
とても未来的なデザインだと思いませんか。「国際自転車デザインコンペティション」で大賞を受賞した作品です。

でも、デザインが魅力的なだけではありません。ネタ元の「
Wired News-乗車中に二輪車に「変身」する三輪車」によれば、「これを使うだけで簡単に、かつ必ず自転車の乗り方がマスターできる自転車」だと言うのです。
シフトと名づけられたこの自転車、3つの車輪が乗り手の体重のかけ方で二輪車へと変化したり、三輪車に戻ったりします。ゆっくりこいでいるときは、安定性を保つために2つの車輪が外に向かって斜め(後ろから見て八の字)に広がるので自転車に乗れない人でも簡単に乗れます。
一方、速く走っている時は後部のバネが組み込まれたハブが2つの後輪を内側に引き寄せ、ついには一体化することで二輪車になる仕組みです。
Picasoさんや
Nigiさんも述べていますが、三輪から二輪に変身するところが味噌です。
Fumさんが言うように、小さい子供さんがいるなら商品化が待ち遠しいところでしょう。
設計したシム助教授によると、まだ市販前にもかかわらず、この受賞で、台湾のジャイアント社をはじめとする有名メーカーから、ライセンスに関する問い合わせの電話や電子メールが相次いでいるそうです。ほとんどが現在流通している標準的なパーツで製作可能だとするなら、案外早く発売されるかもしれません。
ただ、
Wired Newsの写真を見る限り、標準的なパーツで組むと、とたんにイメージが変わります。基本的には子供を想定しており、年配の人や自転車に乗れない人、今ある三輪車では格好が悪いと敬遠している人の需要を見込んでいるそうです。
デザインは未来っぽいですが、三輪車と言えば三輪車なので、そんなものなのでしょう。ただ、案外こういうところからブレイクスルーが起きる可能性があります。多くの人が、素材や部品は進化しても自転車の形は完成していると思い込んでいますが、もしかしたら、三輪のほうが便利だと当たり前にならないとも限りません。
現状では3輪が主流になるとは考えにくいですが、例えば、この形なら止まるとき足をつく必要がなくなります。すると、足がつかないくらいタイヤを大きくすることも出来て、必然的に速度は速くなります。(乗り降りはどうするんだよ、というツッコミは、ひとまずおいておきます。)
今の自転車よりスピードが出て、誰でも利用できて環境にもやさしい、現実的な交通手段としてのクルマの代替手段に発展することも考えられます。安定しているので、例えば
ベロタクシーのようなフードをつけて、雨でも走行することが可能になるかもしれません。
倒れる心配が少ないので、子供を載せるお母さんに支持されそうですし、荷物がたくさん積めるようになって、さまざまな用途にも使われるようになるかも知れません。そう考えると、単なる三輪車で終わらず、何が新しいものが生まれ来ないものかと、ちょっと期待してしまいます。
余談ですが、ネット上に書かれていて笑ってしまったのは、日本では形が似ているということで「 orz 自転車」と一部の人にウケそうとの意見です。蛇足ながら、ご存じない方の為に書いておきますと、 orz とは、_| ̄|○ の反対の小型版です。
ネットの掲示板や
電車男などにも出てきますが、「くずれおちる男」とか「失意体前屈」とか呼ばれているようです。要するに、人が四つんばいになってる姿を横から見たところで、挫折や絶望感などを表す絵文字です。確かに似ていますね(笑)。
Posted by cycleroad at 06:30│
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いつの時代も、変形するマシンやロボットは、男の子の憧れです。(大きなオトコノコも) そんな変形好きを魅了する乗り物があります。 二輪車に変形する三輪車「シフト」。 シフトの画像。 ◇Wired News - 乗車中に二輪車に「変身」する三輪車 - : Hotwired
自転車に変形する三輪車【Picasoのぴー】at May 27, 2005 07:25