September 22, 2019

撒く投げ入れる驚かす逃げる

暑さ寒さも彼岸までと言います。


23日は秋分の日で、昼と夜の長さがほぼ等しくなる日です。いつの間にか気温も下がって過ごしやすい季節となり、出かけるにもいい陽気となってきました。さて、そんな折りですが、今回は例によって最近の自転車関連のニュースの中から気になったものをピックアップしてみたいと思います。


自転車で2万キロ、開幕戦ホイッスル届く ラグビーW杯

ラグビーW杯ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会開幕戦の日本―ロシアで使われるホイッスルが19日、試合会場の東京スタジアム(東京都調布市)に届いた。元ラガーマンの外国人2人が、前回開催地のロンドンから約2万キロを約7カ月かけて自転車で運んだ。

ホイッスルを運んだのは南アフリカ出身のロン・ルトランドさん(45)と、香港出身のジェームス・オーウェンさん(28)。貧困に苦しむ子どもを支援する国際団体への寄付を募るため、ルートの大半を自転車で、海は自転車とともに船に乗って日本に着いた。

2人はこの日正午過ぎ、自転車でさっそうとスタジアムに登場。大会関係者に笑顔で手を振って応え、開幕戦で主審を務めるナイジェル・オーウェンズさんと握手を交わし、ホイッスルを手渡した。2人は「無事に東京に着けてほっとした。支えてくれた世界の方々に感謝したい」「明日からは自転車を降りて、日本のジャージーを着て応援する。たくさん試合を見に行って日本の魅力を味わえるのを楽しみにしている」と話した。(2019年9月19日 朝日新聞)


いよいよアジア初、日本開催のラグビーワールドカップが始まりました。日本は幸先よく白星発進したわけですが、その試合で使われたホイッスルは、前回開催地のロンドンから、はるばる自転車で運ばれてきたそうです。7ヶ月もかかって運ばれました。

ツール・ド・東北前回大会とつなぐ意味をこめたのでしょうが、歩いて来るのはさすがに困難ですし、クルマでは苦労した感が出ません。こういう象徴的なイベントに使われるのは、やはり自転車ということになるのでしょう。ただ、事前にはあまり話題になっていなかったので、公式の手続きではなさそうです。

無事に届けば、それなりに話題になりますが、万一、何かのアクシデントで間に合わなかったら、せっかくの開幕に水を差しかねません。聖火と違って、ホイッスルはどこでも入手できますし、届かなかったら知らん顔して予備を使う予定だったのかも知れません(笑)。


「邪魔だったから」 線路めがけて自転車投げ入れた男逮捕

JR南武線の線路に向かって自転車を放り投げたとして、幸署は18日、威力業務妨害の疑いで、川崎市幸区小倉、会社員の男(40)を逮捕した。

逮捕容疑は、4月11日午後4時50分ごろ、自宅近くの路上に駐輪されていた自転車を同線の線路敷地内に投げ入れ、JR東日本の業務を妨害した、としている。「邪魔だったから投げ入れた」と供述、容疑を認めているという。

署によると、現場は鹿島田駅から矢向駅に向かって約300メートルの地点。自転車は歩道から高さ約2メートルの金網越しに投げ入れられ、線路脇に落下した。けが人や列車の運行への影響はなかった。周辺の防犯カメラの映像などから同容疑者が浮上した。(神奈川新聞  2019年09月18日)



線路に自転車投げ入れ 容疑で男逮捕

南海電鉄の線路上に自転車を放置したとして、大阪府警捜査1課などは5日、電汽車往来危険容疑で、住所不定の自称派遣社員、大須賀博文容疑者(41)を逮捕したと発表した。「知りません」と容疑を否認している。

逮捕容疑は、8月24日午前5時ごろ、大阪市住吉区上住吉の南海高野線で、線路上に折りたたみ自転車を放置し、難波発河内長野行きの普通電車に接触させたとしている。乗客約60人にけがはなかった。

捜査1課によると、周辺の防犯カメラ映像から大須賀容疑者が浮上。6月12日〜今月2日には南海高野線やJR阪和線で、自転車などが投げ入れられる事件が計5件発生しており、府警は関連も調べる。(2019.9.5 産経新聞)


