子供やお客様を載せるカタチ
これは、trioBikeというデンマーク製の自転車です。前に子供を乗せるようになっていて、三輪車になっています。でも斬新なのは、その形だけではありません。
一瞬バギー(ベビーカー)のように見えますが、この女性が押しているのが、trioBikeです。
物理のかぎしっぽブログさんを見てこれを知った時、洒落てるなという印象と共に、なるほど、こういう形で子供を乗せるのもアリだなと、感心しました。デンマーク製だそうですが、日本では今まで無いタイプです。
ところが、
trioBikeのサイトを見て、さらにビックリ。なんと下の写真のように、ワンタッチでバギー(ベビーカー)部分と自転車部分が着脱できるのです。3ウェイで使えるわけです。trioBikeになっている時は、自転車の前輪は子供を乗せる部分の下側に格納されています。よく考えられているなと、二度感心です。
子供を運ぶということで言えば、以前に取り上げた「
ふらっかーずComo」も、なるほど考えられています。しかし、こちらの方が安定感があり、高いところからの落下の危険性もありません。なんで今まで無かったのか、これは日本でも発売されれば売れそうな気もします。
たまに街中で、前後に二人のお子さんを乗せている方も見ます。ケンカはするかも知れませんが、前に二人乗せた方が安定しますし、安全度ははるかに高そうです。以前にも紹介した写真のようなキッズトレーラーもありますが、運転のしやすさでは、trioBikeに軍配が上がるでしょう。
ところで、よく考えると、どこかで見たことがあります。そう、ベトナムのシクロと呼ばれる三輪タクシーです。
ニューヨークで見たベロタクシーは、全てお客を後ろに乗せるタイプでしたが、東南アジアの国では、前乗せタイプも多い気がします。
調べて見ますと、後ろに乗せるタイプは、日本の今のベロタクシーや昔の人力車もそうですが、中国、台湾、マカオ、タイ、ラオス、バングラデッシュ、ネパール、インド、ベトナムとカンボジアの農村部の一部に見られるのだそうです。ただ、昨今の経済発展によりだいぶ姿を消して、オートバイなどにとって変わられつつある地域も少なくありません。
一方、シクロのような前乗せタイプは、ベトナム、カンボジア、インドネシア、マレーシアのペナン島など一部に見られ、混ざっている地域もあるようです。呼び方も、シクロ、サームロー、トゥクトゥク、ベチャ、リキシャ、サイカー、トライシルク、トライショーなどと、それぞれ地域によって呼ばれています。
trioBikeはデンマーク生まれなので、なんと発音するんだろう、などと思いながら、いろいろ見ていましたら、コペンハーゲンでも左の写真のようなシクロ型のベロタクシーがたくさん走っているようです。なるほど、この形が出てくるのは必然なわけです。
ただ、着脱式という発想は依然として光ります。出来てみれば簡単な工夫に思えますが、なかなか気づかないものです。子供の乗せ方にしても、ベロタクシーのお客の乗せ方を参考にすれば、前後にシートを取り付ける以外にも、いろいろあることになります。そう考えると、前後だけでなく、上の右の写真のように横というのもあります。
実際、フィリピン、マレーシア、シンガポール、ミャンマー、中国の一部などでは、写真のようなサイドカー型の三輪タクシーも走っているそうです。日本では歩道を通れなかったりしますので、子供乗せ自転車のサイドカータイプは、ちょっと普及しそうにありませんが、ある国には、あるのでしょう。
ついでに気がついたのですが、左の写真のバッグ、私は雑誌で知りましたが、街を走っている人が付けているのを何度か見たことがあります。このバッグも、シクロバッグと言います。色やデザインがたくさんあって、取り外してショルダーバッグやリュックサックのように持ち運べるよう工夫されています。
ジッパーで着替えることが出来るバッグというウリもあるようですが、丸型というのが、ちょっと斬新でお洒落だなと思っていました。シクロはフランス語で自転車ですので、フランス生まれなのか、もしかしたらベトナムのシクロのイメージから来ているのかも知れません。アジアの中にも、形やデザインや新しい発想のヒントがまたまだ埋まっている可能性がありそうです。
また夕べ気になるニュースがありました。ブリヂストンサイクルの子供用自転車のブレーキ部分にアスベストを使ったものが約二万台販売されていたというニュースです。飛散量は極めて低いと思われるが、部品の無料交換に応じるそうです。最近問題になっているだけにイメージは良くないですね。
それと、
一昨日書いた忌野清志郎さんの愛車の盗難ですが、なんと新宿区の路上のガードレールに固定されているのが、発見されたそうです。プロの仕業とも目されていましたが、戻ってよかったですね。
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Posted by cycleroad at 06:00│
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物理のかぎしっぽブログ担当のJohです。はじめまして。よくこれだけお調べになりましたね。大変勉強になりました。これからもよろしくお願いします。
Johさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
いえいえ、勉強になっただなんて恐縮です。なんとなく連想がつながっていったので、自分でも知りたくて調べてみただけなんです。こちらこそ、よろしくお願いします。
自転車タクシーというのは良く聞きますが子供むけというのは
初めて聞きましたね。
視野も高くなるし子供にも楽しんでもらえるのではないでしょうか。
ikajyuさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
いえ、子供向けタクシーではないんです。ベトナムの自転車タクシー、シクロと同じような形で子供を乗せる、お母さん用の自転車なんです。デンマーク製です。
すいません、タイトルや文章がわかりにくかったですかね。
TB有り難うございます。
すごいですねえ、しっかり調べてある!
僕なんか見た目のデザインだけでTrio bikeを取り上げたもんで。
自転車は大好きなんですけどね。お恥ずかしいです。
良かったらまた覗きに来て下さいね!
zabuさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
いえいえ、恥ずかしいだなんて、そんなことないですよ。
たまたま連想と興味がつながって調べてみただけなんです。
また覗かせていただきますね。
デンマーク製の自転車の日本国内の代理店と連絡先をご紹介下さい。
松波 昇さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私の知る限りでは、残念ながら日本で扱っているところはないようです。本文のようないきさつなので、サイトにある以上のことは私も詳しくは知りません。お役に立てずすみません。
代理店の回答、ありがとうございました。
残念ですが、仕方がありません。
また、よい情報があれば、お知らせください。
松波 昇さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
どういたしまして。子供乗せママチャリからの幼児の落下事故も問題になっていますし、ママチャリに乗せるより確実に安定しています。少し大きなベビーカーと自転車を同時に買ったと思えば、よっぽど使えそうです。日本でも売り出せば需要がありそうにも思えますけどね。
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