最近、日本各地に自転車のタクシー、ベロタクシーがお目見えしています。
ニュースなどで話題になることも珍しくなくなりつつあります。主に都市部での営業のようですが、街で見かけることも多くなってきたのではないでしょうか。最近のニュースから拾うと、下の左の写真が福岡、右は名古屋のベロタクシーです。
でも、ふと気づくとみな同じ形をしています。他の地区もほとんど同じだと思いますが、すっかりおなじみになった、あの流線型の車体です。しかし、なぜみな同じなのでしょう。下の写真は、今年行われた「愛・地球博」で登場したベロタクシーです。
上の2つと、下の左は国内のメーカー製で、右はドイツ製です。ドイツ製のデザインは優れていますし、悪くありません。業界の事情はよくわかりませんが、ドイツ製が圧倒的なシェアを占めているようです。でも他の3種のような、違う形のベロタクシーがもっと出てきてもいいように思います。
おそらく、価格や性能、納期など何か優位に立つものがあるのでしょう。車体にスポンサーの広告を入れやすいなどの理由があるのかも知れません。国産メーカーは、この市場に積極的に参入するつもりがないのかも知れませんが、今後売り込みをかければ、シェアを獲得できる可能性もあるでしょう。
まだ市場規模も小さいので、ドイツ製にそれほどの経済的優位性があるとも思われないのですが、単に右に倣え的に、最初から一車種に標準化する必然性もないような気がします。もっといろいろなデザインのベロタクシーが出てきてもいいと思います。
他の国と違って、まだ、どれだけ根付くかわかりません。サービスや営業形態も試行錯誤する段階でしょう。地域によっても地形から交通事情までいろいろ違います。まだ、全くの未知数のサービスと言わざるを得ませんが、ベロタクシーのスタイルについて考えてみたいと思います。
上の写真は、先日のサイクルモード2005の場内でデモンストレーションされていた車体です。大きな後輪が目をひきます。そのイメージからは、かつての人力車を連想させます。人力車は、現在でも東京の浅草をはじめ、観光地などで営業している例があり、歴史的な街並みにはマッチします。ベロタクシーに和風テイストがあってもいいかも知れません。助手席を含めて人数も乗れそうです。
こちらの写真のタクシーは、東京の武蔵村山市の福祉関係で実際に営業されてるようです。手作りっぽいですが、個室になってます。他にも、運転者との間に仕切りがあるものがありますが、こうした個室になっているベロタクシーというのも面白いかもしれません。
逆に自転車なのですから、もっと風を感じられるようにするという考え方もあると思います。強い日差しを防ぐために屋根をつけたとしても、こちらの写真のようなタイプなら風通しも抜群です。
日本の場合は雨も多いので、上の写真や下の写真のように幌を必要に応じて畳めると、いいかも知れません。
アジア地域のベロタクシーは、
以前にも少し取り上げました。シクロ、サームロー、トゥクトゥク、ベチャ、リキシャ、サイカー、トライシルク、トライショーなどですが、場所によっては、それらのアジアンテイストなベロタクシーも魅力的に映るかもしれません。
すると当然、前に乗せるという形もあるでしょう。見通しが良くて、運転手の後頭部ばかり見てるより、ずっと楽しいはずです。上の写真はペルーのものですが、観光地なら、このスタイルは有効な選択肢でしょう。特等席のベンチに腰掛けたまま、ゆっくり街の風景を楽しんで満足してもらえれば、そのぶんの料金まで期待できそうです。
場所によっては、3輪にこだわる必要もないでしょう。パワーを2倍にして、スピードを上げるなら前二人か、後ろ二人がドライバーという手も考えれます。ドライバーは一人にして、お客さんを3人乗せられるという利点もあるでしょう。
クルマのタクシーでも、海外ではミニバンのタクシーがありますが、3列シートで後ろ2列お客を乗せてもいいわけです。お客が常に2人以下とは限りません。ただ、ドライバー1人では少しキツそうです。
連結式のものもあります。機関車の2重連結のように、前2列をドライバーにすることも出来るかも知れません。
以前にも紹介した7人乗り自転車です。乗っている人たちが楽しそうです。これならドライバー含めて7人乗れます。お客にもペダルを漕いでもらうベロタクシーも楽しいかも知れません。
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多くの地域で記録的な大雪だったようです。雪かきで大変だった方もいらっしゃるかも知れません。停電になったところもあるみたいです。久しく停電なんて経験しておらず、不意打ちだった方もあるのではないでしょうか。
Posted by cycleroad at 14:00│
Comments(2)
リキシャ懐かしいです。昔、インドに数ヶ月旅行に行ったときに、よく乗せてもらいました。一緒に行った友人(女性)が「アタシにこがせて。」と言って、リクシャのドライバー(インド人)を乗せて走って笑った事があります。「重い」って言ってました。インド人ドライバーはとっても困った顔をしていました。