一昨日は、廃線跡を利用したサイクリングコースを取り上げました。
全国各地にけっこうあるようです。ほかにも全国には、道沿い、川沿い、線路沿い、海岸線沿い、湖沿い、その他いろんなタイプのサイクリングコースがあります。しかしその中でも、海峡を越えるサイクリングロードは、日本でもここだけでしょう。
中国・四国地方にお住まいの方はご存知でしょうが、
しまなみ海道のサイクリングコースです。広島県尾道市と愛媛県今治市を、島伝いに結ぶ瀬戸内海の海の道です。私もまだ行ったことがありません。日本各地の他のサイクリングロードは、何かの機会に近くに行けば通ることもあるかも知れませんが、わざわざそのために出かけようという場所は少ないでしょう。しかし、このしまなみ海道だけは出かけてみたい場所です。
本州と四国を結ぶ本四架橋は、合わせて3ルートあります。ほかには、兵庫県と徳島県を結び、淡路島をはさんで明石海峡と鳴門海峡を渡るルート、岡山県と香川県を瀬戸大橋で結ぶルートです。でも他の2ルートにはない、しまなみ海道の特徴は、自転車や歩行者用道路が整備されていることです。
ほかのルートの橋は、自転車で渡れません。でもこのルートは、もともと島の住民のための生活用の橋としての意味合いも強く、自転車・歩行者用道路も島々に暮らす人々の必要性を考慮して作られたようです。もちろん開通後は、観光スポットとしても注目されました。ウェブ上にもたくさんのサイトで紹介されていますので、情報には事欠きません。
クルマだと高速道路ですので、橋の上には停車出来ませんが、自転車であれば、いくらでも橋の上からの景色を楽しめます。海水面からの高さは来島海峡大橋が65m以上、因島大橋で50m以上あり、橋自体が海上の展望台です。橋の上からは日本有数の「しまなみ」の絶景が眺められます。ちなみに、上から2枚目の写真をクリックすると、ライブカメラのサイトへ飛びますので、今日の景色を見ることが出来ます。
しまなみ海道は、橋を含めたルートで、自転車道が完備されているのは橋の部分だけですが、各島内の一般道を通って80キロ程度の道のりです。自転車道は登りやすいよう傾斜が緩やかになっており、ギアの無い自転車でも登れます。
ルート各所にサイクリングターミナルやサイクリングステーション、道の駅といった施設があり、レンタサイクルもあります。場所によっては、スポーツタイプの自転車も多少あるようです。
関西あたりまでならともかく、関東では、本州から四国が自転車で渡れるなんて知らない人も多いでしょう。知ったとしても渡ろうと思う人は少ないかも知れません。私もここ数年、毎年のように四国には行く機会があるのですが、なかなかここを通る機会が作れていません。一日余分に時間が取れれば、新幹線で尾道まで行って、自転車で今治へ渡ることも出来るでしょう。
子供でも登れる道路ですし、急げは3時間で渡れます。でもせっかくですから、景色も楽しみながら、半日はかけたいところです。さらに、出来れば今治の隣の松山は道後温泉まで足を伸ばしたいものです。道後温泉は、何度か行ったことがありますが、有名なだけあって情緒があっていい温泉です。
それにしても、他のルートは何で自転車で通れないのでしょう。せっかく巨費を投じて橋を架けるのですから、自転車通行部分くらいプラスしても、いくらでもないと思います。
それ自体が観光資源になって周辺にも恩恵があるでしょうし、多少の通行料をとられたとしても、海の上のサイクリングロードは、十分に走る価値があります。(しまなみ海道の自転車道もタダではありません。)
そのあたりが道路行政の発想の残念なところです。クルマ中心の考え方になっていると言ってもいいでしょう。
ただ、あれだけの巨大橋ですから、実は、明石海峡大橋などでも道路面の下に充分通れるスペースがあるようです。ぜひ開放して欲しいところです。そうしたら帰りのルートも出来ます(笑)。それでも、こういった巨大橋は、大体どこでも自転車では通れませんから、しまなみルートだけでも通れることに感謝すべきかもしれません。
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今日から、東京ビックサイトで東京国際自転車展、東京サイクルショウ2005が開かれます。私も時間があればのぞいてみたいと思っているのですが、ビックサイトのあるお台場へ芝浦側から行くのに、レインボーブリッジを自転車では通れません。歩いては通れるのです。つまり輪行袋に収納して歩けば通れるわけですが、それもなんだかなぁ。
Posted by cycleroad at 07:00│
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