梅雨なので仕方ありませんが、毎日のように断続的に雨が降り、傘の手放せない日々です。大気の状態が不安定なのか、ここのところ関東では、降ったと思えば止み、止んだと思えば降りだすような日も多く、じめじめとして蒸し暑い不快な日も多くなっています。
これが南の国あたりだと、雨季でシャワーのような激しいスコールが降るのも短い間だけで、すぐに上がって後は青空だったりします。スコールの間だけ、お茶でも飲んで雨宿りすれば、傘を持ち歩く必要のない地域もあります。降っても、すぐにカラッと晴れて気持ちがいい陽気になるなんて、うらやましい限りです。
それに比べ、日本の梅雨の場合は全般的に湿度が高く、雨もいつ降りだすかわからず、なかなか傘が手放せません。傘を持ち歩くのは面倒ですし、置き忘れもあります。混雑した電車にも濡れた傘を持ち込まざるを得ず、買い物をするにも手がふさがって不便だったりします。今さら言っても仕方ありませんが、イヤな季節です。
買い物と言えば、スーパーなど大型の商業施設では、入口にビニールの使い捨ての傘袋が置いてあるのが、最近普通になってきています。レジ袋の削減と言っている一方で、傘袋のほうが、よっぽど使い捨てで、無駄に思えてしまうのは私だけではないでしょう。使い捨てでない袋か、傘立てなどに出来ないものでしょうか。
ここのところ風が強い日も多く、傘をさしても濡れてしまい、役目を果たさない時もあります。聞けば、傘には4千年の歴史があるそうですが、たためるようになったことや、素材が進化したことを除けば、基本的なスタイルはほとんど変わっていないように見えます。何かと不満が多い傘ですが、革新的に便利にはならないものでしょうか。
もちろん、細かい点では様々な工夫がなされています。撥水性の高い素材になったり、使いやすさが改善されていますし、持ち歩くのがためらわれるような高価なものから、ビニールの安い傘までバリエーションも豊かです。中には選挙用の傘なんていうニッチなものまで存在します。でも基本的な部分は共通しています。
他の身の回り品は、大きく進化したものも多い中、考えてみれば、傘ほど変わらないものも珍しいかも知れません。でもこれだけ長い間、大きな変革がないわけですから、なかなか簡単ではないのでしょう。素人が何かいい工夫がないものか考えてみても仕方のないところですが、傘を使うことの多いこの時期、ふと考えることがあります。
仮に、ちょっと面白い考えが浮かんだとしても、なかなか素人には商品化は出来ませんし、実用新案を出願するのもハードルが高すぎます。そもそも、そこまでのアィディアは稀です。結局、誰に話すでもなく、いつの間にか忘れてしまうことになります。もしかしたら、そんな失われた素人のアィディアは少なくないのかも知れません。
思いついた時は面白いと思っても、後でよく考えてみれば、いいアイディアでも何でもなかったり、特に目新しくないもの、あまり意味がないものも多いでしょう。素人のアィディアなんて、所詮そんなものです。でも、そんなものでも積み重ねていけば、もしかしたら、その中から画期的な発明が生まれないとも限りません。
その意味では、“
idealist”のようなサイトは面白い存在です。ちょっと思いついたことを投稿して、他の人の意見を聞いたり、どのくらい支持されるか試すことが出来ます。もちろん傘に限りません。いろいろな分野で自分のアィディアを披露することが出来ます。
一つ一つは、たわいのない思いつきでも、数が集まれば、見る人を触発するかも知れません。ネットで公開し、多くの人が他人のいろいろな考え方を見ることで、刺激を受けて何か別なものが生まれてくる可能性も高まるでしょう。どうせ、そのうち忘れてしまうならば、誰かに見てもらうだけでもマシです。
なるほど、街中に公共の傘が設置しておけば、雨が降って傘がない時、ちょっと雨宿り出来て便利そうです。右の写真、彼女と二人で相合傘というのもいいですが、一つの傘だと、どうしても濡れてしまうことがあるので、タンデム傘というわけです。
左は自転車用のポンプなどを使って、風船のように膨らませる傘です。骨やその尖った先端部がないので、ぶつかっても安全です。右の写真は実際にある商品のようですが、手で持たなくて済む傘は、誰もが一度は考えるところでしょう。
最近あまり見ませんが、空気中の湿度を測定して、色が変わり天気を予報するグッズが一時期流行ったことがあります。それを傘の柄につけてしまえば、天気予報で降水確率を見ていなくても、出がけに瞬時に持っていくべきか判断できます。
右の写真、“drybike”と名付けて、自転車に装着する傘のアィディアを披露している人もいます。まさか実際に東洋の端にある国の、特に第二の大都市では、多くのご婦人がこれに似た装置を使っているとは夢にも思っていないでしょう。
ちなみに、「さすべえ」のメーカーによれば、このたび禁止された、傘さし運転の違反にはならないそうですが、視界が悪くなるのは間違いないので、注意する必要があります。いずれにせよ、雨と自転車の相性はよくないわけですが、雨に濡れず、晴れの日にも邪魔にならないような優れた自転車グッズにも誕生してほしいものです。
サイクリストにとっても、自転車に乗れない憂うつな時期ですが、自転車であろうと、歩きであろうと、雨が関係なくなるような、何か画期的な雨具が出てこないものかと思ってしまいます。それがハイテクによるのか、発想の転換によるものかわかりませんが、従来の常識を覆すような、あっと驚くような雨具を見てみたいものです。
いよいよ都議選です。天気次第では投票率が変わって、微妙に結果が変わるのかも知れません。雨が降ると面倒になる気持ちはわかりますが、投票には行くべきですね。
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安全と利便性と手軽さの間で
今年7月から多くの都道府県で自転車の傘さし運転が禁止された。
習慣やスタイルを見直す契機
やはり傘をさして自転車に乗るスタイルは見直されるべきだと思う。
市民はあまり自転車に乗るな
傘は傘でも、自転車を収納するための傘なんて言うのも存在する。
Posted by cycleroad at 23:30│
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