June 24, 2020

新たな組み合わせを促すもの

新しい自転車用品が出てきています。


前回書いたように、イノベーションの父ともいうべきヨーゼフ・シュンペーターによれば、イノベーションは、「すでにあるものの新しい組みあわせ」だと言います。既存の製品でも、今までにない組み合わせを考えることで、新たな価値、イノベーションを生み出せる可能性があります。

自転車用品の分野にも、最近の新しい発想の製品には、既存のものの組み合わせが見られます。もちろん、全てがこれまでの常識を変えるようなイノベーションとなるわけではありませんが、組み合わせによって新しい使い方や利便性が生まれる例は少なくないようです。

さらに、近年の技術の進化という要素も見逃せません。各種の半導体や充電池、素材や加工技術などの進歩が、新たな組み合わせを可能にしています。新しい技術そのものが、今までにない組み合わせの要素を構成している場合もあるでしょう。

TheiShareTheiShare

TheiShare”は、いわゆるチェーンロックです。ロックは、昔から盗難防止のメインとなるグッズです。U字錠やワイヤーロックなど、いくつか種類はあるものの、ロックなしに盗難防止は語れないでしょう。これまでは、その強度を上げ、切断や破壊を防ぐというのが進化の流れでした。

一方、近年の技術の進化によって、新しい盗難防止グッズが出てきています。センサーを使ったアラームとか、GPSによる追跡装置、電波でユーザーに知らせてくれる通報装置などです。ロックに加えて導入している人もあるでしょう。この“TheiShare”は、ロックとそれらの装置の組み合わせです。

TheiShareTheiShare

上述の機能に加え、ロックと一体化しているため、遠隔操作でロックを解除したりも出来ます。家族や友人と自転車を共有したりするのにも便利でしょう。さらに、ロックを解除して走行を始めると、自動的に速度や距離、消費カロリーなどのデータを計測・保存もします。フィットネスにも役立つわけです。

加えて、事故に遭ったことが検知されると、自動で緊急通報をする機能もあります。ロックのカギの部分に、最近の技術を使った機器、一台何役もの機能を組み込んだ、多数の機能の組み合わせです。機能を詰め込むために小型軽量化技術も貢献しています。



自転車盗がチェーンを切断しようとしたら、なんだかハイテクな機器がついているので、警戒して断念する効果も見込めそうです。GPSなどは、見つかって外されないよう、隠して設置する考え方もありますが、あえて見せて、組み合わせていることを知らせることで、より高い防犯効果が得られるかも知れません。

TweetieTweetie

こちら“Tweetie”は、サングラスとヘッドフォンの組み合わせです。骨伝導式のヘッドフォンなので、耳をふさぐことはありません。その点でサイクリングにも向いていると言えるでしょう。手元のスマホとBluetoothで接続することで音楽が楽しめます。

それ以外にも通話や、ナビの案内を聞いたり、周囲の情報を耳から得たりも出来ます。さらに、このサングラスをかけた状態で、頭を上下左右に振ることで操作が出来ます。ハンズフリーなので、自転車のハンドルから手を離す必要がない点で優れています。

TweetieTweetie

個人的には、自転車に乗りながら音楽を聴くのはお勧めできません。例え骨伝導で周囲の音が聞こえていたとしても、注意力が散漫になる点で危険が伴います。聞こえているので大丈夫な気がしますが、どうしても音楽に気を取られて聞き逃したり、回避行動が遅くなったりします。



でも、せっかくスマホがあるのだから、ナビなどの便利な機能が使いたい人もあるでしょう。通話や情報検索は止まって操作したほうが安全ですが、ナビは案内が聞ければスムーズです。スマホを操作しながら走行することを思えば安全になるわけで、便利なアイテムと言えるでしょう。

NUWIEL eTrailerNUWIEL eTrailer

NUWIEL eTrailerNUWIEL eTrailer

こちらは、“eTrailer”、自転車に連結して使うトレイラーです。3輪なので単体でも動かせます。手で押したり引いたりして台車、ハンドカートとして使うことも出来ます。自転車が入って行けない場所、例えば歩道とか、ビルの中へも、そのまま積み替えずに荷物を運べる点で優れています。

さらに“eTrailer”ですから、電動アシスト機構が搭載されています。自転車で牽引する時に軽くなるだけでなく、台車の状態でも作動するので、手で引くのもラクになります。センサーが搭載されており、引く人のスピードに自動で合わせるようになっているので安全に運ぶことが可能となっています。

NUWIEL eTrailerNUWIEL eTrailer

電動カートとして、最大150キロもの重量物が搭載できます。大きさにもよりますが、家具や家電などでも運べます。実際に、あのIKEAなどでも使われているそうです。動力なしの台車と違って、傾斜があったりしてもラクに運べる点は重宝するでしょう。

歩行者天国など、自転車が入れない場所でも徒歩で引けるので、配送などにも役立ちそうです。サスペンションも搭載され、凸凹の路面や段差でも荷物の損傷を防ぐ構造になっています。こちらも、電動アシスト機構やセンサーによる制御技術などが活かされています。



近年、テクノロジーは大きく進歩しています。スマホやSNS、キャッシュレス決済、クラウド、IoT、Eコマース、VR、5Gなど、新しく登場した技術や劇的に進化したものも少なくありません。これからも、組み合わせや製品を進化させるタネに事欠かないのは間違いなさそうです。











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コロナ接触確認アプリの有効化にはLINE並みの普及率が必要だそうですが、LINEに統合でもしない限り、有効化は期待薄ですね。アプリを入れたら検査を受けさせてくれるわけでもなし、入れるだけ無駄という人も多そうです。

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