サイクルロード 〜自転車への道
世界の都市で自転車が選ばれ始めている。さまざまな角度から自転車の話題を。
June 29, 2006
崩れているバランスを考える
そう言えば最近やってないな、と思うことは何ですか。
「以前はよくやっていたのに..。」なんてもので、最近やっていないもの、人それぞれ、たくさんの答えがあると思います。私が例によって梅雨の合間をぬって自転車で走りながら、ふと思ったのはトランプです。おそらく家の中を捜せば一組や二組は出てくるはずですが、どこへ片付けたかも思い出せません。
ババ抜きとか七並べ、セブンブリッヂや神経衰弱といった古典的なものから、大貧民、ダウト、ページワン、スピードなども懐かしいですが、長らくやっていません。少し前に海外のカジノへ遊びに行った時に、ポーカーやブラックジャック、バカラは少しやりましたが、いわゆるトランプで遊ぶのとは違います。そう言えばウィンドウズのフリーセルやソリティアも何年もやっていません(笑)。
日本ではあまり普及していませんが、ブリッジ(セブンブリッジではなく、コントラクトブリッジとかオークションブリッジと呼ばれるもの)というゲームの欧米での人気は驚くほど高いものがありますが、実際にやってみると、その面白さに納得します。昔、このブリッジを親しい友人と時々プレイしていたことがあるのですが、最近は全くやらなくなってしまいました。
考えてみれば、麻雀や囲碁、将棋、チェス、百人一首などもご無沙汰です。人生ゲームやモノポリーなどのボードゲームを最後にやったのがいつかも思い出せません。もちろん大人が、そうしたゲームをやる機会自体少ないですが、最近は子供でもテレビゲームばかりなのではないでしょうか。
一人の時だけでなく、せっかく子供同士が集まっていても、皆それぞれ持っている自分の携帯型ゲームに熱中していたりします。今どきはオンラインゲームや互いに通信して対戦できるゲームもありますが、いずれにせよコンピューター相手かコンピューターを使ってゲームをするのが当たり前で、友人などとボードゲームをする機会は限りなく少なそうです。
昔のアナログなゲームは、決められた人数を集める必要がありましたし、集まる場所や時間を調整し、技量が拮抗しているなど、面白い対戦の為には様々な制約がありました。今は、将棋のようなゲームでも、実力の伯仲した相手が簡単にネットで見つかるわけですし、面倒なアナログ・ボードゲームが廃れるのも仕方がないのかも知れません。
でも、面と向かってするゲームにも醍醐味があります。顔色をうかがったり、会話の中で心理的な駆け引きを展開したり、相手の考えを読んだりする面白さもあります。時には結果を巡ってケンカになることも無いとは言えませんが、そんな他人との対戦の中から学ぶことも多かったのではないでしょうか。
最近の子供は、他人とコミュニケーションをとることが不得手になっていると言われます。他人の感情や考えを推し量りあぐねたり、ケンカをした経験も少なく、いざとなると手加減が出来ないという話も聞きます。もちろんゲームだけが理由ではありませんが、大人しくて優等生と見られていた子供が突然、周囲の予測のつかないような事件を起こす例も少なくないようです。
漫画のおかげで囲碁が小学生の間でブームになったりもしましたが、囲碁・将棋、ブリッジなどのシンプルなゲームでも、その面白さが実感出来れば子供たちは夢中になります。大人にしても、コンピューターゲームや携帯電話のゲームばかりでなく、たまには友人や家族とアナログなボードゲームに興じるのも悪くありません。
ただ、ボードゲームは子供の遊びで、大人のやるものではないと考える人も多いでしょう。しかし、ボードゲームは「人生ゲーム」だけではありません。最近、特に海外から輸入されたボードゲームの面白さが静かなブームを呼んでいるようです。その中でも代表的な
「カタン」
は全世界で1200万本以上売れた世界的な大ヒットゲームで、大人でもハマる人が多いと言います。
カタンもそうですが、ボードゲーム大国はドイツで、大人を
うならせるゲームが多数
あるそうです。最近はマニアックな人でなくても、日本語版や解説付き直輸入版のヨーロッパのボードゲームを買って楽しむ人が増えており、女性も多いと言います。ちなみに写真を載せたようなゲームが人気なのだそうです。
今どき、郊外へ出かける列車の中でもトランプをするグループの姿は見なくなりましたが、ネットで何でもやり取りできるこのご時世に、ゲームをする為にわざわざ時間をとって集まるのも、かえって贅沢な時間の過ごし方かも知れません。じっくり会話や駆け引きを楽しみながらのゲームも楽しそうです。
ほかにも、「最近やらなくなったもの」は沢山あるでしょう。例えば、仕事でもプライベートでもキーボードを叩くことが多くなり、手書きで文字を書くことは少なくなりました。漢字が思い出せなかったり、字が下手になっていたりします。最近、読むだけでなく、実際に鉛筆でお手本をなぞって書くことが出来る「えんぴつで奥の細道」という本がベストセラーになっているのも、そうした反動なのでしょうか。
やらなくなったり、使わなくなったもの..それが久しいほど身についてしまって、なかなか思い出せないものですが、時々「最近やっていないこと」を考えて、久しぶりにそれを「やったり」「使ったり」して、バランスをとるのもいいかも知れません。
自分のブラウザで見ている分には気づかなかったのですが、一部のブラウザでは文字がかなり小さくて見づらくなっていたようです。文字の大きさを一般的な大きさに変更しようと思います。ブラウザの表示でお好みの文字のサイズに変更出来ると思います。
もし今まで、そうした環境でご覧になっている方がおられたら、ご不便をおかけしました。
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Posted by cycleroad at 23:30│
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