October 05, 2021

自転車の可能性を広げる要素

自転車と言えば、タイヤは2つです。


英語の“bicycle”は、二つの輪という意味ですから、文字通り2輪ということになります。ただ、3輪の自転車、“tricycle”、“trike”も、広義の自転車と言っていいでしょう。2輪と違って3輪だと、3点で支えることになるので、止まっても倒れない、安定していることが特徴です。

一般的に2輪よりも荷物が多く積めるのもメリットでしょう。欧米でよく見るようなカーゴバイクには、2輪のものもありますが、より多く、大きく、重い荷物を運ぶには3輪のほうが有利です。実際にカーゴバイクとして使われるのは、3輪のほうが多いようです。

CompassCompass

CompassCompass

カーゴバイク以外にも、3輪の自転車があります。近年はトライクにも電動アシストの波が押し寄せており、当たり前のように電動アシストのトライクが増えています。トライクにもさまざまな種類がありますが、例えばこちら、Evelo 社の“Compass”は、とてもオーソドックスな3輪のシティサイクルです。

CompassCompass

CompassCompass

Evelo 社はアメリカ・マサチューセッツ州を本拠とする会社ですが、“Compass”は全米で一番売れている3輪車だそうです。安定性や安全性を求める人から根強い支持があるわけですが、電動アシストを搭載したことで、より乗りやすく、ラクに移動できるトライクとなっています。( ↓ 動画参照)



誰もが乗りやすいわけですが、特に高齢者にとっては、安定していてフラつかないことは大きな安心感につながります。どうしても車体の重量は増えがちですが、電動アシスト付きなら気になりません。坂でもラクですし、荷物も相応に運べるので、リタイヤしてクルマに乗るのをやめた人にも大きな味方となるでしょう。

DYNAMIC CARGODYNAMIC CARGO

DYNAMIC CARGODYNAMIC CARGO

先日取り上げた、BMW 社のダイナミックカーゴというコンセプトモデルは、Cube Bikes 社と、SoFlow 社にライセンスされて市販されることが決まり、先月発表されました。より俊敏性が高い、スタイリッシュなモデルに仕上がっています。こちらも、電動アシストです。

DYNAMIC CARGODYNAMIC CARGO

DYNAMIC CARGODYNAMIC CARGO

荷物を載せたり、子どもを乗せたりするために、オプションパーツも豊富に用意されます。レジャーユースも含めた、さまざまな目的に使え、フレームを傾けて曲がれるなど乗りやすく、電動アシストでラクに走れる点をアピールしています。ファミリーユースの新たな選択となりえるでしょう。( ↓ 動画参照)



こちらは、電動アシストのマウンテン・トライク、“Phase AD3”です。実は、プロのマウンテンバイク選手が怪我で麻痺が残り、マウンテンバイクに乗れなくなったために開発されました。バスケットシートが取り付けられ、トライクになったことで、この選手はまたマウンテンバイカーとして走れるようになりました。

PHASE AD3PHASE AD3

PHASE AD3PHASE AD3

マウンテン・トライクは、新しい発想と言えるでしょう。バイクに比べ、狭いシングルトラックなど走りにくくなる部分もあると思いますが、安定して走行できるというメリットもあります。しかも電動アシストですから、脚力に自信がない人でも乗れるなど、マウンテンバイクの世界を広げるものになるでしょう。( ↓ 動画参照)

PHASE AD3PHASE AD3

PHASE AD3PHASE AD3



こちらは、まだ設計デザインの段階ですが、オフロード用の電動アシスト・カーゴトライクです。キャンプなどの道具を載せて走行することを想定しています。“X SPACE”と名付けられていますが、オフロードの走破性と電動アシストとトライクを組み合わせることで、キャンプ用自転車という新しい用途を開拓するかも知れません。

X SPACEX SPACE

X SPACEX SPACE

X SPACEX SPACE

X SPACEX SPACE

こちら、“EVO”は、TerraTrike 社の電動アシスト・リカンベント・トライクです。トライクのリカンベントも含めた一般的なリカンベントの弱点として、登りに弱いというのがありました。強力なモーターとバッテリーを搭載したリカンベントは、従来の弱点の克服にも寄与するでしょう。( ↓ 動画参照)

EVOEVO

EVOEVO

EVOEVO

EVOEVO



変わったところでは、こちら、Arosno 社の“E-trace”は雪上を走行するためのトライクです。こちらも電動アシストです。前輪がスキー板のような形状ですし、後輪部分は無限軌道になっているので、厳密にはトライクとは言わないかも知れませんが、3点で支える点はトライクと同じです。

E-TRACEE-TRACE

E-TRACEE-TRACE

E-TRACEE-TRACE

E-TRACEE-TRACE

これもユニークです。雪上スポーツだけでなく、スキー場や、雪かきで路面が出ないような降雪量の多い場所、圧雪の上を移動するような地域での日常の移動にも使えそうです。電動アシスト・リカンベント・トライクという点で、高齢者も安定して移動に使えるのではないでしょうか。これも新しい市場を切り開く可能性があります。
( ↓ 動画参照)



いろいろ取り上げてきましたが、トライクにも電動アシスト搭載が広がり、両者の特徴やメリットが組み合わさることで、また違ったモビリティとなっています。使う場面や環境だけでなく、利用者の年齢層や用途など、新しい自転車の世界を広げてくれるかも知れません。




◇ 日々の雑感 ◇

ノーベル賞の発表が始まりました。今日以降、果たして日本人の受賞があるのか、やはり気になるところですね。

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