということでしょう。つまり、今後も新製品の開発、泥棒との闘いは続いて行きそうです。




首都圏を大型の台風15号が直撃しました。交通も混乱し、あらためて都会の災害に対する弱さが実感されます。

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