April 06, 2010

自分で自分の身を守るために

自転車の転倒事故をめぐる訴訟が起きています。


自転車で走行中に、前輪が脱落して重傷を負ったのは、自転車に設計上の欠陥があったからだとして、この自転車の輸入元の会社に損害賠償を求める訴訟が起こされました。報道各社がニュースとして取り上げています。共同通信の記事から引用します。


前輪部分が脱落したイタリア「ビアンキ」ブランドの自転車「輸入自転車に欠陥」と提訴 車いす男性「早く対策を」

イタリア「ビアンキ」ブランドの自転車で大けがをし障害が残ったのは車体の欠陥が原因だとして、茨城県つくば市の元会社経営中島寛さん(61)が5日、輸入元の「サイクルヨーロッパジャパン」(東京)に約1億6千万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。

原告側の鈴木周弁護士は、ビアンキ社や台湾にある車体製造元などがサイクル社側として訴訟に参加する可能性があるとしている。

中島さんは現在、車いすの生活。東京・霞が関の司法記者クラブで、壊れた自転車を脇に記者会見し、サイクル社などがこれまで補償などに応じていないとした上で「提訴するまで知らんぷりはひどい。同様の事故が起きないよう、一刻も早くリコールのような対策を」と話した。

訴状によると、中島さんは2008年8月、自宅近くを自転車で走行中に前輪が本体のサスペンション部分から脱落し、前のめりに転倒。頸椎損傷で首から下がほぼまひする障害が残った。(2010/04/05 共同通信)


どうやら、事故が起きた自転車は、ビアンキのクロスバイクで、フロントフォークにMTBのようなサスペンションがついているタイプだったようです。走行中に前輪がサスペンション部分からそっくり脱落したのが事故の原因とされています。

同じニュース、読売新聞にはビアンキとは書いてありませんが、その報道によれば、脱落の原因がサスペンション内部のバネにあったらしいことがわかります。バネが破断しても車輪の脱落は防げるような構造になっていなかったということのようです。参考までに読売新聞も引用します。


自転車転倒は「設計上の欠陥」、輸入元を提訴

走行中、前輪が脱落した自転車走行中の自転車の前輪が外れて転倒し重傷を負ったのは、自転車に設計上の欠陥があったからだとして、茨城県つくば市の元会社経営・中島寛さん(60)と妻が5日、自転車を輸入した「サイクルヨーロッパジャパン」(東京都千代田区)に、計約1億6700万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

訴状などによると、中島さんは問題の自転車を2002年に購入。08年8月、同市内の道路を走行中、ハンドルと前輪をつなぐ金属製の部品(フォーク)が脱落し、前輪ごと外れて転倒。頸椎(けいつい)を損傷し、首から下がほぼまひする大けがを負った。

問題の部品は、金属製の管を下部の管に差し込んで内部のバネでつなぎ、衝撃を和らげる構造だったが、このバネがさびて折れていたという。原告側は、管の内部に水がたまってバネがさびやすい上、バネが破断した場合、車輪の脱落を防ぐ構造になっていないことが、設計上の欠陥に当たると主張している。中島さんは提訴後、「メンテナンスはしていたが、問題の部品はどこを点検すればよいか、ふつうの人には分からない」と話した。

サイクル社の木村恵代表取締役は、「当社の主張は裁判の中で明らかにしたい」としている。(2010年4月5日 読売新聞)


おそらく、サスペンションの内部に雨か結露などによる水分が溜まり、それがバネをサビさせたということなのでしょう。この事故については、消費者庁がサイクル社に厳重注意を行っていたようです。また、設計は大阪の業者であり、部品は台湾メーカー製であることが毎日新聞の報道には触れられています。


前輪部分が外れた自転車損賠訴訟:「自転車に欠陥、転倒」 障害残った茨城の男性、輸入元を提訴

イタリアの自転車メーカー「ビアンキ」ブランドの自転車の前輪が外れて転倒し、後遺障害が残ったのは製品の欠陥が原因として、茨城県つくば市の会社社長、中島寛さん(60)らが5日、製造物責任法に基づき、輸入元でビアンキの親会社の日本法人「サイクルヨーロッパジャパン」(東京都千代田区)に約1億6000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

