December 13, 2009

自転車市場の変化を感じる場

今年もサイクルモードへ行ってきました。


試乗もできる国内最大の自転車見本市、“CYCLE MODE international 2009”ですが、今年でもう5周年だそうです。新しいモデルにもいち早く試乗出来るので、購入予定の人には便利です。私は購入予定もないのに毎年行く必要はないのですが、今年も時間が取れたので行ってきました。結局毎年行っています(笑)。

忙しかったり、会場が遠くて行けない方もいらっしゃるでしょうから、会場で撮ってきた写真を少し載せておこうと思います。各ブランドのニューモデル等は、多くの方がプログなどで取り上げていますので、例によって、私は少し違った部分について書くことにします。

サイクルモードCYCLE MODE international 2009

今年の東京会場は、1コマ増えていましたので、去年の1.3倍の規模ということになるでしょうか。私もいくつか試乗しましたが、あい変わらず人気プランドの人気車には長い列が出来ています。しかし、今年は従来と違う点もあります。

面積が広がって、出展社数も増えているのかと思いきや、必ずしもそうではありません。新しいブランドや日本初上陸というブランドがある一方で、有名メーカーが軒並み出展していないのです。去年も世界最大のメーカー、ジャイアントが出展しませんでしたが、今年はそれだけではありません。

人気モデル試乗には長い列が試乗コース

ジャイアント以外にも、キャノンデール、コルナゴ、ダホン、GT、シュイン、フェルトなどがありません。ラレーやジオスなどは大阪のみで東京には出ていません。逆に、カンパニョーロ、デローサ、シュワルベ、サーリー、コラテック、ルックなどは東京のみのようです。お目当てのブランドがなくて、ガッカリの人も多かったのではないでしょうか。

世の中不景気とは言え、自転車販売は一般的に好調のようですから、なぜこのような事態になっているのか不思議です。見本市から試乗イベントへ比重が移って来た感がありますので、メーカーにはメリットが薄いのか、主催者と何らかの面で折り合いがつかなかったのか、私はそのあたりの事情に詳しくないのでわかりません。

理由をご存知の方があったら、是非教えていただきたいと思いますが、いずれにせよ、来年以降もこのままブランド数が減っていくのであれば、イベントとしての人気も落ちていくのは間違いないでしょう。ただでさえ入場者数が増え、希望のモデルに年々試乗しにくくなりつつあるのに、更に少数のブランドに集中することも懸念されます。

BMXデモ会場BMXフリースタイル

さて、今年はBMXフリースタイルのデモ会場も大きくとられていました。下手くそな写真で、動きをとらえきれずブレてしまっていますが、ジャンプの高さは多少わかっていただけるのではないでしょうか。

カメラを持った人も大勢専属モデルらしい

そのほかイベントやトークショーなども盛りだくさんで、かなりの人出です。老若男女、幅広い年代層に広がって、入場者数も年々増えている気がします。

電動アシスト自転車子供乗せ3人乗り電動アシスト

電動アシスト自転車の人気を反映してか、別に電動アシスト専用の試乗コースも設けられていました。乗ったことが無い人は、そのアシスト力に驚くでしょう。子供乗せ3人乗りの電動アシスト自転車を試す人も見られました。

キッズコーナーマナーTシャツ

また今年は、ビギナー向けに試乗前のレッスンコーナーが設けられていたり、子供向けや親子のスクールなどのための専用スペースも設けられています。以前記事にした、自転車活用推進研究会のマナーアップTシャツの販売コーナーもありました。

キープレフトTシャツ売り切れ続出

私が行った頃には、売り切れになっている柄もけっこうありました。

シューズもお試しコンポの違い

今年もビンディングシューズのお試しコーナーがあります。シマノの思うつぼのような気もしますが、コンポの違いを比べられるコーナーなどもあり、入門者などには参考になるでしょう。

サドルもお試し痛そう?

サドルも飾ってあるだけでなく、実際にまたがってみなければ、わからない部分があります。右のは痛そうですけど..(笑)。

TREKカラフル

今年は、全体的に色遣いがカラフルな印象があります。TREKは、パーツの色を自由に選んでカスタマイズ出来るプランを打ち出しています。

色遣いが派手カラフルなものが多い

普通、1モデル1グレードに1色か、せいぜい2色くらいしかカラーリングしか選べないものも多いと思いますが、このあたりの消費者の不満を解消し、個性を求めるユーザーの期待にこたえる戦略なのでしょう。

各社ともパーツも

各社とも、鮮やかな色使いのものが目立った気がします。

日本人の頭の形ヘルメット

今年はまた、例年以上にヘルメットの展示も目立ちました。日本人の頭のカタチに合ったヘルメットをという動きもようやく見られるようになってきました。

いろいろなタイプがブースも大きく

種類も増えてきて、なかなかお店では、多くのタイプを試せない場合もありますから、試着するには絶好の機会です。

似合うかな輪島塗りのヘルメット

昨年までは、自転車本体と比べて関心はかなり低かったと思いますが、今年は多くの人がヘルメットを手にとっていました。なんと輪島塗りのものまであります。

ファッションにも注目大盛況

ウェアも、これまで多かったスポーツ系以外にも、さまざまなものが出ています。ファッション関連にも関心が高まっているようです。人気アパレルショップ並みの混雑も見られました。

スーツとジャケットなども

なにもサイクルジャージだけがウェアではありません。スーツや自転車専用のジャケットなども出展されています。自転車通勤も含め、さまざまなシーンで自転車に乗る機会が増えているのも背景にあるのは間違いないでしょう。

スポーツマスク排ガスを遮断

自転車通勤では、ラッシュの渋滞で排ガスが気になる人もあるはずです。スポーツマスクという提案もありました。新型インフルエンザも視野にあるのでしょう。ウィルスを含む浮遊物や排ガスなどから喉を守るというマスクです。

