October 02, 2005
どうしても二人で乗りたい時
以前、タンデム自転車について書いたことがあります。
その記事へ、実際のタンデム自転車の製作者の方から、一昨日メッセージが寄せられました。それをきっかけに調べてみますと、長野県以外でもタンデム自転車で走行できる可能性があることがわかりました。
過去の記事では、二人乗りの、いわゆるタンデム自転車について次のように書きました。
・・・長野県を除いて、原則としてタンデム自転車は公道を走行できないようです。道路交通法施行細則という各自治体の条例によって規制されていますので、県によっても取り扱いは違います。解釈によっては、3輪のタンデムならいいなどという話もあるようですが、走っているのを見たことはありません。現実には、一部の遊園地等にあるだけなのでしょう。・・・
ところが、実際にmarkAGという名前で
(株)紀洋産業という会社が、3輪のタンデム自転車を作っていらっしゃいました。二輪のタンデム自転車は、長野県以外では法律上、公道を走行できません。ところが、3輪のタンデムならば長野県に加えて、新潟、大阪、東京、愛知、山形、静岡、山口の各都府県でも、公道を走行できるそうです。
つまり、3輪の場合、普通自転車でなく、二輪の自転車以外の軽車両ということになるようです。すると、その軽車両に本来設けられている乗車装置に応じた人員まで乗れることになります。(詳しい法的根拠は、
同社のサイトに書かれています。)さらに、四輪のタンデムも試作されていて、こちらになるとも、逆に公道走行できない都道府県は6県しかないそうです。

もちろん、誰もが買うような自転車ではありませんが、興味のある方もいるでしょう。冒頭の写真ですが、何よりこれでサイクリングしたら楽しそうです。公道を走るのは危険だとする人もいるかもしれませんが、普通の自転車が横に並走するより、よっぽど安全な気もします。3輪のぶん安定もするでしょうし..。
自分で所有するかは別として、レンタルサイクルがあったら、是非乗ってみたいものです。どこかのサイクリングコースの貸し自転車屋さんにあれば、利用したい人は多いと思います。ただ、いかんせん長いですから、所有するには置く場所の問題も出てくるでしょう。ところが、一人乗りと同じ長さの、三輪タンデムもあるそうです。

この写真ではわかりにくいですが、3輪です。遠目には、普通の自転車に二人乗りしているようにしか見えません。この自転車を実際、どういう方が購入するのかは知りません。でも想像するに、どうしても合法的に大人二人で乗りたい人もいるのではないでしょうか。
例えば、クルマを運転できない人が誰かを乗せて、どこかへ連れて行くなんてこともあるでしょう。視覚障害のある方でも後ろには乗れます。同じような観点からか、3輪の車椅子にジョイントする自転車も製作されています。
ほかにミニベロの3輪タンデムも開発中だそうです。こちらは、一人乗りとあまり変わらない長さになっているので、一人で乗っていてもおかしく見えません。タンデムで公道は走行できないと思っている人がほとんどでしょうから、街で見かけるようになれば、案外、はやるかも知れません。
◇ ◇ ◇
軽井沢では見たことがありますが、他の長野県内ではどれくらい走ってるんでしょう?タンデム二輪。

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Posted by cycleroad at 07:00│
Comments(6)
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丁寧な記事を書いていただいて有り難う御座います。
法律が出来た頃すでにタンデム自転車が長野県では多かったのではないでしょうか?レンタサイクルなども含めてすでに業務として成り立ってしまっている場合は、後から法律で禁止にはしずらいものなのだと思います。実際自転車の複数人乗りには、輪タクという業務がありましたから、多くの自治体の条例でも業務用の複数人乗りは認められています。ベロタクシーが運営できるのはこの条項が根拠になっている場合も多いです。
東京でですが、10月23日にタンデム自転車のサイクリングを行います。2輪のタンデム車の参加もお願いしていますので、河川敷などを使います。決まったコースをクルクル回る体験会などから一歩踏み出したタンデムサイクリングになります。
markAGさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
なるほど、そういうことですか。確かに、そういう可能性は高いでしょうね。実際のところ法律が出来た経緯は別としても、非常に説得力のあるお話です。お陰で、疑問が解消しました。
ただ、法律は一度出来てしまうと、なかなか変えるのは大変です。その意味で、3輪のタンデムがブレイクスルーとなり既成事実化すれば、規制も事実追認の形で変わっていく可能性があると思います。3輪のタンデムが普通に走っていれば、2輪のタンデムを規制する意義も薄れます。
そんなところから、タンデム以外でも、ママチャリが大多数を占める日本の自転車文化も変わって行くかもしれませんね。
そういうイベントもやってらっしゃるんですか。多くはないですが、中には、東京でも2輪のタンデムで河川敷を走っている方もいらっしゃるようですね。
こんにちは、TBどうもでした。
色々とフクザツなものですね、自転車も…。
誰でも乗れるぶんだけ、こういった交通ルールが知られていないだけなのかも知れませんけれど。
dummyxさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ですね。規制緩和が進んでません。二人乗り特区なども許可されないですし..。
こういったふだん関係ない規則はともかく、安全上重要なルールも知られてませんね。
はじめまして。興味深く読ませていただきました。
普通の自転車に幼児用椅子を付ければ6歳未満の子供を乗せることができる、という条例があるところなら、2輪のタンデムでも幼児用椅子を付けて6歳未満の子供を乗せれば公道を走れるかな、と想像しています(実際作るのは大変かもしれませんが)。幼児用椅子を前ハンドルの間にセットした自転車より安定するかもしれません。別に子供はペダルをこげなくてもいいし。
車体の長さを利用して、後ろに荷物スペースを作って、1人で乗るのもいいかな、とも思いました。荷物運べるというのは、大きいです。現実にママチャリがこれだけ普及しているのは、やっぱり前カゴが重宝するからではないでしょうか。
以上、ちょっとヒネたタンデム活用アイデアでした。すみません。
fu_rさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
走れると思います。ただ厳密に言うと期間限定になってしまいますね(笑)。確かに作るのは大変でしょうし、普通の自転車に幼児用の座席を取り付けるのが、現実的な選択肢になってしまうのでしょう。中には電気溶接機を持っていて、実際、いろんな自転車を自作する人もいないことはないようですが。
私も6月17日の記事で取り上げたのですが、キッズトレーラーを使う手もあります。荷物も積めます。着脱可能ですし。
確かに荷物の問題はありますね。ママチャリの場合は、前後に荷物満載の人も見かけます(笑)。ただ荷物を積むため車体を長くすると、普通自転車の範囲には入らなくなるかもしれないのと、安定の問題もあるかもしれません。
いえいえ。何か思いついたら、どうぞご遠慮なく。そこからまた、どなたかのアイデアが広がるかもしれませんしね。
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