訴えによると、中島さんは08年8月、自転車で出勤中に前輪がサスペンション部分から外れて転倒、頸椎(けいつい)を損傷し、首から下がまひする障害が残った。自転車は大阪の業者が設計、サスペンションは台湾企業製だが、原告側は輸入元に賠償責任があるとしている。

原告側は自転車の安全試験を行う機関に調査を依頼。サスペンションが外れた原因は▽雨水などが浸入して腐食を誘発する構造だった▽脱落を防止する機構がない−−と結論付けられたという。事故を巡っては、消費者庁が3月、サイクル社に「重傷事故を把握しながら国に報告しなかった」として厳重注意している。

中島さんは会見で「メンテナンスは十分してきた。同じ自転車に乗っている人が事故に遭わないようにしてほしい」と話した。サイクル社の木村恵代表取締役は「詳細は裁判の中で明らかになると考えています」と話している。(毎日新聞 2010年4月5日)


事故で重傷を負われ、障害が残って不自由な生活を余儀なくされている原告の方には、本当にお気の毒としか言いようがありません。前輪が走行中に突然脱落するという信じられないような事態に遭遇し、そのために障害を負ってしまった無念さ、悔しさは察するに余りあります。

報道からでは、これ以上の詳しい状況はわかりませんが、原因や過失、責任の所在については裁判で明らかにされるでしょう。こうした事故は、多くのサイクリストにとって他人事ではありません。なぜこのような痛ましい事故が起きてしまったのか、その原因が究明されるよう願いたいと思います。

当然ながら、自分の自転車は違うメーカーだから関係ないとか、フロントサスペンションが使われていないから無関係という話ではありません。何が原因で、こうした重大な結果をもたらす事故が起きるかわかりませんし、いつ誰の身に起きてもおかしくないわけです。実際、同様の事例が他でも起きているとの報道もあります。

この報道で、あらためて思い至るのが、自転車にはクルマのようなリコール制度が義務付けられていないという事実です。もちろん、部品などに不具合があれば、メーカーが回収するなど自主的に必要な措置をとることはあるでしょう。しかし、クルマの場合のように、必ずしも不具合や危険が広く周知されず、放置されてしまう可能性もあることが問題です。

制度の充実を望む一方で、現状では、仮に事故に至る危険のある構造上の欠陥や設計上の問題点があっても、ユーザーが知らずに乗っている可能性があることを、少なくとも認識しておく必要がありそうです。自衛のため、自分で情報を収集したり、事故の事例と同様の危険がないか自ら確認したりすることも必要なのかもしれません。

昨年から今年にかけて、トヨタのリコール問題が注目を集めましたが、クルマの場合、例え下請けの会社が作ったアクセルペダルの問題でも、トヨタの責任が問われます。トヨタの設計に基づいて部品が発注され、トヨタが管理し、組み立てるわけですから、当然と言えば当然です。

しかし、多くの自転車の場合は違います。この事例でも、破損したのはビアンキの自転車ですが、組み立てたのは台湾の企業であり、ビアンキブランドですが、ビアンキは製造にすら関わっていませんでした。サイクル社もブランドの管理をしていただけで、直接生産には携わっていなかったと言います。

さらに、この自転車を企画し、パーツなどを選択して設計したのはビアンキではなく大阪の会社です。組み立ては台湾の会社、問題のパーツを製造したのは、また別の台湾企業です。輸入元はサイクル社で、他にも流通の過程で販売会社などが関与した可能性もあります。クルマと違い、責任の所在がわかりにくいのは否めません。

消費者庁が厳重注意したように、一義的にはサイクル社の責任が問われるのでしょうけど、製造や設計は別のメーカーです。被告を擁護するのではありませんが、果たして輸入元が、部品や構造の問題を把握出来る態勢であったのかも疑問です。自転車産業独特の産業構造が、問題の発見や対処を遅らせている気がします。

転倒事故が起きた「ビアンキ」ブランドの自転車とサスペンション装置(右上)。元々自転車は、さまざまなメーカーのパーツを集めて作られています。そしてパーツのグレードも様々です。同じモデルでも、イタリアで売られているものと、日本で企画して台湾で製造して輸入販売されるものと、違うパーツが使われていたりすることもあるわけです。

