この時期、自転車に乗るには絶好の陽気なところも多いでしょう。
ただ、「女心と秋の空」などと言い古されたフレーズを使うまでもなく、天気が変わりやすいのもこの時期の特徴です。梅雨と同じように秋の長雨が続き、ずっと乗れないならまだしも、朝晴れていると思って出かければ、夕べには雲行きが怪しくなって雨に降られたりします。
短い間隔で天気が変わるのは、移動性の高気圧や低気圧が次々と通過するからです。気圧の谷や前線の影響で、雨が急に降りだしたりすることもあって、なかなか安定した秋晴れは続きません。特に、毎日会社まで自転車通勤をしている方にとっては、天気予報から目が離せない時期かも知れません。
自転車に乗っている時に雨に降られたくないのは当然ですが、降った後も厄介です。雨がやんですぐは道路も濡れていますし、水たまりも残っています。クルマから泥ハネされるような不運は別として、自らのタイヤで、舗装道路であっても全身に泥がハネあがったりします。
泥ハネしてもいいように、雨があがっているのに合羽を着るのも蒸れて不快です。かと言って、普通の服の背中に泥がはねると、洗濯しても落ちにくかったりします。そんな濡れた路面でのタイヤの宿命とも言える泥ハネに悩まれている方もあるのではないでしょうか。
もちろん、ママチャリや一部のシティサイクルのように、最初から泥除けが装着されている自転車の場合はいいかも知れません。しかし、最寄駅までならまだしも、会社まで、ある程度の距離を自転車通勤するには、ママチャリでは遅いし、疲れるので使えないという方も多いでしょう。
ロードバイクにせよ、クロスバイクにせよ、あるいはミニベロなどであっても、スポーツ系の自転車には泥除けの付いていないものが多いと思います。それなら、せめて雨上がりの時だけでも、写真のような後付けの泥除けを付けるという手があります。自転車通勤者の強い味方と言えるかも知れません。
しかし、これらの泥除け、ハッキリ言って格好が悪いと思っている方も多いのではないでしょうか。いや、背に腹は代えられぬと装着する方もあるでしょうが、どうも気に入らない、見栄えが悪いなどとして付けていない方も、相当多いのではないかと思います。
マウンテンバイクなら、まだ似合う気もしますが、ロードバイクなどには合わないと思う方は多いはずです。実際に街で観察していても、泥除けをあえて装着していない人は少なくないように感じます。理由は人それぞれでしょうが、美意識、あるいは「やせ我慢」などもありそうです。
ママチャリタイプのピッタリとタイヤに沿った泥除けも含め、泥除けをつけること自体、格好よく見えないし、後付けの泥除けは更に格好悪い、そもそもスポーツバイクの辞書に泥除けという言葉はないと考えている人も多いかも知れません。でも、こちらの泥除け、“
Fastboy fenders”ならどうでしょうか。
木目も鮮やかな、木製のフェンダー、泥除けです。普通に考えると、自転車に木の製品なんてミスマッチに思いますが、写真を見ると、なぜか妙に合っていると思うのは、私だけではないでしょう。目立ちすぎて派手かと言えば、そんなこともありません。
形状は、700Cのタイヤ用にラウンドはつけられていますが、タイヤの幅、断面方向には丸く沿っておらず、真っすぐです。もちろん、そんなに細かい加工をするつもりなら、最初から木にしないでしょう。そんな形状がスッキリ見える一因でしょうか。もちろん平らでも充分、泥除けとしての機能は果たすはずです。
この“Fastboy fenders”、Ezra Caldwellさんという方が、手作りしています。それなら、とホームセンターで板材を買ってきて自作するのもアリだとは思いますが、なかなかこの仕上がり、クォリティーを再現するのは難しそうです。もし私が作ったとしたら、似て非なる、みすぼらしいもの(笑)が出来てしまうに違いありません。
本来は泥除けの一番似合いそうにないロードパイクに取り付けてあっても、妙に違和感がないのは不思議な感じです。ただ、このバイクフェンダー、とてもセンスがいいと思うのですが、日本のナントカ銀座商店街に留めてあったら、誰もそのセンスに気付かないような気がしないでもありません(笑)。
イメージとしては、ニューヨーカーがソーホーあたりで乗るにはピッタリでしょうか。乗る場所や場合を選ぶとは言いませんが、サイクルジャージとレーパンで乗るような時より、やはり通勤や、街中でのアシとして普段着で乗っているような場合に似合いそうです。
日本で市販されている泥除け、よくあるタイプは、プラスチック製や金属製がほとんどだと思います。製造コストや汚れを落とす都合などからいっても当然のことでしょう。あくまで泥ハネを防止するための実用的な部品ですので、なかなかセンスのいいものには出会えません。
必ずしも木製がいいとは思いませんが、質感も含めたデザインは重要です。実用上、デザインや質感など関係ないと言えば関係ありませんが、ユーザーが装着したいと思うようなものであることが、まず必要なわけで、メーカーも、もっと考慮してもいい部分なのではないでしょうか。
また食品偽装が連鎖状態です。以前問題を起こしたドーナツ会社もまた、そのずさんさを発揮しています。少し経てば、みな忘れてまた利用してしまうので、この会社は今後も懲りることはないでしょう。
なかなか消費期限切れは見抜けないでしょうが、ウサギと豚の牛ひき肉も、廃鶏の肉も、冷凍した餅も、食べて分からないというのがショックですよね。
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カタチは自分で決めてみたい
ミスマッチのようでいて、意外と自転車と木という素材は相性がいい。
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木で自転車のパーツを構成するのは、加工が難しい反面、メリットも。
Posted by cycleroad at 23:30│
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こんにちは。これは大変マッチしていますね。アクアリウムでも、ガラス(水槽)と木(水槽台)の組み合わせ、それに金属(フィルター等)の組み合わせは大変美しいものです。自転車も、色々な素材の組み合わせで更に美しくなりそうですね。
ところで、以前カキコミをしようと思っていたのですが、うちのロードバイクも純正の泥除けを購入したんです。しかし、いざ取り付けようとすると、リアライト等にぶつかり、断念。結局トピークのエアフェンダーにしました。出費も掛かり、ロードにエアフェンダーはミスマッチですが、機能美で決めました。