サイクルロード 〜自転車への道
世界の都市で自転車が選ばれ始めている。さまざまな角度から自転車の話題を。
March 14, 2008
みんなの笑顔を引き出す装置
謎の吸血生物チュパカブラです。
未確認飛行物体はUFOですが、謎の未確認動物のことをUMAと呼びます。雪男にネッシー、ビッグフット、日本で言えばツチノコなど、まだ確認されていない生物、UMAはたくさんあるわけですが、主に南米で目撃談の多い謎の生物が、このチュパカブラです。日本での知名度は低めですが、中南米では有名です。
そのチュパカブラを模した奇抜な自転車を作ったのが、自転車アーティストのJay Broemmelさんです。このチュパカブラ自転車のほかにもユニークな自転車を製作されています。下は想像上の動物、ドラゴンです。凝っているのはハンドルを切るとドラゴンの目が動くところです。
謎や架空の動物ばかりではなく、実在するものも作っています。アメリカ・サンフランシスコにある有名なゴールデンゲートブリッジです。よく見ると吊り橋に虹がかかった形になっています。出来栄えはともかく、自転車で金門橋を作ろうという発想が非凡です。
実はこのBroemmelさん、前回取り上げた
Cyclecide
の一員なのです。Cyclecideは、自転車ロデオを主催する団体ですが、元々は改造自転車愛好家のクラブだったと言います。言わば、ここから始まったわけです。Cyclecideのメンバーは他にもいろいろな自転車をつくっており、現在の自転車ロデオでも使われています。
前回は、シーソーやメリーゴーランドのような大掛かりな作品ばかりで、個性あふれる改造自転車は、ほとんど取り上げませんでした。なかにはバカバカしい感じのものもありますが、スルーするのはあまりに惜しいので、今回も引き続きサイクルサイドについて、そのユニークな作品を見てみたいと思います。
こちらは正義のヒーローが乗りそうです。火を出すのが好きみたいです。
奇抜なアイディアが目をひきます。夜、骨だけ浮かび上がったらギョッとしそうです。
モチーフはハリーポッターではなくオズの魔法使いだそうです。やっばり火が好きです(笑)。右の方は、よく見ると核爆弾の上に乗っています。
かなり強引な感じですが二人乗りもあります。右はリカンベントでしょうか。
前輪が微妙にシンクロしていません。息の合ったペアでないと乗りこなせません。
左はビール運搬専用、右のは追突防止のバンパー付きです。一見、実用的な気がしないでもありません。
ロデオ用の、「乗りこなす」ための「乗りにくい」自転車もいろいろあります。
ハンドルが後手にあったり、ハンドルを切らないと直進しないなど、見るからに混乱しそうです。
簡単そうに見えますが、乗ってみると意外に難しかったりするものなのでしょう。
よく見ると、サドルがハンドルより前にあります。右のはサドルが後ろ過ぎてひっくり返りそうです。
いわゆるチョッパー型の自転車も多いですが、あまりにホイールベースが長いと、曲がるにも苦労しそうです。
左の男性、何か悲鳴を上げているようにも見えます。その後ろの人は腹を抱えて笑っているのでしょうか。どんな仕掛けがあったのか気になります(笑)。
それにしても皆さん楽しそうです。
彼らにとって粗大ゴミ置き場に捨てられている自転車は、宝の山です。でも日本でなら、一部再利用や途上国に二束三文で売られたりしますが、ほとんど廃棄物として処理されるだけです。あまり改造して使うという人は聞きません。わざわざ改造する意味がないと言えば、ないでしょう。
確かに、必ずしも役に立つ自転車とは言えません。ナンセンスなものもありますし、わざと乗りにくしたり、単なるジョークのようなものもあります。個人的にはこうしたセンス、嫌いではありませんが、何の役に立つのかと言われれば、全く立たないかもしれません。日本的な「改善」や「技巧」とは対極的な改造です。
ただ、精緻で無駄のない走りに徹した自転車も美しいですが、時にはこんな変わった自転車に乗ってみるのも楽しいと言わんばかりの参加者の笑顔が印象的です。素朴な遊具が、こんなにも人々の笑顔を引き出すわけで、そう考えると、決して無意味な改造とは言えないでしょう。
一般的に自転車は個人スポーツですが、みんなで広場に集まって、変わり種自転車の乗りこなしを競ったり、ころんで笑いあったりというのも、たまにはいいということでしょう。日本にはないノリですが、まさにロデオが伝統的にその場だったわけです。別に必ずしもアメリカ文化がいいとは思いませんが、ちょっと羨ましい気もします。
他人を乗せるだけあって、意外にしっかり作られているように感じます。欲張って写真の枚数が多くなってしまいました。これでも、ほんの一部に過ぎないわけですが、表示に時間がかかるようだったらすみません。
関連記事
夏休みの工作を楽しんでみる
アメリカには、ほかにも手作りで自転車作りを楽しむ人は少なくない。
アートかレースかパレードか
その自転車改造を、お祭りとして楽しんでしまおうとする人達もいる。
乗るだけでなく自転車を創る
自転車を自作する人たちのユニークな発想やアイディアに感心する。
自転車捨てるのもったいない
こんな自転車を作ってどうするのだろうと思ってしまうのは確かだが。
Tweet
Amazonの自転車関連グッズ
Amazonで自転車関連のグッズを見たり注文することが出来ます。
「自転車人達」カテゴリの最新記事
Posted by cycleroad at 23:30│
Comments(0)
│
TrackBack(0)
Tag:
Cyclecide
チュパカブラ
自転車ロデオ
改造自転車
変わり種自転車
│
このBlogのトップへ
│
前の記事
│
次の記事
この記事へのトラックバックURL
名前:
メール:
URL:
情報を記憶:
コメント:
※全角800字を越える場合は2回以上に分けて下さい。(書込ボタンを押す前に念のためコピーを)
このページの上へ▲