April 25, 2005

ホメオスタシスが敵にまわる

写真と本文がマッチしない場合もあります。以前に、自転車に乗るようになって数キロ痩せたと書きました。結果論なのですが、あまり痩せようとは意識しなかったので、ゆっくり減ったのがよかったようです。リバウンドする危険性も潜んでいることを書いておかないと、「罠」にはまる人がいるかもしれません。


ダイエットの情報は巷にあふれていますし、先刻ご承知の方も多いでしょう。しかし、私もそうですが男性で、あまり真剣にダイエットのことを考えたことの無い人は、知識不足からリバウンドに陥る可能性があります。知っていても、つい無理してしまうので注意が必要です。

ふだん運動不足で体重もオーバー気味の場合、自転車で運動するようになると、最初は順調に痩せる人が多いです。でも、当たり前のことですが、いつまでも痩せていきません。標準体重くらいまで順調に痩せてくれればいいんですが、もともと痩せ型でもない限り、途中で減らなくなることも多いようです。

体重が減ると、やはりうれしいものです。それで、減らなくなっても余計に頑張ったり、つい食事を減らしたりしてしまいます。自然に減っている分にはいいのですが、減らそうとし過ぎると、「ホメオスタシス」という身体の反応が起きる場合があります。

これが働くと、身体が食事の減少や運動量の増加に適応して省エネ型となり、同じように運動していても体重が減りにくくなってしまいます。ホメオスタシス自体は誰にでもある、ごく自然な反応で、急な変化を和らげようと体が対応しているわけです。

生きていくために重要な反応ですが、少ししか食べていないのに太ったり、運動しているのにやせなくなります。満腹感を感じる食事量が増えたり、以前より栄養の吸収の効率がよくなったりするなど、いろいろな部分にも変化が生じてしまうようです。しかもすぐには戻りません。

結果として、リバウンドで体重が逆に増えてしまうことにもなります。また、食事を減らすと、体はエネルギー不足になります。筋肉は大量にエネルギーを消費する器官でもあるので、体は筋肉を落とすことによって省エネ型の身体にしようと反応します。

結果として身体が細くなり、体重も減って痩せたと勘違いする場合もあります。筋肉は脂肪に比べて体積あたりの重量が重いので、見た目は変わらなくても、筋肉が落ちて脂肪が増えて体重が減る場合もあるわけです。これは、筋肉が少ないのでエネルギーを消費しにくく、太る体質になってしまうことでもあります。

私も、さすがに体重が減らなくなったので、食事の量を減らしたことがあります。でも、お腹がすくので、すぐやめました(笑)。おかけで、その後はずっと同じくらいの体重を維持しています。一般的に、ひと月に体重の5%以上痩せると、ホメオスタシスが起きるそうです。

自転車に乗っても、急激に痩せようとするのは禁物です。そして、減らなくなっても、さらに減らそうと思わず、維持することを考えるべきでしょう。それ以上痩せるには、十分な知識と計画のもとに取り組むことです。くれぐれも無理で、急激なダイエットは避けるべきです。

ダイエットと一口に言っても、そんなに単純なものではないようです。実際に、安易に無理なダイエットをして、爆発的に太ってしまったり、リバウンドに苦しんだり、拒食症や過食症に悩む人もいるわけです。他にもホルモンバランスが崩れて様々な異変をきたす場合があると言います。

私は、と言えば、たまたま多少体重が減って、よく知らなかったにもかかわらず運が良くリバウンドしなかっただけで、偉そうなことは言えません。しかし、これから自転車に乗ろうかという方には、是非ホメオスタシスによって、痩せようとしているのに太ってしまう悪循環やリバウンドの罠に陥らないよう気をつけていただきたいものです。




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