July 05, 2006

いつでもどこでも持って行く

どこでもカフェ最近マイボトルが注目されているようです。


給茶所に水筒持参もちろん、バーや飲み屋にキープしておくウィスキーや焼酎のボトルのことではありません(笑)。要は自分の水筒を持ち歩こうということです。子どもの話でもありません。大人が、行楽などでなくても、ふだんから自分用の水筒を持ち歩くスタイルが注目されているようで、このごろ新聞などのメディアでも取り上げられています。

もともとは、メーカーの象印マホービンが企画した「どこでもカフェ」が火付け役のようです。環境へ貢献しながら、水筒で持ち歩いたコーヒーやお茶で、どこでもカフェの気分を味わおうと言うものです。同社はペットボトルや缶を使うなとは言っていませんが、その主力商品であるマホービンやステンレスボトルを利用するかはともかく、飲料の容器を使い捨てる生活スタイルを見直すことには大きな意味があります。

どこでもカフェ「どこでもカフェ」の給茶スポットは東京と大阪にまだ3箇所ずつしかありませんが、自分の水筒を持ち込むと、中を洗った上で普通より割安な価格でコーヒーなどを入れてくれるそうです。冷房の効いたオフィスで夏に売っていない暖かい飲み物を飲みたいという人や、缶コーヒーの味に満足できない人にも好評のようです。

持ち帰るだけなら、紙やウレタンの容器でテイクアウト出来るカフェが最近増えています。しかし水筒を持参してもらうことによる、容器の原料となる資源や製造と流通などに要するエネルギーを節約し、環境への負荷を減らす効果は小さくありません。今どき水筒なんて、とあまりピンと来ない人も多いでしょうが、趣味で自転車に乗っている人の多くには、さほど違和感の無い話でしょう。

ダボが無いフレームに対応トピークモジューラケージ私も自分の自転車にボトルケージをつけており、遠出する場合にはボトルに飲料を入れて持って行きます。このボトルケージ、自転車に乗る人なら便利ですので着けておいて損は無いと思います。

通常はシートチューブやダウンチューブ、あるいは両方に装着しますが、チューブの形状で装着できない小径車やママチャリなどでもアタッチメントをつければハンドル等に装着できます。どちらも数百円からありますし、軽いものですから、もっと装着する人が増えてもよさそうなものです。

ミノウラボトルケージアタッチメントタックスSPLASHサーモボトル場合によっては走行中でも水分補給出来て便利です。ボトルケージも種類によっては市販のペットボトルをそのまま積載できて手軽ですが、出来れば「使い捨て」でないボトルを使いたいものです。走行中に飲む為キャップを外すのは大変なので、ボトルのほうが便利な面もあります。

大きさがあえば普通の水筒でも使えますが、専用のボトルでも保冷タイプがありますし、開口部が広いものを選べば、洗い易くて衛生的です。飲み口の形状など種類もたくさんあるので、好みのものが選べます。給茶所が増えれば、サイクリストにとっても便利になりそうです。

私は自転車を降りてもボトルを持ち歩いたりしますが、いずれにせよサイクリストには抵抗の少ないスタイルでしょう。でも考えてみれば、最近街中でペットボトルを持ち歩いている人も普通に見かけるようになりました。慣れない土地で水にあたる心配があるわけでなくても、水を買って飲むのは珍しくなくなりました。ミネラルウォーターの販売量も飛躍的に伸びています。



輸入ブランドのミネラルウォーターのペットボトルを持つのがおシャレという感覚があるのかも知れません。それなら、そのペットボトルをファッショナブルな水筒、スタイリッシュなマイボトルに持ち替えるのが流行っても不思議ではないでしょう。ただペットボトルから詰め替えたのでは意味がありません。

その為には水やお茶、コーヒーやスポーツ飲料などを、容器に入れずに直接売るシステムが必要です。カフェだけでなく、ファーストフード店やコンビニなどで、持ち込まれたマイボトルに直接飲料を売るスタイルも、技術的には難しい話ではないでしょう。

自動販売機にしても、紙コップが出てくるスタイルの自販機に、紙コップの代わりにマイボトルをセットできるような改良が出来そうです。飲料メーカーにとっても、飲料の容器の製造から封入、梱包や流通のコストが削減できるのではないでしょうか。

日本で販売される缶、紙パック、ペットボトルなどに入った飲料は膨大な量にのぼります。その容器の製造に必要な資源やエネルギーも莫大です。流通や回収などにかかるコストもバカに出来ません。ゴミの減量という面でも大きなものがあります。販売店やゴミを回収する自治体にとっても歓迎すべきスタイルですし、街の美化にもなります。


リサイクルも一つの方法ですが、最初から使わないほうが、はるかに環境への負荷が低いのは明らかです。例えばペットボトルは、元通り再生するのは難しく衣料等に利用されますが、需給バランスなどもあってリサイクル率は低く留まっています。

自治体によっては未だにゴミとなっているわけで、ゴミの処分場問題などにも直結します。またリサイクルは、新しく製造するよりコストがかかる場合が多いです。一見、原料費から言って安く見える場合もありますが、見えていないコストもあります。

その直接見えていないコスト、多くは有価物としての回収などの経費ですが、小さな額ではありません。商品の価格には反映していませんが、実は税金として我々が負担しているわけです。


つまり、飲料を飲まない人までリサイクルの経費を負担しているわけですが、そういった社会的コストも削減できることになります。あらゆる面から言って、「マイボトル」のメリットは大きそうです。

ドイツなどヨーロッパの環境先進国では、ペットボトルにデポジットを法制化し、ゴミを減らす努力をしています。日本でもレジ袋税が議論になったりしていますが、条例や税などの法制化は一つの選択肢でしょう。

環境省などが中心となった「クールビズ」は、効果は別としても大きなムーブメントを起こしました。最近、レジ袋の代わりに風呂敷などの利用もアピールしていますが、同じ脈略から言えば、今こそ「マイボトル」を推進してもいいのではないでしょうか。

SIGG特集自転車でなく、スボンやスカートにボトルケージをつけるわけにはいきませんが、クールビズと同じように流行すれば、アパレルメーカーなどによってボトルの入るポケットのついた洋服、ベルト、カバンなどが、すぐ出揃うはずです。ボトル自体の形状や機能、ファッション性も進化するでしょう。

単なるカフェからオフィスへのコーヒーのテイクアウトに留まることなく、生活のあらゆる場面で飲料の容器を自分で持ち歩くスタイルとして「マイボトル」は広がって欲しいものです。環境省や自治体、飲料メーカー、カフェ、コンビニ、ベンダーメーカーなどにも期待したいですが、我々消費者も自ら実践することが、少しずつであってもマイボトルに共感する人を周囲に広げていくことになると思います。



文字の大きさを修正したら気になりはじめて(笑)、細かい部分を少し変えました。大した変更ではないのですが、関連記事をつけたり、体裁を整えて見やすくしたいなと思いまして..。
ところで、私も早起きして未明のドイツ・イタリア戦を見ていたわけですが、飛び込んできたニュースには驚きました。しかも最終的に7発とは..。

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