アワイチどちらも逮捕されたのは40代です。分別のない青少年ならともかく、いい年をした大人の仕業ということに驚きます。あきれた話です。少し前にも横浜の踏切事故が話題になりましたが、場合によっては大事になりかねません。大事にならなくても、列車往来危険は重罪です。

青少年ならともかく、なぜ大人が自転車を線路に投棄する事件が後を絶たないのでしょうか。脱線は免れたとしても、急停車で乗客がケガをしたり、多くの人が足止めされるなどの可能性は十分あります。むしゃくしゃしてやったという供述もよく聞きますが、とんでもない話であり、厳罰に処してほしいものです。


自転車で衝突「ごめんね」言い残し走り去る…中学生が腕骨折

13日午後6時半頃、福島市鎌田の市道脇の歩道で、自転車の男子中学生(12)が前方から来た自転車と衝突した。男子中学生は転倒し、左腕を骨折する重傷。福島県警福島北署によると、自転車の男は「ごめんね」と声をかけ、そのまま走り去ったという。同署はひき逃げ事件として捜査している。(2019/09/16 読売新聞)


御堂筋謝ったということは、衝突を認識していたわけで、それなのに、なぜ走り去ったのかは不明です。もし、確信犯だったとしたら、重傷を負わせながら逃げたわけで、悪質です。重傷ひき逃げ事件として、刑事的にも重い罰になるでしょう。ただ、もしかしたら、大したことはないと思ったのかも知れません。

自転車で歩行者などと事故になる可能性は誰にでもあります。大したことはないだろうと、つい勝手な判断をしてしまうこともありえそうです。しかし、例え結果として軽傷だったとしても、そのまま立ち去れば、ひき逃げ犯として重罪になりかねないことは肝に銘じておくべきでしょう。


自転車で「ひょっこり」32歳男を逮捕 「驚くカオ見たかった」

ひょっこり埼玉・桶川市で2019年7月、道路を走っていた車の目の前に意図的に飛び出して、急ブレーキをかけさせた疑いで、32歳の男が逮捕された。

車の前に、対向車線から突然飛び出す自転車。

金属加工会社の会社員・成島明彦容疑者(32)は2019年7月、桶川市の路上で、50歳の男性が運転している車の目の前にわざと飛び出し、急ブレーキをかけさせるなどした暴行の疑いが持たれていて、「運転手の驚く顔が見たかった」と容疑を認めている。

成島容疑者は、「何件かやっている」と余罪をほのめかしていて、警察は、十数件の余罪があるとみて調べを進めている。(2019年9月18日 FNN)


これも迷惑な話です。ストレス発散だったようですが、やられたドライバーにしてみれば、肝を冷やすでしょう。故意にやっているわけですから、腹も立つに違いありません。最近はドライブレコーダーも増えてきているのに、捕まって罪に問われると考えなかったのでしょうか。

道交法ではなく、暴行罪で逮捕されたようですので、これも厳罰にしてほしいものです。実際に事故にならなかったとしても、こういう危険で迷惑、身勝手な行為を許すべきではありません。一般のサイクリストにとっては、自転車に乗る人全般への反感、自転車に対するイメージの悪化になりかねない点も迷惑です。


自転車31台パンク しまなみ海道に画びょう200個まかれる

画びょう200個県東予地方局今治土木事務所は19日、「自転車の聖地」として人気の瀬戸内しまなみ海道に接続する今治市内の5カ所の自転車・歩行者道に18日に計200個以上の画びょうがまかれていたと発表した。

けが人の報告はないが19日午後1時現在自転車31台のパンクが確認され、市などと連携した会員制交流サイト(SNS)でのサイクリストへの注意喚起やパトロール強化などの対策を進めている。

同事務所によると、画びょうがまかれたのは同市糸山から上浦町瀬戸にかけての接続道。18日午後3時ごろから、同市北宝来町1丁目のジャイアントストア今治、同市砂場町2丁目のサンライズ糸山などにパンクした自転車の持ち込み、出張修理依頼が相次いだ。画びょうの頭には粘着剤のような物質が付着していたという。(2019年9月20日 愛媛新聞)


