
沖縄を除いて、梅雨明けまでには、まだ間がありそうです。
今年は猛暑が予想されていますが、最近の自転車ブームもあって、この夏も暑さにめげず自転車を楽しもうと梅雨明けを楽しみにしている方も多いのではないかと思います。九州地方を中心に、雨が多くてなかなか出かけられないサイクリストは、夏の準備に余念のない日々かも知れません。
そんな中、直接の自転車グッズではないので、意外と見落とされがちなのがアイウェア、すなわちサングラスではないでしょうか。サングラスをかけるかどうかは好き好きもあって、夏と言えどもサングラスをしない人は意外に多いようですが、一度かけると、サングラスなしでは走行できなくなる人も少なくないと思います。
サングラスは、色もデザインもさまざまですし、好みや似合う形も人それぞれです。ふだんから使っているものを自転車用に流用する人もあるでしょう。ただ経験から言うと、いくつか注意すべき点があるように思います。今日は、自転車用サングラスに求められる条件について考えてみたいと思います。

まず、アイウェアが必要な理由としては、走行中にホコリや虫などが目に飛び込むのを防ぐことが挙げられます。目にゴミが入れば痛いだけでなく、目が開けられないとタイミングによっては非常に危険です。排気ガスや走行時の風圧によって目が乾くなどの、目のトラブルを防ぐことにもなります。
もちろん、紫外線からの目の保護も重要です。道路からの照り返しもありますし、長時間自転車に乗っていると、紫外線による目のダメージは無視できません。夕方になると目が充血している人も見ます。昨今のオゾンホール云々は別としても、角膜炎や白内障などの原因にもなりますし、甘く見ない方がいいでしょう。
サングラスの形は、普通の眼鏡タイプよりも、いわゆるスポーツサングラスと呼ばれるような、頭の形に添って湾曲していて、横や上から光が入りにくいものがいいでしょう。サングラスをかけることによって、眩しさが減じられ、瞳孔が開いたところへ、上や脇から入った光が顔やレンズに反射して目に入るのを防ぐためです。
フレームの形状によっては、視界が狭められたり、死角が出来たりします。とっさの反応が遅れる元にもなりかねないので、出来れば視界を遮らないものがベターです。顔の形にも個人差がありますので、一概にどんな形がいいとは言い切れませんが、選ぶ時に見た目のデザインばかり気にしていると、見落としがちです。
スポーツグラスの場合は、形状によって風の吹き込みが強いのも困りますが、あまり風が通らないと体温の上昇や汗でレンズが曇る場合もあります。あまり重いものも不向きでしょう。締め付けが弱いと汗によってずり落ちますし、強すぎても痛みが出たりします。落ちやすい場合、後ろで止めるタイプもあります。
レンズは、万一転倒などで割れても困りますので、ガラスでない素材がいいと思います。最近は、いろいろな素材が出ており、曲げにも強い柔軟性の高い非ガラス系のレンズもたくさんあります。形も立体的で、横まで覆う形のレンズが多く出ています。やはり、軽くて割れにくいスポーツタイプのサングラスがお勧めです。

ふだんからメガネをかけている場合、レンズだけメガネのフレームに取り付けるアタッチメントタイプのサングラスもありますが、横からの光を遮らないので、オーバーグラスと言って、眼鏡の上からかけるタイプのサングラスのほうがいいでしょう。もちろん、度付きのサングラスにする手もあります。
レンズの色も問題です。あまり色の濃すぎるものは、日差しを遮る効果は高いものの、周囲が暗くなってしまいます。太陽に向かう場合は有効でも、日陰に入ると途端に見えにくくなります。帰りが遅くなって、日がかげってくると、暗くて、とても走行できなくなるはずです。
峠道などへ出かけ、トンネルに入ったりすることもあるでしょうから、レンズの色はよく考えた方がよさそうです。色の濃さの違うスペアレンズ持ち歩き、必要な時に付け替えるタイプもあります。調光タイプと言って、周囲の光によって、レンズの色の濃さが変わるタイプにするのも手でしょう。
夜間に使う場合は、日差しを遮る必要がないので、ゴミや虫よけにクリアーのレンズになると思います。しかし、街灯などのある街中では、イエローのものも見やすいケースがあります。これは、クルマのフォグランプと同じ原理でコントラストが高まるからです。
反射光などに有効な偏光タイプのレンズもありますが、釣りなどと違って、自転車には、それほどメリットはなさそうです。むしろ色は薄くても、紫外線のカット率は高いものもあるので、昼間でもある程度眩しさを我慢して、紫外線対策とゴミや虫よけ、視界の確保を優先する考えもあると思います。
一般的なスモークタイプやイエロー以外にも、赤やピンク系とか青い色のレンズもあります。これは一般的に、日差しを和らげると共にコントラストを高くして、多少暗くなっても見やすくなる効果があると言われています。ただ、人によって感じ方も違うので、必ずしもお勧めとは言えません。

欧米人、特に白人は一般的に目も紫外線に弱く、普段からサングラスを使う人が多いですが、日本人はそれほど弱くないこともあって、サングラスをかけるのは海辺に行く時だけとか、むしろファッションだったりする場合も多いかも知れません。あまり似合わないからと敬遠する人もいます。
しかし、自転車に乗るときにサングラスをかけるのは、目の保護だけでなく、目の疲労も緩和します。コンタクトレンズの人は、風で外れたりするのも防げるでしょう。走行時に目にゴミなどが入るのを防いで視界を確保することは、大げさに言えば命を守ることにもつながります。
街中をのんびり自転車で散歩するならともかく、特にスポーツバイクで高速走行する場合は、目の保護の観点からも、何らかのアイウェアが必要だと思います。乗車時に、ふだんかけている眼鏡だけの方も多いと思いますが、これからの季節、紫外線対策も合わせて一度アイウェアについて考えてみてはいかがでしょうか。
自転車の記事を書いて結構な数になるので、記憶に残っていないものも多いのですが、あらためて探してみても、自転車のアィウェアについて触れた記事はほとんど見つかりませんでした。
なるべく、自転車雑誌に載っているような記事や、他の自転車ブログで取り上げられることの多い話題とは違うものを扱おうとしているのも事実ですが、やはり結構偏りがあるようですね(笑)。
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