自車は動をやめて転にする日
カーフリーデーという取り組みが広まりつつあります。
ヨーロッパでは、毎年9月22日を「カーフリーデー」と定め、In town, without my car.(街中では、マイカーなしで。)をキャッチフレーズに、車に頼らない生活を市民に体験してもらう様々な催しを実施しています。日本でも横浜などの都市がこの取り組みを始めようとしています。
カーフリーデーは、地球環境問題、都市交通問題などを念頭に「市街地にクルマの休日を設ける」という社会啓蒙イベントです。1997年にフランスの小都市から始まり、2000年からはEUの取り組みとしてヨーロッパを中心とした世界中の都市で実施されるようになり、2003年には、世界1035都市が参加しました。
国土交通省のサイトによれば、日本ではまだ正式な参加都市はありませんが、横浜などでカーフリーデー開催を呼びかけるイベントが開催されます。カーフリーデーには、街の中心部でマイカーを使う代わりに公共交通機関、徒歩、自転車などを移動手段にします。
クルマがないことによる都市環境の変化を体験し、都市活動に影響がないことを確認するのが目的です。シンポジウムや市民参加イベント等を通し、市民が交通や環境、都市文化等について考える日にもなっています。街の中心部から一日だけでもクルマを規制するので、行政を中心に市民団体やNPO、企業なども協力します。
横浜カーフリーデーでは、こうした思想に共感し、大気汚染の問題の認識、人や自転車の空間の優先、公共交通の推進・強化、地域の資産を再認識などを目的にしているそうです。今年は横浜カーフリーデー2005として、様々なイベントが計画されています。
日本では、ちょうど23日が秋分の日なので、この日を中心に組まれているようです。ほかに名古屋、松本、姫路、国立が賛同都市という形で参加しています。
日本では、曜日などを決めて自動車利用の自粛を呼びかけるノーカーデーという取り組みがあり、個人や企業などに対して参加を要請しています。カーフリーデーは、区域内の自動車交通を完全規制して「車のない生活」を体感することを重視していて、年に1度ですが、イベント的な性格が強い点が違います。
例え1日でも、クルマのない日をつくるというのは、とても面白い試みだと思います。今のくらしの中で、あるいは産業活動の中で、クルマを全て排除するのはナンセンスです。しかし、不要不急のマイカーの利用を縮小し、公共交通を利用することは出来ます。そのことを改めて認識し、実際に体験してみるという考えは悪くありません。
マイカー以外だって、この日だけは、あらかじめ使用を低減することはできるでしょう。前の日に配送したり、営業を休んだり、あらかじめ手配しておけば、かなり対応できるはずです。その意義と趣旨が広く周知されれば、一日くらい、こういう日があってもいいと、賛同する人も多いのではないでしょうか。
実際に街中にクルマをなくし、渋滞や路上駐車がなくなったらどうなるかを体感してみるのは興味深いことだと思います。どんな人でも、この日くらいはゆっくり徒歩や自転車を使って移動し、公共交通を利用してみることで、考え方も変化する可能性があります。
この日だけは、ふだん黒塗りのハイヤーで移動している人も、マイカーばかりで運動不足の人も、みんなで自転車に乗ってみたら面白いでしょう。政治家や大企業の社長さんや、その他もろもろの、ふだん使わない人が自転車をこいでたら、見るだけでも楽しいかも知れません。
ヨーロッパでは、カーフリーデーは、都市におけるクルマの利用と、それを通じた都市生活のあり方を見直すことを呼びかけるキャンペーンと捉えられています。様々な社会実験的な取り組みも行われているそうです。実験なら、いろんなことが考えられます。
例えば、この日だけは首都高速などの自動車専用道路を、徒歩と自転車に開放し、好きなように使えたら、さらに盛り上がると思います。1日だけでいいので、一度走ってみたいと走ってみたいという人は多いでしょう。街を全面的に歩行者天国にしたり、いろんなスポーツ大会を開いたりするのもいいでしょう。
カーフリーの考え方に共感する人が、少しずつでも増えていくことを願いたいものです。横浜をはじめとする都市が、その尖兵となり、近い将来カーフリーデーを正式に実行してクルマを遮断する都市が日本でも出てきて欲しいと思います。一日くらい、「みんなで自動車をやめて自転車にする日」があってもいいのではないでしょうか。
以前、大きなヘビを目撃した話を書きましたが、埼玉で胴回り50センチ、体長4メーターもあるニシキヘビが捕獲されたとニュースになっていました。やっぱり、ありえるんですね、こういうのに遭遇することって..。
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Posted by cycleroad at 07:00│
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今日23日は全国でカーフリーデーのイベントが開催されます。
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でもホント、数百メートル四方といわず、せめて数キロ四方規模でやってもらいたい試みだなぁと思いました。クルマのいないところをクルマからのプレッシャーを感じることなく自転車で走り回る。一度そんな経験をしてみたいです。
トラックバックありがとうございました。
カーフリーデーというと気構えてしまいますが、
日常の中でクルマ、自転車、徒歩、公共交通機関などを
使い分けていくことが大切だと思っています。
特に都心ではクルマの方が不便(パーキングを探したりすること)
なこともあります。
唯一切望したいことは、自転車専用道路の整備や公共交通機関でも
自転車を積み込めるようにすることです。
事故や違法駐車を減らすことが出来るはずですから。
かくげ太さんのコメントにある「クルマからのプレッシャーを感じることなく」
について、ひとつご紹介を。
パレスサイクリングコース(http://www.jbpi.or.jp/pc1.php)
皇居前の内堀通りが毎日曜日に往復3kmにわたって開放されているのでおすすめです。
かくげ太さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ええ、行かれたようですね。たぶん観光客相手の商売も多いですから、地元の関係者の利害もあったりするのでしょうし、まだ一般には、圧倒的に認知されてないからでしょうか。
そうですよね、もし、どこかの都市で、完全遮断のカーフリーデーを実施するなら、多少遠くても行きたいくらいですよね。都合がつけば、ですけど。
Kstyleさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ホントですよね。渋滞もひどいですし、都心では平均時速15キロだそうで、自転車のほうがよっぽど速い(笑)。
都心へのクルマの乗り入れは、不便にして流入制限してもいいのでは、と思いますね。特に平日は、タクシーやバスに乗っても動かないですし..。
欧米の先進的な都市では、当たり前の流れのようですよね。
情報ありがとうございます。私も実は、何度か行ったことがあります。内堀通りや皇居前広場は、広々としていて気持ちいいですよね。
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