January 15, 2010

自転車で運ぶのを邪魔する元

自転車だと、あまり荷物が運べないのが不便だと考える人は少なくありません。


子供を2人乗せたり、ママチャリにスーパーで買った品物を満載している人もいますから、見ようによっては、かなりのものが運べる気もしますが、クルマに比べたら、運べる荷物の量が圧倒的に少ないのは当然です。自転車では運べない大きさの荷物、運べない重さや量があるのは否定しません。

宅配便のリヤカー単純に重さや大きさということであれば、実際には、かなりのものが運べます。(下の関連記事参照。)これまでにもいろいろと取り上げましたが、トレイラーなどを使うことにより、相当な重量物や大型の荷物でも運べます。ヨーロッパなどでは荷物運搬用の自転車に乗る人もいますし、子供を4人くらいラクに運べる自転車も珍しくありません。

最近、日本でも都市部では、宅配便がトラックの代わりに、電動アシスト自転車にリヤカーを連結して荷物を集配しているのを見ることがあります。駐車違反の取り締まりが強化されたことから、集配中にドライバーがトラックを離れるわけにいかず、苦肉の策として登場しました。

一人のドライバーが都市部で受け持つ地区の面積は広くなく、重量も100キロ位はラクに運べるので十分と言います。むしろ細い路地でも、近くまで入って行けたり、小回りがきいて、かえって便利だったりすることも多いようです。排気ガスを出さず、温暖化防止に貢献するといった企業イメージのプラスという副産物もあります。

そうした、特別な自転車や装置を使えば、大きな荷物、多くの荷物を運べないこともないわけですが、一般の人が、ふだん使うわけではありません。普通に使う自転車では、せいぜい、ママチャリの前カゴや後ろの荷台に載るくらいということになります。

前カゴや荷台の無いスポーツ系の自転車だと、もっと限られます。スポーツバイクにも、バッグ類を取り付けたり、シートポストに荷台を取り付けたりも出来ますが、あまり取り付けている人は多くありません。日常的に荷物を運ぶなら別ですが、ふだん使わないなら、なるべく余計なものは付けたくない人が多いと思います。

欧米だと、荷物を運ぶ時にはトレイラーを連結するといった使い方をする人もありますが、日本では、ほとんど普及していません。使うかわからないのに連結しておくのも大変です。結局、スポーツ系の自転車の場合、荷物を運べるのは、必然的にメッセンジャーバッグやリュックなど、背中にかつぐ分だけということになります。

私も、食料品などの買い物を頼まれ、自転車で出かけることがよくありますが、原則として、リュックに入る分しか買えません。他に荷物が少なかったとしても、リュックに入らないもの、例えばビールやお茶などの飲料を、ダンポールで1ケースといった買い方が出来ないのは仕方ありません。

当然ながら、ビール1ケースとか、2リットルのペットボトル1箱なんて、自転車で行って買おうと思わない人がほとんどだと思います。でも、この動画を見ると、ちょっと考え方が変わるかも知れません。“MISSION WORKSHOP”のリュック、“Cargo Backpack VANDAL”を使えば、なんと業務用の生ビールの大きな樽を入れて運べるのです。



それだけではありません。分解した自転車だって、リュックで運べてしまいます。買い物だけでなく、さまざまなものの運搬に使えます。防水仕様になっており、汚れてもそのまま洗えるので、マリンスポーツなどをしに自転車で行く場合にも大活躍です。



大きくて、フタが閉まらないようなものでも固定して運べるというのは、いいアィディアです。うまくベルトで固定できるようになっているので、背負子のようにも使えて便利です。言われてみれば簡単なことですが、なかなか思いつかないでしょう。このリュック、もっと広く流通し、売れても良さそうな気がします。

Cargo Backpack VANDAL



Cargo Backpack VANDAL

私の友人に、スイカが大好物という人がいるのですが、大きなスイカのように、ママチャリの前カゴに入らず、荷台にも固定しづらい荷物でも簡単に運べてしまいます。会社帰りにスイカを安売りしていても、自転車だと買って帰れないと嘆いていた、その友人も、このリュックは欲しがりそうです(笑)。

Cargo Backpack VANDAL
「背負子」


(こうした「背負子」のような使い方も出来る。)




会社帰りに、スイカを丸ごと買って帰る人が、果たして世の中にどれだけいるかはともかくとして、急に大きな荷物や、重くて荷台に載せても固定しにくい荷物などを運ぶ必要が生じることもあるでしょう。このリュックなら、そうしたイザという時にも便利です。

自転車でも、リュック一つで、ビールの樽から別の自転車まで運べてしまうとは、ちょっと常識を裏切られる感じがする人も多いのではないでしょうか。自転車では荷物があまり運べないというのは、私たちがそう思っているだけで、固定観念が大いに邪魔をしているのかも知れません。


 iTunes Store(Japan)    
    


ハイチでは過酷な状況になっているようです。日本人の場合、あちこちで巨大地震が起きるたび、明日は我が身と、他人事ではない気がする人は多いのではないでしょうか。

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大多数の人が過小に評価する
自転車でどんなに重いものが運べるか、多くの人は知らないはず。

自転車で運べる物運べない物
運ぶ気になれば、自転車でもかなりの物を運べるのは間違いない。


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この記事へのコメント
いつも楽しく拝見させて頂いております。
末永く続けて下さい。

微力ながらランキングに協力させて頂きます。
Posted by 劉備義徳 at January 17, 2010 06:19
自転車雑誌に「ロードは荷物を運ぶべきではない。荷物があるときはツーリングバイクにするべき」と書いてありましたが荷物どころか自転車で自転車を運ぶことができるとは・・・
Posted by 職人気取り at January 17, 2010 08:27
自転車通勤派で、しかも、会社帰りに日常の買い物で、ペットボトル2本、牛乳、野菜、肉・・・とつい欲張って、前カゴに入らず・・・ということが多いので、これは、すごい。

普段の通勤にはオーバースペックですけどね。

いつも、刺激的なネタ、楽しみにしています。
Posted by お茶星人 やがた at January 17, 2010 10:59
非常に興味深く拝読いたしました。自転車のあらゆる用途、次世代型のコンセプトの登場が待たれるところです。

これからもこちらのブログを楽しみにしております。

また、自転車関連サイト、自転車deフィットネス.com (http://www.tsuhanjapan.com/bike)
を宜しくお願い申し上げます。
Posted by tsuhanjapan at January 17, 2010 15:36
劉備義徳さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
いつもご覧いただき、また応援いただきまして、嬉しい限りです。
皆さんにクリックしていただいているお陰で、多くの人に見てもらえ、更新するモチベーションにもなっています。ありがとうございます。
Posted by cycleroad at January 18, 2010 23:22
職人気取りさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
確かに、ロードバイクはモノを運ぶように出来ていませんし、スポーツという点では運ぶべきではないでしょうね。
ただ、買い物に行く時であっても、ママチャリよりロードに乗りたいという人は多いかも知れません。
Posted by cycleroad at January 18, 2010 23:27
お茶星人 やがたさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
いったん帰ってから出かけるのも面倒ですし、自転車であっても通勤帰りに買い物する人は多いでしょうね。こんなバッグがもっと出てきても良さそうです。
刺激できているとしたら光栄です。いつもご覧いただき、ありがとうございます。
Posted by cycleroad at January 18, 2010 23:32
tsuhanjapanさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ブームも背景に、新しいコンセプトの自転車や用品も、今後いろいろ登場してくるでしょうね。
楽しみにしていただき、ありがとうございます。
Posted by cycleroad at January 18, 2010 23:37
 
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