今年8月、東京の秋葉原と茨城県のつくばを結ぶ、つくばエクスプレスが開通しました。
一方で、今年同じ茨城県内で廃線になった鉄道路線もあります。国鉄が分割民営化されて20年近くが経ちますが、その間ずいぶん多くの鉄道路線が姿を消しました。
調べてみますと、全国にはこれから廃線になる路線も、まだかなりあるようです。廃線が決定していたり、予定、必至、濃厚と程度の差はあっても、いずれ廃線が避けられない路線というのは、旧国鉄路線に限らず、私鉄にも多くあります。すでに廃線になって線路が残るだけの線も多く、開通する前に結局、途中で建設中止になったという線もあります。
それぞれの地域の事情もありますが、生活の足が奪われる地元の人にとっては、鉄道の廃止は身近な問題です。廃止と決まると反対運動がおきたりもしますが、道路の整備や自家用車の普及もすすみ、実際には利用客の減少が止まらず、やむをえない場合が多いようです。
郊外では特に、クルマが生活に深く溶け込んでおり、鉄道に乗るのは中高生と、クルマの運転の出来ない高齢者のみになっているので、ますます鉄道の採算が悪化しています。
廃止となると、代替交通はバスがほとんどでしょう。廃線跡を舗装して代替バスの専用道にしている場所も一部にありますが、通常は並行する道路があり、必要ないことも多いです。その場合、鉄道ファンに限らずとも人々の哀愁を誘う、単なる廃線跡となるわけです。ほうっておくと、やがて草に覆われ、原形をとどめなくなります。
こうした線路は、せいぜいレールを鉄として売却するくらいで、幅が狭くて長い利用しにくい土地が残るだけです。そんな細くて長い土地は、道路以外に全体を活用する術はありません。他に利用価値は少ないですし、もともとは需要もあった鉄道路線なので、道路としての利用が一番向いています。しかし単線の場合が圧倒的に多いため、クルマ用には幅が狭くて向かないことも多いでしょう。
最近そうした線路を、自転車道にするところも出てきているようです。郊外であれば、必ずしも自転車道が必要なわけではありません。でも、せっかくの地元の資産ですから、是非活用すべきです。鉄道の廃止の際に、せめてその跡地の舗装・整備を条件として、経営主体や自治体に働きかけてみるべきではないでしょうか。
サイクリングコースとして整備すると、鉄道の廃線マニアだけでなく、サイクリストや家族連れなども訪れるようになり、ちょっとした観光資源になる場合があります。地元の人にとっては、通勤や通学に利用したり、まさに自転車がパーソナルな代替交通になることもあるでしょう。
関東なら、茨城県の
つくばりんりんロードが有名です。私も全線走行したことがあります。もともと鉄道の線路ですから、アップダウンの勾配が小さく走りやすいのもメリットです。
踏み切りだったところを除けば、クルマを気にせずにすみます。一本道で信号もほとんどなく、とても快適です。所々に残る駅のプラットホームが休憩場所になっています。
鉄道ファンならずとも、ローカル線の雰囲気を楽しみながらのサイクリングも趣があります。静かで景色もよく、ファンも多いようです。
地元の人の健康にも寄与しているでしょう。全国にも、あちこちに廃線跡のサイクリングコースがあります。わざわざ作るのでは費用もかかりますが、廃線跡なら、大幅に安く整備できるはずです。こうした社会的な資産の再利用も是非進めて欲しいものです。
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先週とうとう体長5メートルのホオジロザメまで出ましたね。東京湾で。もうワニでもヘビでもピラニアでも驚きませんが、まさかジョーズとは。夏だったら確実に海水浴客に影響したと思いますが、今の時期で幸いでした。でも、東京湾で釣り船にでも乗って釣り糸をたらしていて、突然海の底から現れたらと考えると背筋が凍りますね。
Posted by cycleroad at 06:00│
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