これも悪質な犯罪です。画鋲を撒いた動機がわかりません。住宅街などなら、何らかの個別のトラブルが考えらないこともないですが、高架の自転車道です。サイクリスト全般への逆恨み、腹いせだったのでしょうか。しかし、スピードが出る場所ですし、もし事故になれば死亡までありえます。

画鋲やクギを撒いたり、道路にロープを張ったり、コンクリートの塊を置いたりする悪質ないたずらは、時々起きます。捕まらないとタカをくくっているのでしょうが、下手をすれば人を殺しかねない行為です。それを平気でやる心理が信じられません。犯人が検挙されることを願いたいてす。

場所や状況からして、特定の人を狙ったのではなさそうです。想像するに、サイクリスト全般に対する恨み、嫌がらせという感じがします。単に自転車に乗っているというだけで一緒にするのは乱暴ですが、もしきっかけがあるとしたら、一部のサイクリストのマナーの悪さなどが、背景にあるのでしょうか。


名古屋で自転車地位向上目指すアピールライド カーフリーデーに合わせ開催へ

アピールライド9月22日のカーフリーデーに合わせ、名古屋の中心地で自転車地位向上を目指すアピールライドが行われる。

仕掛けるのは、自転車便や自転車修理を手掛ける「デイジーメッセンジャー」(名古屋市中区新栄2)の嶋崎出さん。普段は書類など緊急性の高い荷物のほか、予約制でイベントや記念日などに合わせて花やコーヒーなどを運び、名古屋の街を飛び回っている。「自転車がまちなかでは効率よく動ける手段で最もマンパワーを発揮できる。環境にも良い」と嶋崎さん。

今年のカーフリーデーが日曜日であることを踏まえ、イベントとして一緒に走る人を一般募集している。嶋崎さんによると、カーフリーデー当日は世界各地で車社会へ問題提起を行うイベントが開催され、ロンドンではロンドン市長の呼び掛けで、市内中心部への自動車の乗り入れを禁止し、道路で子ども向けのイベントなどを行う予定もあるという。

同様のアピールライドイベントを2年前のアースデー(4月22日)に合わせ開催した際は約50人が集まった。

「昨今の自動車に起因する凄惨(せいさん)な事故を見ても、気候変動に対するアクションを見ても、これからの街に必要なモビリティーは、個人所有の車ではなく、自転車や公共交通機関、カーシェアリング。中でも、自転車の有効性は、社会的地位が低いなどの理由もあり、社会的に認めてられづらい。市民が声を上げていかなければ」(嶋崎さん)。

自転車は軽車両のため、本来は車道を走行するのが原則(「自転車通行可」の道路標識などがある場合、年齢制限など例外がある)。「交差点では自転車横断帯を通らなくてはならない、名古屋市でも増えた自転車専用道路だが場所によっては狭く返って危険な場合などもある。当日は、自転車の走りづらさや交通の矛盾を体感してもらえるのでは」と話す。

当日は12時、久屋大通公園の「希望の広場」(広小路通と錦通の間の噴水広場)に集合。スタート地点から久屋大通を北上し、栄〜名駅〜ささしま周辺など、名古屋の中心地をグルッと回るルート(申請中)で、5〜7キロを1時間ほどで走る予定。申し込み不要で、自転車の車種、年齢、性別、国籍不問。「ゆっくり走るのでママチャリでちょうどいい。未来の自転車環境のために一緒に走りましょう」と参加を呼び掛ける。(2019.09.17 サカエ新聞)


一方で、自転車の地位向上を目指してアピールライドを企画する人もいます。欧米と比べて、日本では自転車がいいイメージに見られない傾向があるのは事実でしょう。大多数の人にママチャリのイメージがあって、買い物のアシとして、その有用性を認識せず、見下す傾向がどうしてもあります。

未だに『女、子供の乗り物』と言う人もいます。ママチャリでなく、スポーツバイクに対しても、一部にマナーの悪い、傍若無人で交通法規を守らないサイクリストがいるため、イメージ低下をもたらしています。自転車に対する理解を高め、多くの人が、安全で気持ちよく自転車に乗れる社会にしていきたいものです。


