サイクルロード 〜自転車への道
世界の都市で自転車が選ばれ始めている。さまざまな角度から自転車の話題を。
November 15, 2007
かぶりたいと思うヘルメット
公道を走行する以上、事故のリスクは絶えず付きまといます。
ルールを守れば、自転車で走行すること自体が危険だとは思いませんが、公道上には危険な運転をするクルマもあれば、交通ルールを無視する自転車もいます。スポーツバイクの場合は、平均して走行スピードが速いこともあって、一旦事故が起きた場合には、重大な結果になる可能性もあります。
その場合、頭部への衝撃が致命傷になることが多いのは確かでしょう。ゆっくり歩道を走行するのならともかく、車道をそれなりの速度で走行する場合には、やはりヘルメットをかぶった方がいいことは論を待ちません。ただ日本では法令で義務付けられているわけではないので、かぶっていない人も多く見ます。
個人的には、せめてスピードを出して走行する場合には、かぶった方がいいとは思いますが、ヘルメットをかぶりましょうなどと声高に主張するつもりはありません。自己責任の問題です。危険があると思えば、かぶる気になるでしょうし、スタイル的にかぶったほうが格好がいいと思えば、かぶるのではないでしょうか。
ただ実際のところ、さまざまな理由でヘルメットを敬遠する人は少なくありません、なぜ、自転車用ヘルメットをかぶるのを嫌うのか、その理由を考えてみたいと思います。(写真をクリックすると発売元、販売元、又はネタ元のサイトにリンクします。)
まず、自転車用のヘルメットは、どれも同じようなデザインばかりで、あの形が自分に似合わないので、かぶりたくないと言う人は少なくないでしょう。確かに似たタイプばかりで個性に乏しいとも言えそうです。もっと他の用途のヘルメットを参考にするなど、商品のデザインが多様化するべきなのかも知れません。
すでに何らかのヘルメットを持っている方なら、いくつも買いたくない、置き場所に困るなどの理由があるかも知れません。オートバイのヘルメットには、フルフェイスからジェット型まで形を変えるタイプがあるようですが、いくつかの用途に兼用のヘルメットがあっても良さそうです。
ヘルメットが、自転車を降りたあと邪魔になる、会社などに置いておくときに困るという方もあるでしょう。実は、折りたたみのヘルメットも存在します。たいして小さくならないような気もしますが(笑)、少しの差でカバンや引き出しに入る可能性も高まります。
ヘルメットをかぶると髪型が崩れるから、という人も多いでしょう。女性がポニーテールや「おさげ」などにすると、物理的にかぶれないこともあるはずです。そのあたりの配慮は、アメリカの少女用の野球のヘルメットにヒントがありそうです。さすが野球の国です。ただ右のほうは、どう見ても日本の風景のようです。
デザインが保守的でつまらないと感じる人もいます。もっと自由度が高かったり、個性的だったり、ユニークだったりしてもいいでしょう。子供用にはキャラクター入りのものもありますが、もっと斬新で人目をひくようなヘルメットがかぶりたい人もいるに違いありません。
左は本物の防弾ヘルメット、右はチェーンソーで木を切る時に使うような防音ヘルメットですが、シールドがついていると、虫などが目に入らなくて便利です。いろいろなものを防いだり、多様な機能を付加するようなヘルメットがあったって悪くはありません。
軍用ヘルメットにもヒントは詰まっています。左のものは、旧チェコ軍の鉄カブトですが、いざという時、鍋にもなります(あまり関係ないですが..笑)。右のは、ヘルメットに迷彩柄のヘルメットカバーを取り付けるようになっています。戦場によって変えるのでしょう。自転車用でも気分で外側を変えられたら楽しいかも知れません。
そもそも、自転車用ヘルメットは海外から入ってきたデザインです。なぜ日本オリジナルなものがないのでしょう。日本古来のヘルメットと言えば兜です。さすがに、このままではギャグですが、この形を元に和風のヘルメットが出てきても不思議ではありません。
お気づきの方もあるでしょうが、上の右の兜は、吉徳の「スターウォーズ ダース・ベイダー兜飾り」です。妙にマッチして違和感がありません。それもそのはず、ダース・ベイダーのヘルメットは日本の兜をモチーフにデザインされたと言われています。未来的なデザインが、実は和風テイストだったりするわけです。
自転車用ヘルメットのメーカーなんて知らないし、聞いたこともないブランドなんて身につけたくないと言う人もいるかも知れません。左はルイヴィトン、右はシャネルのヘルメットです。OEM(他社ブランド製造)などで、有名ブランドのヘルメットを製造することも検討の余地があるのではないでしょうか。
必ずしもあのカタチにこだわる必要もないと思うのですが、自転車用ヘルメットというと、最初の写真のような形が連想されます。結局のところ、実用上は自転車用のヘルメットが軽くて通気性も良く、一番あっていると思うのですが、多くの人には見慣れない分、ちょっと違和感があるのかも知れません。
自転車用のヘルメットには、まだまだ改良やバリエーション開発の余地はありそうです。でも、やはり何と言っても自転車に乗る時、ヘルメットをかぶる習慣やかぶった経験のないことが、普及率の低い一番の原因なのではないでしょうか。スポーツバイクのブームと言われる中で、もう少し脚光が当たってもいいような気がします。
今年の流行語大賞の候補が発表されています。KY、産む機械、事務所費、ナントカ還元水、しょうがない、お友達内閣、背水の陣内閣、共生、身体検査、姫の虎退治、(消えた)年金、ふるさと納税、無能力化、政治がらみが例年に増して多いような気がします。今年もいろいろありましたね。
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Posted by cycleroad at 23:30│
Comments(4)
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この記事へのコメント
面白い記事読ませて頂きました!!
兜なんかは、見た周囲が事故起こしそうな気もしますがw、こうやって見ると頭部を守るものっていっぱいあるんですね。スポーツにも野球やらホッケーやらありますしね。
オートバイメットは確かに種類があるのに、バイクメットというと型が決まっていますね。洗練されていった結果、あのような形に行き着いたのだと思いますが、何も100人が100様にスポーツバイクしているわけでもないですから、もっと色々考えられても良いですね。
Posted by
キャプテン
at November 18, 2007 00:16
キャプテンさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ほんとです。工事用とか消防士用とか仕事でかぶる人も多いでしょうし、細かく挙げればキリがありません。
確かに集約された面はあるのでしょうね。バイクヘルメットも、BMX用とかダウンヒル用とか競輪用とか種類はありますが、おっしゃるように個性には乏しい気もします。服とか靴などに匹敵するほど多様化すべきとは言いませんが、もう少しおしゃれを楽しめる要素があると、もっと多くの人がかぶりたくなるようなヘルメット、ヒット商品が出てくるかも知れませんね。
Posted by
cycleroad
at November 19, 2007 12:13
こんばんは。
ヘルメット、市販のは個性も無いですね。
カラーリングが違うだけで形は、ほぼ同じ。
自分は普段、バイクに乗りますが、黒のフルフェイスにスモークシールドで3ミリのラインテープを使いスパイダーマン(黒)を作り被ってます。
街中を走ってて注目浴びるのが快感です。
戦国武将の兜にも興味があり、特に武田信玄が好きで作って被りたいんですが、流石に警察に止められますかね?
Posted by タクミ at May 20, 2018 22:46
タクミさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、個性に欠けるのは確かだと思います。既製品が似合わないと思う人も多いわけで、もっと選択肢があるといいなと思います。
戦国武将の兜は、たしかに鑑賞する上で美しいということはありますが、さすがに問題になりそうですね。
Posted by
cycleroad
at May 23, 2018 22:10
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