都市部の駅前などに、従来型の平置き型の駐輪場でなく、コイン式などの駐輪機や、駐輪場内に駐輪ラックなどを設置するところが増えているようです。省力化も見込めますが、当然のことながら整列して駐輪される効果が得られます。
単に白線を引いただけでは、なかなかスペース効率よく駐輪してもらうことは期待できませんし、密集した中から取り出そうとして、他の自転車を将棋倒し、なんてこともあります。
スーパーマーケットなどが設置するような無料の駐輪場でも、駐輪ラックなどの装置によって、そうした無秩序を排除すれば、お客様に親切です。小さなことですが、日々のことですので重要です。自転車がとめやすいのは、主婦に選択してもらう決め手にだってなりえるでしょう。
環境問題や渋滞対策などから、自転車を有効に活用しようと唱える自治体は、最近増加していますが、自転車レーンの整備以外にも、駐輪スペースの充実という面にも目を向けるべきでしょう。駅前の放置自転車、迷惑駐輪の問題は別としても、自転車の積極的な活用を唱える一方で、市区町村の役所や図書館、公民館や市民センターなどの公共施設には、特に駐輪場が設けられていなかったりします。
いろいろな施設の駐輪場以外でも、商店街などを含め普通の街中で、ちょっと駐輪したいこと、ちょっと駐輪したい場所はたくさんあります。日本で圧倒的に普及しているママチャリには、必ずスタンドがついていますので、停めようと思えばどこにでも停められます。しかし欧米の国々では、必ずしもスタンドがついていない自転車も多いせいか、下の写真のような駐輪ポストがいたるところに設置されている都市もあります。
以前、
ニューヨークの駐輪事情を紹介しましたが、日本のようにスタンドを立てて車輪が動かないようにカギをかけるだけ、ではありません。欧米では、何かの固定物に施錠して駐輪するのが当たり前です。そのわりには、日本のようなゴツくてしっかりしたガードレールがない街も多いので、駐輪用ポールのニーズが出てきます。
ちなみに、あの頑丈そうですが無骨なガードレール、東京などでは白が多いですが、道府県によって色が決まっていて、派手な黄色や緑色などの県もあります。最近あのガードレールが、街の景観にそぐわないとして見直す動きもあるようです。
色を茶色などの目立たない色にしたり、木を使うなど素材感や形も含めて景観に配慮する向きもあります。東京でも、場所によっては緑色のガードポールだったり、鎖のガードレール、ステンレスの色そのままのガードポールのところもあります。
そうした景観とのマッチングの問題や、実際の設置スペースの問題はありますが、日本の街中にも、こうした駐輪設備や駐輪ポストがあれば、自転車があちこちに乱雑に停められているより、街の景観的にも貢献するのではないでしょうか。
どこでも路上は全て自転車放置禁止というのは、現実問題としてナンセンスでしょう。駐輪してよい場所も設けるべきですし、その目印にもなります。自転車は駐輪場か駐輪ポストのあるところへ、というマナーを定着させるインフラにもなると思います。
私もそうですが、スタンドのついていないスポーツ系の自転車に乗っている人は、自立式用の白線だけの駐輪場では、立たせておくことすら不可能です。公園やサイクリング道路沿いでなどでも、もたせかけるものが無ければ、倒しておくしかありません。
それはそれで仕方ないのですが、駐輪ポストなどが設置されていれば親切です。自転車に対して、口先だけではなく、本当の意味で意識の高い自治体と感じるでしょう。センスのいい駐輪ポストを街に増やす自治体が出てくることを期待したいものです。
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実は、昨日たまたま出先で入ったスーパーで、久しぶりに30台くらいの見事な自転車将棋倒しを見てしまいました(笑)。
しかし、報じられているのは知っていましたが、スーパーなどに行ってみると、ほんとに野菜が高いですね。普段は出回らないような質の良くないものも混ざっています。天候の問題ですから仕方ないですが..。
Posted by cycleroad at 11:00│
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