November 26, 2006

試行錯誤や挑戦を続けること

先週のサイクルショウでは、パーツメーカーも多数出展していました。


前回、サイクルショー自体の話を中心に書いた関係で載せられなかったものの中から、もう少し写真を掲載しておこうと思います。

以前にも取り上げたことのあるSDVですが、今回はリカンベントにも搭載されていました。如何に踏力を効率的にトルクに変えるか、というテーマからすれば、当然リカンベントという選択肢が出てくるということなのでしょう。

SDVSDVのリカンベント


リカンベントタイプの自転車の展示は以前より増えている気もしますが、今回は前輪駆動のリカンベントも出展されていました。手元の左右のレバーを動かすとハンドルがきれる機構になっています。

リカンベント前輪駆動

こちらは、独自のぺダルとクランクを取り付けたEGNという自転車です。イメージ的には、ピストンシリンダについたクランクのような動きをします。蒸気機関車の車輪をつなぐ棒のようでもあります。部品の名称を調べてみると、動輪とピストンをつなぐ、返りクランクと偏心棒に似た動きです。

EGN

クランクが二つ折れる形なので、回転する間にクランク長が変わります。試乗もしてみましたが、ペダルが非円形軌道を動いて跳ね返るような独特の感覚です。力を伝える上で理想的な軌道になるそうですが、正直言って少しの距離を試乗しただけでは、そのメリットはよくわかりませんでした。

小径車のギア

今回、こちらのギアとチェーンが2連になった小径車もよく見かけた気がします。特に径の小さい小径車に多く採用されているようですが、ギアをダブルにすることによって、より大きな変速比を実現するための部品です。後ろのスプロケットが3段だとするなら、前の2段と合わせて6段変速になります。

二連のギアとチェーン小径車のギア


ちなみに前のギアの変速は内装式になっていて、靴のカカトで蹴って切り替えるようになっています。

こんな4輪自転車もありました。名前は2−Rider、値段は522,900円です。リゾート地で使うことを想定しているようですが、「この自転車で大切な人との関係を良くしてください。」だそうです。こぐのは後ろの人だけなので、前に乗せてご機嫌をとれと..(笑)。

4輪自転車2−Rider

先日のサイクルモードでは荷物を運ぶためのサイドカーがありましたが、こちらは人を載せるためのサイドカーです。高齢者や体の不自由な方とでも気軽に外出できるというのがセールスポイントで、サイドの椅子の部分を外して自立させるスタンドもついています。

エクレアサイド

電動アシスト付きで、椅子の部分にはサスペンションもついています。免許を持っていない人や返上した高齢者が、自転車に乗れない家人の送迎などに使うといった用途も考えられそうです。ほかに3輪の電動アシスト車などもありましたが、高齢の方向けなどに、安定した3輪車は増えていくのかも知れません。

電動アシストの3輪3輪も

こんなコンセプトモデルも展示されていました。リアキャリアにもなる「リアウィング」は、フラップの角度を調整可能で、発生する強烈なダウンフォースで安定した高速コーナリングを実現します(たぶん)、と書いてありました(笑)。

コンセプトモデル

トライアスロンで使うようなエアロハンドルを採用することで、空気抵抗を極限まで減らした「エアロダイナミクス・ライディング」を実現するのだそうです。言い方はともかく、ロングライドでいろいろなポジションをとれるのは悪くありません。

既存の部品であっても、今までにない組み合わせにより、斬新な自転車が生まれるかも知れません。このほかにも、例えば既存のフレームに搭載することで電動アシスト自転車に変えるユニットなど、一見地味なものから新しい可能性を感じさせるものまで、さまざまな部品が展示されていました。

自転車が大きく変わるような変革はそうそうありませんが、毎年少しずつ変化しているのも事実です。もちろんメジャーなブランドの新たな提案や、自転車業界のトレンドも注目です。毎年発表される新しいモデルの進化も気になります。ただ、たくさんの部品メーカーの地道な開発や試行錯誤の中にも、これからの自転車を、あるいは大きく変えて行くかも知れない可能性が隠れていると言えそうです。



今年は比較的暖かかったとは言え、さすがに寒くなってきました。特に汗をかいた後に体が冷えると風邪ひきそうです。出かけるときは、うまくコースやスケジュールを考えねば..。

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私は知らなかったが、前輪駆動のリカンベントは売っている



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