
2006年がスタートしましたが、今年は冬季五輪があります。
2月10日からですから、もうあと1ヶ月もすると、トリノオリンピックの話題でもちきりになるでしょう。どの競技も楽しみですが、昨年暮れに熾烈な代表争いを演じたフィギュアスケートは、多くの人が注目し、日本のメダルも期待できる人気種目なのには間違いありません。
ところで、フィギュアと言えば、サイクルフィギュアをご存知でしょうか。多少、話が強引な展開ですが(笑)、まさしく自転車版のフィギュアスケートがサイクルフィギュアなのです。もちろんこちらは氷の上ではありませんが..。
フィギュアスケートと、サイクルフィギュア。スケート靴か自転車に乗ってかの違いはありますが、同じポーズ、姿勢を保ったまま惰性で移動出来る点が共通しています。また両者とも、その場で回転する運動などもあります。そういう意味の動きでは共通するところがあります。またサイクルフィギュアも、同じように音楽にあわせて演技し、その美しさと難しさ、芸術点と技術点を競います。
自転車のほうが逆に小さい14m×11mのスペースで行われますが、同じようにワザの難易度や芸術性で判定されます。種目はシングル、ペアと、団体があります。私はビデオなどでしか見たことがありませんが、そのアクロバティックなワザには驚きます。なんとなく見ていると、大して凄いと感じないかも知れませんが、自分でやることを想像すると凄く感じるでしょう。
もちろんハンドルの上に逆立ちしたり、サドルに頭で倒立するなんて、挑戦したくもありません(笑)。一人を肩車しての曲乗りなんて出来るものでもありません。団体の競技でも、一見なんとも無く見えたりしますが、終始前輪を上げたウィリー状態のまま、さらにハンドルから手を離したまま、後進したり円を描いたりしています。しかも4人とかで揃った動きです。言葉で書いても凄さが伝わりませんが、よくその状態を想像してみてください。

BMXを想像すると比較的容易そうに思えます。しかし、BMXで片輪だけの状態になるのは、主にペグと言って、タイヤの中心軸の延長のような部分に乗るからです。言わば一輪車と同じようなバランスです。しかしこちらは、ペグの上に乗っているわけではありません。ペダルに足を置いた状態で、手を離したまま、前輪を上げ続け、前進したり後進したりするのです。しかも、ずっと前輪をつきません。
サーカスとか上海雑技団の人ならともかく、普通の人にちょっと出来ない芸当です。でも、体操やフィギュアスケートだって普通の人に出来ない技はたくさんあるわけで、トップ選手になると凄いと言うことでしょう。決して特殊なスポーツというわけではありません。日本では全く知名度のないスポーツですが、ヨーロッパではわりとメジャーで人気もあり、19世紀から行われています。

自転車競技というと、どうしてもレース系ばかり考えてしまいますが、スピードスケートに対してフィギュアスケートがありますし、陸上競技も走るばかりではありません。投擲系や跳躍系もあれば、体操などもあるわけです。そう考えると、自転車にもサイクルフィギュアのような競技があるのが、むしろ自然とも言えます。BMXとかトライアルなどもあるわけですし、日本では知られてないだけでしょう。

写真のような、前後輪の間隔が狭く、ドロップハンドルを付け間違えたようなハンドル、サドルにも特徴ある自転車が用いられます。ちょっと見慣れない自転車です。またサイクルフィギュアという言葉は和製英語で、正式にはアーティスティックサイクリング(Artistic Cycling)と言います。
まだサイクルフィギュアのほうがイメージが沸きますが、アーティスティックサイクリングとなると、さらに馴染みの無い言葉です。芸術をしながらのサイクリングするのかと思ってしまいます(笑)。ちなみに、サイクルフィギュアとは関係ありませんが、芸術をしながらサイクリングする人もいます。

こちらの方は、バイオリンを弾きながらサイクリングしています。しかも後ろ向きに走っているのです。タキシードに蝶ネクタイというこだわりのようです。これが芸術なのかスポーツなのかはともかく、彼のサイトを見ますと、バイオリン演奏ありとなしの両方で、後ろ向き自転車走の世界記録ホルダーだそうです。これもあんまり挑戦する気は起きませんが..。
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まだお正月気分が抜けないのは私だけではないと思いますが、そろそろペースを整えないといけませんね。お正月の一連のイベントが終わったと思ったら、大相撲初場所、あっという間にトリノ五輪になりそうです。
Posted by cycleroad at 08:00│
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