今までにも変わった自転車、珍しい自転車を取り上げてきましたが、ある意味これは究極でしょう。(左の写真は直接関係ありません。)
自転車、バイシクル(bicycle)と言えば普通は二輪車です。でも広い意味での自転車と言うことで3輪車や4輪車も取り上げてきましたし、5輪以上もありました。逆に1輪車を話題にしたこともありましたが、今回は「零輪車」です(笑)。「無輪車」と言ったほうがいいでしょうか。
日本語でも英語でもちょっと単語が見つかりませんが、輪が無い車なんてありえませんから当然と言えば当然でしょう。タイヤの数は、一輪車が最少だと信じて疑いもしませんでしたが、これは「ゼロ輪車」です。ゼロ金利じゃありませんが、マイナスはあり得ないので、ある意味で究極です。
その名も「
ウォーカー」(Walker)、タイヤの無い自転車です。作ったのは、ピート・ビーマン(Pete Beeman)さんと言う方のようですが、サイトには多くの作品が載っており、冒頭の写真のようなモニュメントなどが紹介されています。デザイナーと言うよりアーティストと呼ぶべきでしょうか。でも、冒頭の写真のモニュメントも独特の動きをさせることが出来る点で、ただのオブジェとは違います。
自転車と言うより自歩車、自歩機と呼ぶべきでしょうか。写真をよく見ると中央にペダルが見えます。前後にチェーンが伸びていてサドルもあります。やはりタイヤ以外は自転車のパーツです。写真には人が乗っていないのでイメージが沸かないかもしれませんが、是非、動画を見てみてください。この動画を見なくては、何が面白いのか解からないでしょう。ご覧になれば、自転車と呼びたくなるのも納得です(笑)。
動画はこちら→「
ウォーカーの動く様子」です。音が出ますのでボリュームに注意してください。
3対の足がタイヤの代わりについている形ですが、そんなに難しい構造ではないようです。確かに凄い発明ではないですし、見てしまえば何てこともないですが、この発想はなかなか出て来ません。間違っても何の意味があるの?とか、歩くより遅い!なんて言ってはいけません(笑)。
改良が進んで、自分の足で走るよりスピードが出せたら凄いと思いますが、動力が人力である以上、さすがにそれは難しそうです。逆に、そう考えると車輪というのは偉大な発明だと、あらためて気づかされます。
別の作品では、左の写真の足のついた椅子も面白いです。画像をクリックすると動画にリンク(音が出ます。)しますが、この椅子も笑えます。こちらも取り立てて用途があるとは思えません。もちろん、世の中には冗談から生まれた製品もあるわけで、ウォーカーだって、思わぬ進化をとげたり、用途が見つかるかも知れません。
芸術なのかパフォーマンスなのか、テクノロジーなのかジョークなのかは別として、こんなものを作ってしまう遊び心、常識にとらわれない発想は見習うべきでしょう。普通に目的や効果、あるいは効率や合理性などを考えていると決して生まれないものもありそうです。
このサイトは偶然見つけたのですが、写真を見ただけでは何だかよく解からず、あやうく見過ごすところでした。しかし、いろんなことを考える人がいるものです。世界は広いですね。
Posted by cycleroad at 08:00│
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