サイクルロード 〜自転車への道

女性には必需品でも、男性には縁のないものはたくさんあります。

最近は男性用化粧品も増えてきましたが、一部の男性を除けば（笑）、マスカラとかアイシャドウ、口紅などには、ふつう縁がありません。男性と女性で、身につけるものの違いも挙げればたくさんあるでしょうが、パンティーストッキング、いわゆるパンストのはき心地も男性には縁のないものの一つでしょう。

私もはいたことがないので、ここで感想を述べることは出来ませんが、独特のはき心地があるようです。また、保温性の高さ以外にも、足がきれいに見えるとか、スカートやパンツ（ズボン）の下にはいてもゴワつかないなど、世界の女性にこれだけ支持されるだけのメリットが多々あるようです。

パンストを、もし男性がはけばトイレで不便でしょうし、サイズも合わないと思います。単なるナイロンの靴下なら男性用もありますが、男性用で、つま先から腰まであるものは見たことがありません。スキーなどで使う防寒用の男性用タイツは、素材も違って分厚いですし、消耗品でもなく、パンストとは別物です。



ところで、これから寒い季節に自転車に乗る時、写真のようなレーシングパンツやロングタイツ、レーパン＋レッグウォーマーなどの選択肢もありますが、通勤用のスーツの下にはくわけにはいきません。フリースタイツなども、サイクルパンツの中にはくのと違って、スラックスの下だと着ぶくれたようになって、はき心地も良くありません。



でも、その点パンストなら、男性がスラックスの下にはいても分かりませんし、冬の寒い時期なら是非はきたいという人もいるはずです．．。と、言うことで、フランスの老舗高級ストッキングメーカーの“GERBE”が、今年の春から男性版パンストとも言うべき、ナイロンストッキングを発売して話題になっています。



注）写真をクリックするとリンク先にとびますが、メーカーのGERBEと、現在米国で独占的にこの男性用レッグウェアを扱う卸売業者Lieberman & Sons社とになっています。

この男性用ストッキング、ウェブサイトへ寄せられた顧客の要望がきっかけで生まれました。それも、男性用ストッキングを作ってほしいという要望が、数多く寄せられたのだそうです。そして実は、その要望を寄せた人の多くは、フランスで冬でも自転車に乗っている人たちだったと言います。

通勤などで自転車を使う人の中に、その暖かさと、はき心地の良さから女性用ストッキングを密かに愛用していた人が少なくなかったようです。確かに、冬の自転車通勤など、着るものが制限される場合には有難いアイテムかも知れません。男性用のサイズや形状があればもっといい、と考えたのでしょう。





今のところ男性用の製品は黒や肌色などベーシックな色ですが、暑さは数種類あります。男性の体形に合わせ、前あきになっていたり、お尻の部分に当て布がついていたりします。ひざ下丈の短いものもあります。実は同社も驚くほどの反響があって、今後は色を増やしたり、血行をよくするタイプなど種類も増やす計画だそうです。

日本でも、会社まで自転車通勤する人が徐々に増えつつあると言いますし、ヒットする可能性は否定出来ません。普通に自転車に乗るときに、普段着の下にはく使い方もあるでしょう。ここのところの自転車ブームと言われる中ですから、広い意味でのウェアに、もっといろいろな選択肢が増えてもいいと思います。

もちろん自転車愛好家だけでなく、釣りでもゴルフでも何でも使えるでしょう。仕事の時でも、冬に外へ出る機会の多い人なら、使ったら病みつきになるかも知れません。いや、室内であっても暖房の温度を上げないために使えば、ウォームビスの有力なアイテムになりそうです。



日本の男性でも、すでに女性用のパンティーストッキングを密かに愛用している人がいるのかも知れませんが、他人に見られたら、著しく誤解される恐れはあるでしょう（笑）。でも、もともと女性用に開発されたにせよ、よく考えると男性用があっても、ちっともおかしくありません。今は違和感があっても、見慣れれば当たり前になるはずです。

実際に流行るかどうかは分かりませんが、日本でも環境省がウォームビスとして音頭をとり、各メーカーが一斉に売り出すなどすれば、あっという間に浸透しそうな気もします。日本でも、自転車通勤者があらぬ誤解を受け、職場で白い目で見られるなんてことが起こらないためにも（笑）、要望するべきかも知れません。

---

寒くもなく暑くもなく、いい季節です。それでも晴れるとまだ紫外線は強いようです。先日、うっかり日焼け止めするのを忘れてしまったら、この時期の日差しでも皮がむけるほど日焼けてしまいました．．。

関連記事

夏の紫外線対策と矛盾の関係
メイク落としなんかも男性には縁が無いものかも知れないが．．。

お尻の痛みとサドルの交換
自転車に乗る時にはいた方がいいものと言えば、まずレーパン。

わずかな違いで大きく変わる
スポーツ車に乗る女性サイクリストも増えてきている気がする。