January 15, 2006

景色を演出する小道具として

大分合同新聞少し前の大分合同新聞に、とてもローカルなニュースが載っていました。


大分合同新聞ニュース自体は、大分県警豊後高田署にパトロール用の白色自転車二台が導入されたと言う、かなりローカルなニュースです。なぜそんな話題が、と言えば、豊後高田市中心部の商店街は、「昭和の町」として観光客の人気を集める商店街なのです。

そんな観光スポットを昨年の九月に同署に配属されたばかりの新人警察官二人が自転車でパトロールし、観光客への道案内などに一役買っているそうです。

警察用の自転車、俗に言う白チャリ、正式には白色自転車と呼ぶそうですが、大分県警が県内各署に、地域に制服警察官の姿を見せる防犯効果や、パトカーでは巡回できない路地などきめ細かくパトロールする目的で配備していると言います。

私も、最近自転車で巡回するお巡りさんを見ることが少なくなった気がしていたので、以前にもそう書きましたが、防犯には効果があると思います。ただ、自転車による巡回は減っていても、自転車自体は普通、交番には配備されているものと思っていました。

2この記事では、これまで自前の自転車でパトロールしていたという話です。白色自転車を使うようになって、「自転車、新しくなったの?」と市民に話しかけられているそうです。

私は自分の自転車でパトロールする警察官は聞いたことがありませんでしたが、大分では、むしろ白色自転車が珍しいのでしょうか。

確かに、すでにパトカーや原付バイクが主要な交通手段になっており、逆に最近になって自転車を改めて配備し始めたから話題になっているのかも知れません。

上の写真は、都内の大きなターミナル駅の駅前交番ですが、都心部では、むしろ当たり前のように白色自転車が見られる気がします。この駅も、飲み屋などの繁華街を控えており、一方通行や狭い路地も多いので、近くに駆けつけるためには、自転車が一番と言う事情もあるのでしょう。でも、地域によっては、白色自転車が全く廃れてしまい、珍しいものになっているところがあるのかもしれません。

豊後高田昭和の町

話は戻って、「昭和の町」ですが、私もテレビのニュースでチラッと見たことがあります。九州全域から観光バスで客が訪れるほどの人気になっていると報じていたと思います。そんな地元の観光スポットを、混雑によるトラブルの警戒や防犯のためとは言え、最新型のパトカーで巡回する無神経な行動は、さすがの警察も遠慮せざるを得ないのでしょう。

原付バイクでもなく、わざわざ自転車を配備したのなら、そのあたりに配慮したのかも知れません。地域性もあるかもしれませんが、白色自転車に乗る警察官は、昭和レトロな雰囲気をかもし出して、この昭和の町の演出にも一役買っていると言えそうです。

昭和の町演出


そう言えば他の施設でも、こんな風に演出として自転車が使われていたりします。実際に古い自転車を探してくるのでしょうか。現在でも手に入るような、蕎麦屋や郵便局などで現役で使われていそうな実用車を使って、ちょっと古ぼけた感じにして、レトロなエンブレムや文字を書き入れれば雰囲気が出そうです。

最近、「昭和」がブームだったり、レトロな感じがウケたりしています。こうしたブームを利用して、地元商店街の活性化を目指すべく街並みの整備を行うところが、各地で出てきているようです。テーマパークや博物館、居酒屋とか料理店もあれば、雑貨屋など各種アイテムを売るところまであります。

昭和レトロ商品博物館台場一丁目商店街


そうした場所では、平成生まれの中高生達も多く、昭和なんて記憶にない世代にもウケているようです。果たして彼らの年代にとって何がいいのか、ちょっと不思議な感じもしますが、新鮮な感覚なのか、多かれ少なかれ懐かしさがあるのかもしれません。

考えてみれば、私だって実際には直接見たことが無い年代のものでも、懐かしさを感じたりします。年代や生まれ育った地域によっても懐かしいものは多少違うでしょうが、日本人にとって、昔を連想するイメージや時代の記憶のようなものがあるのかも知れません。テレビの影響もありそうですが..。



崑の村

こんなミニチュア、自分が見たものではなくても、雰囲気だけで懐かしく思えてしまいます。このホーローの看板、今でも貼ってある地域もあるかもしれませんが、そんなグッズを展示した俳優の大村崑さんの村もあるそうです。他にも、当時の部屋を再現したり、学校給食を復刻させて食べさせるなど、各地に様々なタイプの施設が増えています。

学校給食

函館にも上の写真(東京もんじゃ村)、左の(函館の東京キッド)以外にも、こどもの時代館
昭和館大阪くらしの今昔館道頓堀極楽商店街、など、ちょっと調べただけでも全国に、いろいろあります。

施設は、雨後の竹の子のように増えていることもあり、おそらくピンきりだろうと思いますが、意外と癒されたり、面白いところもあるようです。たまには、そんな施設を探して、「タイムトリップ」に出かけてみるのもいいかも知れません。




◇ ◇ ◇

いろいろ見ていたら懐かしくなって、写真のリンクも増えてゴチャゴチャしてしまいました(笑)。お使いのブラウザによってはレイアウトが崩れるかもしれません。ご容赦のほどを。

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この記事へのコメント
私の親は、ずっと実用車を使ってます。あれは軽快車の「速」よりペダルが重いので大変です。
私の街では、お巡りさんの自転車はマウンテンバイクです。画像のような自転車だと雪道は不安なのでしょうね。ついでに言うと歩道走ってます。
Posted by maksim727 at January 16, 2006 10:21
maksim727さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私も乗ったことはありますが、軽さやスピードでなく、まさに頑丈が第一ですよね。
へー、そうなんですか。日本の警察でもマウンテンバイクを使っているところがあるんですね。それは初めて知りました。確かに雪の問題もありますね。
歩道走行は、どこでもそうみたいですね。警察自らが歩道走行を推奨してますしね。
Posted by cycleroad at January 16, 2006 12:34
こんばんは 初めて書き込みいたします。
前々から拝見させて頂いています。
今回の記事 中々のものですね
この写真見てると貧しかった昔思い出しちゃいますw
あの頃小学生だった私は新聞配達でいつも実用車乗ってましたからwでも懐かしさでいっぱいで 肥後もいってみたいものです。
Posted by 黒猫 at January 17, 2006 22:51
黒猫さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ええ、私もリンクつけながらも懐かしくて..小さい頃の記憶が甦りますよね。
自分が昔行っていたお店の写真などがあったら懐かしいのは当たり前ですが、実際には見たことがないお店とか、風景、小物などでも、時代の記憶と言いますか、連想させるのでしょうね。AlWAYSもそうですが、自分はまだ生まれてない年代のものでも懐かしかったりしますものね。実用車にも、私は乗っていなかったにもかかわらず、妙に懐かしさがあります。
大分だけでなくても各地にあるようですし、どこかへ出かけた時に時間があれば、寄ってみてもいいかも知れません。
Posted by cycleroad at January 19, 2006 07:01
 
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