中古自転車買取査定パーツなども買取

ブームで買ってしまったけど、乗らなくなってしまったという人も、そろそろ増えているということでしょうか。自転車を買取するビジネスもブースを出していました。まだスポーツバイクの中古車市場というのは小さいと思いますが、自転車ブームが浸透するにつれ、今後は確実に増えてくるという読みなのでしょう。

そのほか、挙げればキリがありませんが、各社、新しいトレンドをつかみ、ブームに乗ろうとさまざまな工夫を打ち出しています。スポーツバイクが、日本ではごく一部の人の趣味だった時代と比べ、確実に大衆化し、それが製品にも反映しつつある感じがします。

新製品や新しいグッズなどを見てまわれるのも、サイクルモードの楽しいところです。自転車を取り巻く変化も、まとめて感じられる気がして、結局、自転車好きには楽しめるイベントということでしょうか。一応、来年は行くかどうかわからない、ということにしておきます(笑)。


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今年は12月で、時期もずいぶん遅くなりましたね。しかし、一日中歩き回ったり、試乗したり、並んだりで、けっこう疲れました。

関連記事

MIZUNO SHOP ミズノ公式オンラインショップサイクルモードで試せるもの
昨年は、11月上旬にサイクルモード2008に行って記事を書いた。

サイクルモードをひろげよう
その前年の、サイクルモード2007にも行って、記事を書いている。

サイクルモードに切り替えろ
さらに、その前の年のサイクルモード2006にも行って書いていた。

ゆくゆくは自転車におまかせ
もちろん、更にその前の年のサイクルモード2005にも行っている。


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この記事へのコメント
東京モーターショーでもVW MB BMW を筆頭に多数の海外メーカーが
出展を見合わせたそうです。その理由としては不況もさることながら
日本市場は他国と比較し常に安定した市場であり
敢えてコストをかけ出展する理由もないというのが業界の見解だそうで
恐らくサイクルモードもこれに近い理由なのでは?
Posted by ホリゾン樽 at December 15, 2009 22:03
おぉ〜コンパニオンがキレイ!
っていうのは置いといて僕は行かなかったんですが写真を見た感じだとマニア向けというより初心者や日常移動に自転車を使う人向けなんでしょうか

左側通行を守るように呼びかけてるのがいいですね
マニアの人からすれば「んなもん知ってるわい」って思いそうですが、
この前も高価なクロスバイクで逆走してきた人がいたのでルールを知る機会が増えるのはありがたいです

中古販売はちょっと心配・・・
古本屋が出来た途端に万引きが増えるのと同じで自転車盗難が増えるかも・・・
Posted by 職人気取り at December 16, 2009 11:55
ホリゾン樽さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
なるほど、日本市場の魅力ですか。確かにそういう面もあるかも知れませんね。
自転車大国と言ってもママチャリが大部分ですし、スポーツバイクがブームと言っても、全体からみれば、僅かな割合に過ぎません。メーカーによって、いろいろな考え方、判断があるでしょう。見方によっては、今後有望と考えられますし、コストをかけるほどではないと見る向きもあるでしょう。
大幅な売り上げ不振に悩むクルマと、最近ブームの自転車という点で対照的ではありますが、それぞれにいろいろ事情があるのでしょうね。
Posted by cycleroad at December 16, 2009 22:38
職人気取りさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
いえいえ、そんなことはありません。マニア向けのもの、上級者向けのものもたくさんあります。各ブランドのニューモデル等は、多くの方がプログなどで取り上げていますので、私は比較的取り上げられていない部分を中心に載せた関係で、多少偏った印象を与えた部分があると思いますが、マニアックな人が満足するような内容も盛りだくさんでした。
左側通行の順守については、多くのサイクリストが同じように感じているのではないでしょうか。自分たちは当然知っていますが、知らない人がたくさんいるのも現実ですから、こうして注目されるのは歓迎されます。
今まではネットオークションくらいしかなかったので、実物を見て買えるなどの利便性が広がる一方、確かに盗品を売りさばく市場が広がるという可能性もあるかも知れませんね。
Posted by cycleroad at December 16, 2009 22:53
こんにちは
今回、初めてサイクルモードへ行きました。

GTが2010年モデルで発売する、ディスクブレーキ装備のツーリング車が見たくて行ったのですが、GTの出展自体が無くてがっかり。

ツーリング車の出展がとても少なく(フル装備のツーリング車を見たのがドイターというバッグのメーカーだけのような…)、個人的には殆ど見る物がなくて、費用をかけて行くほどでは無かったと後悔…

東京ビッグサイトで行っていた自転車展に比べて、自走してきている人が少ないのは、場所のせいでしょうか?
楽しみの一つである駐輪場ギャラリーもあまり楽しめませんでした。

なんだか、愚痴ばかりですみません。
Posted by まろちゃ at December 18, 2009 00:37
まろちゃさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
せっかくの初サイクルモードだったのに、それは残念でしたね。お目当てがあったのに出展が無かったのではガッカリでしょう。
私も、試乗したいと思ったモデルがいくつか出展してなかったり、待ち時間がすごかったりで、試乗的には不満足でした。試乗した数も今回一番少なかったと思います。
幕張はやはり遠いですからね。時間的に自走が現実的な人も限られるでしょう。1か月近く遅くなったこともあって、寒さにメゲて電車にした人もあったかも知れません。
いえいえ、お察ししますよ。初めてなら期待感もあったぶん、ガッカリも大きいでしょうし、どんなものかわかったくらいしか収穫が無いのでは、愚痴も言いたくなりますよね。
Posted by cycleroad at December 20, 2009 19:15
 
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