
このゴールデンウィークから自転車に乗り始めるという方もいらっしゃるでしょう。
最近の自転車ブームを反映して、スポーツタイプの自転車の売り上げが伸びています。健康にもいいことだし、ママチャリから少し軽快な自転車に買い換えて、本格的にサイクリングを楽しんでみようかと考える人が増えているのだと言います。
ただその一方で、せっかく新しい自転車を買ったのに、だんだん乗らなくなってしまう人も少なくないようです。私の知人にもいますが、最初は気合が入っていたのに飽きてしまったり、なんとなくサイクリングに出かけるのが億劫になってしまったりするようです。
興味を失ってしまう理由は人それぞれですし、ある意味仕方ありません。ブームとはそんなもの、と言えばそうなのでしょう。しかし、せっかく乗り始めたのに、すぐにやめてしまうのも残念なことではあります。あまり乗らないうちに自転車がホコリをかぶっているという人は、再度の挑戦を検討されてはいかがでしょう。


これから始めようという方に水を差すつもりはありませんが、乗り始めて早々に挫折しがちなケースを知っておくのも無駄にはならないでしょう。私の限られた経験や見聞などからですが、いくつかのケースが考えられると思います。
まず、多いのは「お尻の痛み」です。こんなにお尻が痛くなると思わなかったという話は、始めたばかりの人からよく聞きます。こればかりは「慣れ」ですので絶対の解決策はありません。ゴルフやテニスを始めた人が手にマメを作ったりするのと一緒で、最初は痛くなるのも致し方ありません。
しかし、あまりにお尻が痛いと乗るのが嫌になってしまうのも分かります。サドルを交換したり、クッションの入ったサドルカバーを使うなどの緩和策は十分に検討に値します。場合によっては乗りなれたママチャリのサドルに交換し、徐々に慣らすことを考えてもいいかも知れません。

レーパンも当然はくべきです。ズボンなどの下にはくインナータイプもあります。日にちを開けて痛みが悪化しないようにするとか、少しずつ距離を伸ばすのも有効でしょう。サドルが低いためアップライトな乗車姿勢になって、お尻に体重がかかりすぎでないか疑ってみる必要もあるかも知れません。
やる気が持続している間にお尻が慣れて、痛くなくなれば一番ですが、あまりにも痛みがひどい場合は、見栄えを気にして我慢するより、少し大きくて柔らかいサドルや、人間工学的に研究されたサドルなど、値段も手頃なものがたくさん売っていますから、変えてみることをお勧めします。
自宅近くに走りやすい場所がない、道が狭いのにクルマが多くて危ない、排気ガスを吸いに行くようなものだ、などという声もよく聞きます。これも住んでいる場所によってケースバイケースですが、知っている道、分かりやすい大通りばかり通っていては解決しません。
幹線道路以外、クルマの少ない道や裏道などを地図を見たり実走したりして、自分で走りやすい道として開拓する努力も必要だと思います。有名なサイクリングコースでなくても、自転車向けに整備されている道とか、交通量の少ない道、意外に走りやすい道など探せばあるものです。
思い切って、クルマや電車を利用して走りやすい場所まで移動してしまい、そこから走り始めるのも有効です。電車で自転車を運ぶのを「輪行」と言いますが、スポーツ車は簡単に分解・組み立て出来るので、電車と組み合わせて考えれば、必ずしも来た道を戻る必要もなくなってコース設定の幅も広がります。

そうした特段の理由はないのだけど、なんとなく自転車に乗らなくなってしまったという人が、実は多いのかも知れません。いつの間にかモチベーションが下がってしまうというケースです。なんとなく始めて、なんとなく乗らなくなったという人も多いのではないでしょうか。
最初はサイクリングするだけで楽しいものです。しかし、自宅を中心にあらかた走り尽くしたとか、いつも同じ道で変化がなくなると、モチベーションが下がる場合もあります。大会に出るとか、自分のパフォーマンスを上げるなどの明確な目標のある人、意識の高い人は別として、陥りがちなパターンかも知れません。
普通は、単にサイクリングを始めようと考える人が多いでしょう。もちろん、それだけで継続する人もいます。でも、途中で飽きないのは、別の目的や目標、計画を持っているからという場合も多いのではないでしょうか。サイクリングだけでなく何かを組み合わせるわけです。
年間何万キロ走破とか、一日で走行出来る距離を伸ばすとか、純粋に自分が達成したい目標を立てるのもいいですが、全く別の目標もありえます。例えば食べ歩きと組み合わせて、ラーメン周辺市町村食べ比べとか、有名店全制覇などの計画を、自転車に乗って達成するなんて目標です。




周辺市町村へ足を延ばして骨董屋巡りとか、花の写真を撮るとか、河口から川の源流まで辿るとか、面白看板を探すとか、国道全走破など、いろいろな趣味や目的が考えられます。特別なことでなくても、何かテーマを決めて写真を撮るとか、ブログにするなど気軽に始められることでもいいでしょう。
名所旧跡を巡るのもいいですが、渋滞で排ガスを吸わされるだけとするなら、自分だけのマイナーなテーマにしたほうが、走りやすくていいかも知れません。飽きたら、その時々の関心などに合わせて変えてもいいでしょうし、パターンは無限に考えられそうです。




休みの朝起きて、天気がいいのでフラリとサイクリングに出かけるのもいいですが、場所やコースがマンネリで、場当たり的になりがちです。それはそれで楽しめる場合はいいですが、あらかじめコースや目的地を吟味し、綿密なプランを立てておくのも必要な要素かも知れません。
目的地や、そこでの行動が決まっていると張り合いが出るものですし、下調べがしてあれば、道中の楽しみも違います。下調べ自体が楽しくなって、モチベーションも上がるのではないでしょうか。目的を決めずに自転車で散歩をする「ポタリング」もいいですが、行ったことのない街まで順に出かけてポタリングする手もあります。


必ずしも目標を持つ必要はありませんが、ただ漫然と自転車で出かけるより、自分のサイクリングのスタイルを確立すれば、楽しさもアップするはずです。趣味や実用に活用し、生活の中のアクセントとなるような習慣、自転車プラスアルファを見つけてみてはいかがでしょうか。
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おかげさまで、このブログも一日に何千という方に見ていただいているのですが、相変わらず「お尻の痛み」などといった言葉が見受けられます。始めたばかりの方、そして悩んでいる方も少なくないのでしょうね。
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最近MY自転車(MTB)を3点調整したところ大分乗りやすくなり休みの日など結構長い時間乗るようになりました。長く乗っているとお尻が痛くなってこれは困ったなと思っていたところ貴殿のブログを発見し早速今日レーバンインナータイプを購入しました。今週末履いて見たいと思います。小生はまだ近場をぶらぶら走りまわっているだけですが、四国88箇所巡礼をバスで行っているので、この夏は輪行に挑戦したいと思います。これからも有益な情報楽しみにしています。まだ始めたばかりで青葉マークですが小生のブログに一部使わせていただきました。ご容赦ください。