最近のスーツケースには、いろいろなタイプがあります。
大きめのキャスターとひき手がついて、引っぱりやすくなっているものもあります。駅での乗り換えや空港内などでも、かなりの距離を引っぱって移動することも多いですから、スムースに牽引出来ることは大事な要素でしょう。
と、聞いて違和感はなかったと思いますが、実はこれ、自転車です。スクートと言います。特殊なタイプなので、どこにでも売っているものではありませんが、私もずいぶん以前に、どこかのお店の店頭で見た記憶があります。
ところが、残念ながらメーカーが倒産してしまいまして、現在は作られていません。どこかのお店の在庫として残っているかもしれませんが、あまりメジャーなものでないので、期待薄でしょう。
テレビ東京系のテレビ番組「
ワールドビジネスサテライト」の、ユニークな新商品などを紹介する、「トレンドたまご」というコーナーで紹介されたようです。
そのデータベースに残っていたのを見ますと、2001年の3月のことのようです。価格が19万円となっていますから、その辺りも売れなかった理由なのでしょう。
このSKOOTはイギリス製でした。イギリスのフォールディングバイクには、名車やユニークなものが多いですが、その仲間入りは出来なかったわけです。しかし、数ある折り畳み自転車の中でも異色の存在です。他とは違う逆転の発想です。
普通なら、自転車をどうやってたたむか、と考えます。しかしスクートは、言ってみれば、スーツケースをどうやって自転車にするか、と考えたかのような形状をしています。
電車などへの持込のしやすさが最初にあり、荷物としての収まりの良さを優先したデザインです。細かい部分の収納性などもよく考えられていたようです。
いかんせん、倒産、製造中止で入手困難ですので、今さら取り上げても仕方ないのですが、このユニークさは出色です。
折りたたみ自転車の種類はたくさんありますし、その折りたたみ方もいろいろ工夫されています。しかし、運びやすい何か別の形状のものを自転車にする、という逆の発想は、ほかにあまりないと言えるでしょう。
残念ながら、ヒットはしませんでしたが、こういう新発想の自転車も、これからまた出てきて欲しいと思います。リュックが自転車になるなんてどうでしょう。靴が自転車になるとか?...。それはインラインスケートですか。
椅子が自転車になるとか?...車椅子になってしまいますか。なかなか難しいところです。重さや走行性能、乗り心地や価格などの要素も重要ですが、自転車の常識を破るような製品が見てみたいものです。
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何とかと秋の空じゃないですが、お天気が不安定です。予報がはずれて晴れたかと思えば急に雨が降ってきますし、見るからに雨が降りそうなのに結局降らなかったり..。自転車で出かけるか判断に困ってる方も多いのではないでしょうか。すかっとした秋晴れになって欲しいですね。
Posted by cycleroad at 07:00│
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