自転車通勤の快適さ日本とドイツの圧倒的な差 4割弱が自転車を使って通勤する国の実態

自転車通勤ここ数年日本で自転車通勤や街中にあるレンタサイクルを利用する人が増えているように見受けられる。自転車での移動は渋滞解消、環境問題、利用者の健康など、さまざまな面で有効だ。

ドイツは自転車通勤の先駆的な国の1つだが、その背景には自転車専用道の充実がある。自転車通勤に必要な都市づくりについて見てみよう。

(後略 2019/09/04 東洋経済)


欧米の都市の自転車通勤事情については、このブログでも再三取り上げていますが、あくまで自転車ブログでのことに過ぎません。東洋経済のようなビジネス誌、一般向けのメディアで、ドイツの自転車通勤事情が取り上げられるようになるとは、それだけ自転車環境への関心も高まってきていると言えるでしょう。

ドイツとは、いろいろと環境が違います。必ずしも、その事情を知れば、すぐに変えられるというものではありません。ただ、自転車の走行環境の整備は、日本でももっと進めていくべきだという認識を持つ人が、少しずつでも増えていくことを期待したいものです。


11月17日開通 直方北九州自転車道 チャリでぶらり、サイクリング

ツール・ド・東北 復興願い自転車で沿岸走る

秋保ライドで満喫 自転車「ジャイアント」×郡仙台市長 台湾と交流活性化期待

四国一周サイクリングバスツアーがスタート

長距離自転車イベント「じろで庄内」 8日に初開催

ちゅらチャリ台湾と交流

自転車 楽しく安全に 御堂筋、愛好家がアピール

「タンデム自転車」公道解禁へ 熊本県警が方針

ツール・ド・東北と仙台ライドで日本・台湾の女性サイクリストが交流 「自転車は共通言語」

スポーツ自転車の新しい可能性がここに!CYCLE MODE international 2019 開催

アワイチに全国から2204人参加 自転車で150キロ力走

埼玉女子旅

沖縄のシェア自転車サービス「ちゅらチャリ」、那覇国際通りに新ポート

「ぐるっと走ろう!じてんしゃ王国埼玉」実施中

自転車女子旅 能登へ 東京から日本一周の2人

滋賀)自転車で琵琶湖一周に挑戦 安曇川中の2年生

列車内へ自転車とGO 阿武隈急行 きょうから持ち込みOK


そのほかにも、たくさんありすぎて取り上げきれませんが、全国各地からたくさんの自転車関連のニュースが報じられています。こういうニュースが少しずつですが増えているということは、自転車を取り巻く環境、自転車に対する人々の意識も変わり始めているのかも知れません。


自転車の鍵なくした! って時に無料で開錠してもらう方法

鍵をなくしたみんな知ってるあたりまえ知識。でも100人いたら1人くらいは知らない人がいるかもしれません。今回は「自転車の鍵をなくした時に無料で開錠してもらう」方法です。

もちろん、安全ピンや傘のボタンを駆使して開けるとか、思いっきり蹴ったら開くとか、そういったグレーな方法ではありません。あの人に頼むだけで無料で開けてもらえる場合があるのです。(中略)

交番に駆け込んで「自転車の鍵なくしちゃったんですが開けてもらえませんか?」とお願いすると対応してくれる場合があるのです。(後略 ロケットニュース24)


最後にもう一つ。ニュースではありませんが、自転車のカギを紛失した時、もしかしたら交番で、ボルトカッター等の工具で切断してくれるかも知れないとの記事がありました。ここで想定しているのは、ママチャリの馬蹄錠ですが、そういう工具が交番に配備されている可能性は考えたことがありませんでした。

スポーツバイクに乗るサイクリストであっても、ツーリングなどの出先で駐輪し、カギを紛失する可能性はあるでしょう。馬蹄錠ではなく、ワイヤー錠などだと思いますが、場合によっては切断が可能かも知れません。イザという時には、頼んでみる手はありそうです。




結果快勝でしたが、開幕戦で序盤緊張もあったのでしょう。次は世界1位、思い切って当たって欲しいものです。


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