November 23, 2006

自転車ショーの過去いま未来

先週末、東京国際自転車展2006、TOKYO CYCLE SHOW 2006が東京ビッグサイトで開催されました。


前回、ドラマの話を取り上げたので前後してしまいましたが、今年も有明まで行って来ました。その前々週のサイクルモードが会場を1.5倍に広げて盛況だったのに比べて、サイクルショーのほうは年々出展社数も入場者数も減っている気がするのは私だけではないと思います。(去年までのデータでは実際両方減っています。)

特に、サイクルモードのみの出展になったメジャーなブランドが去年より増え、お目当てや行く目的が無くなってしまった人も多かったのではないかと推察します。天候が崩れがちだったのも多少は影響したと思いますが、私の行った時間帯だけでなく、全体としても減っていたように見受けられます。

サイン会も屋内試乗コース

サイクルモードは試乗車が多く、一般入場者向けなのに対し、サイクルショーはどちらかと言うと販売店や業者向けという感じもします。もちろんサイクルショーも試乗や有名選手のサイン会やトークショーなどのイベントもありましたが、ある種の方向性の違いや住み分けが進みつつあるのかも知れません。

今回新しかったのは、屋内に設けられた試乗コースとは別に、会場の外、お台場付近を一時間半程度、ニューモデルで試乗が出来るサイクリングツアーが加わったことでしょう。天候の関係から全ての回は催行出来なかったようですし、元々限られた人数ではありますが、意欲的な企画です。

短い試乗コースだけでは、なかなか分からないことも多いですが、ある程度の時間、距離をニューモデルで試乗出来る機会はなかなかありません。ただ、試乗車を提供した協賛ブランドが限られており、ロードバイクのほとんどをピナレロの各モデルが占めるなど、多くのブランドを乗り比べるというわけには行きませんでした。

ジャイアントのCITYstorm有名な非自転車デザイナーを起用

会場全体としては、シティサイクルが中心と言ってもいいような構成でした。もちろんロードバイクやマウンテンバイクもありましたが、むしろシティサイクルから小径車、子供用から福祉車輌、部品からグッズまで、広く自転車関連全体の商品がまんべんなく集まっていた感じです。

例えば、世界最大の自転車メーカーでもあるジャイアントは、写真ようなシティサイクルの新製品、「CITYstorm」がメインの展示です。ほかにも最近の自転車ブームを反映してか、通勤通学用や、ファッショナブルなタウンユース向けの製品展示が各社で目立っていました。

コンセプトは日本と調和する自転車カラフルなグッズも

そのほかにも、いくつか写真に撮ったので掲載しておきます。

いかにも日本的?電動アシスト折り畳み小径車イタリアの街並みを

左側は、以前欄外にちょっと書きましたが、小泉前首相がブッシュ大統領に贈った自転車です。電動アシストの折りたたみ小径車で、ある意味日本的と言えるでしょう。右はサイクルモードの時にもあった画像が連動するトレーナーです。イタリアの街並みをゆっくり流す、なんて使い方も面白いかも知れません。

LIKE a BIKEバイクフライデー

以前取り上げた、木製の子供用自転車の実物もありました。ヘルメットと比べるとわかりますが、思ったより小さかったです。でも、年齢から考えればこんなものでしょう。右側の写真、こういうバイクを見ると旅に出たくなるのは私だけではないはずです(笑)。

キャンペーンガールはメイドさんポスターのモデルもメイドさん

キャンペーンガールがメイドさんなら、ポスターのモデルもメイドさんという何故かメイドさんを全面に出しているメーカーもありました。アキバ系ということなのでしょうか。

二人乗りピーチクルーザー女性を意識したコーナー

ピーチクルーザーの二人乗り自転車もありました。リゾートに合いそうです。今回のサイクルショーでも最近の傾向を反映してか、女性向けのコーナーが設けられていました。

右がハンドサイクル

こちらは、ハンドサイクルと、障害を持つ人にも配慮した自転車です。

私は、こうした様々な自転車を見るのも面白かったので構いませんが、普通に自分が乗るモデルを探したかった人には物足りなかったかも知れません。ただシマノ、カンパニョーロ、スラム、SRサンツアーなど、パーツの操作感を、実際に実車にまたがって体験出来るコーナーなどもありました。

また協賛している販売会社が、市販モデルをロードバイク、MTB、クロスバイクなどと分けて200台近く展示してあり、試乗こそ出来ないものの、各ブランドの実車をじっくり比べる人も見られました。ちなみにここは、入場料はかかりません。つい欲しくなってしまうので、目の毒でもありますが(笑)..。

最新モデルが200台近く

ところで、自転車見本市としてのサイクルショーの歴史を調べてみると40年近くもあります。67年の第1回は、なんと東京北の丸公園の科学技術館で開かれました。その後20年以上の間、東京と大阪の見本市会場で交互に開かれていましたが、展示に制限が多いなど公的な性格が強く、入場者も少なかったと言います。

その自転車見本市は89年に廃止されましたが、90年から民間の主催となった今の東京国際自転車展が始まり、今年で17回目を数えるわけです。途中、東京ドームでサイクルスポーツカーニバルという催しも開かれましたが、数年で消滅してしまいました。

規模は、まだサイクルショーが上のようですが、サイクルモードは今年で2年目、前身から数えても3年目という事もあって勢いがあり、サイクルショーのほうが押され気味の印象は否めません。どちらが良い悪いとか、好き嫌いの意見はあるでしょうが、せっかくですから、どちらも継続、発展していって欲しいものです。

サイクルショーでは、去年の数字によると78%が一般入場者だそうです。私は関係者でも何でもないので、業界内部の事情はよくわかりませんが、元々も、消費者へアピールしたり、直にフィードバックを得るのを目的として始まり、業者同士の商談会が目的ではなかったようです。

数少ない自転車の祭典として楽しみにしている人もいるでしょうし、遠くから来場する自転車愛好者もいるはずです。願わくば、一般入場者が充分楽しめ、また様々な自転車に触れる貴重な機会として多くの人を惹きつける、そんなショーへの発展を期待したいものです。



他の地域の人から見れば、2度も自転車展があって恵まれているという見方もありますね。実際に言われたこともあります。それでも、ドイツやイタリア、それにアメリカのショーに比べれば、まだまだらしいですから、分裂している場合ではないのかも知れません。

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