有名メーカーが設計したもの以外にも、この事例のように、他の会社が企画・設計し、製造させて有名ブランドとして売られている場合もあります。イタリアの有名ブランドだからとか、名門メーカーが設計している製品だから安心出来ると思っていたら、必ずしもそうとは限らないことも一般には分かりにくい部分でしょう。

最近は格安の自転車も出回っており、その中には粗悪な製品もあって、実際に事故につながった事例も多数報告されています。有名ブランドの場合、そうした粗悪な部品が使われていることは考えにくいとしても、組み合わせや設計などによっては破損が起こったり、思わぬリスクが隠れている場合もあることに留意すべきなのでしょう。

クルマも自転車も、人間の命を載せているという点では同じです。しかし、クルマには車検があるのに、自転車にはそうした制度もありません。外殻で守られていないぶん、余計にケガに直結する可能性が高いのに、点検整備を促す環境が、必ずしも充分でないというリスクも見過ごされていないでしょうか。

自分の身を守るには、自分の自転車にどんなグレードのパーツが使われ、どのくらいで交換すべきかなど、ある程度、パーツについての知識も必要になってくるでしょう。購入先の吟味や、交換修理作業などを依頼する販売店に、正規の資格をもった整備士がいて、信頼がおけるかもチェックすべきかも知れません。

この事例で、原告の方が指摘するように、サスペンションの内部まで素人がメンテナンスするというのは現実的ではありません。しかし、私たちが日常で、自らメンテナンスすべき、自分でメンテナンス可能な部品についても、点検や保守を怠っている場合はないでしょうか。

ブレーキの効きやタイヤの空気圧などを、走行前に必ず点検しているでしょうか。例えば、異音がしているのに無視して放置しているパーツはないでしょうか。異音以外にもサビや変色、変形、油切れなどを見過ごして、せっかくの事故を未然に防ぐチャンスを逸していないか、あらためて確認すべきかも知れません。

交通事故ならともかく、ふだん、突然自転車が壊れて落車するなんて、あまり意識していません。しかし、最悪のタイミングで壊れれば、死亡することだって十分あり得ます。そうした事故が起きるリスクが確実に存在していることを忘れるべきではなく、点検や整備も、決しておろそかにすべきでないことは確かです。

サイクリストの中にも、こうした事故のリスク、死傷や後遺症の可能性といった部分については考えることをせず、ややもすると目をそむけてしまう人も多いのではないでしょうか。しかし、事故が起きてから後悔しても遅いわけで、こうした事例を参考にさせてもらうことで、防げる事故は少しでも防ぎたいものです。


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グーグルが画像で検索するツールを開発したと報じられています。ゆくゆくは、ケータイを向けるだけで、いろいろ分かるようになるんでしょうね。

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この記事へのコメント
設計や組み立てを他の会社に任せきりというのはちょっと困りますよ
せめてちゃんとした物を作ってるかをチェックしてほしいです

大事なのは自転車も車と同じで点検が大事だとお客さんに知らせることですね
おもちゃ屋で自転車が売られてことからして売る人も買う人も自転車は、おもちゃ感覚なのかもしれません


近所の車道に左側通行の自転車レーンができたんですが、
さっそく路上駐車が道を塞いでました
役所の人は作りっぱなしじゃなくて路上駐車をどうにかしてほしいです・・
Posted by 職人気取 at April 07, 2010 19:07
過去にもビアンキは同機構で同様の事故が起きていたようで
臆面もなく『報告義務があるとは知らなかった』とは恐れ入谷の鬼子母神。
サス構造もお粗末でフロントフォークの上下はロッドも無くバネだけで
支えられていたとはRSTサスペンション恐るべし。

・・と思いつつこのバイクはネット通販で2002年に購入し保管場所は軒先や玄関先で
基本的なメンテはしていたが保障期間から2年経過した6年後に事故発生。
日本人の感覚では製造責任が争点となりうるが、その製造責任の所在が明確でない
という図式は購入側からすれば『だから何なの?』となるが、双方の責任がどうであれ

こと自転車に限っては『安くて安全なモノ』は無いという事は推して知るべし。
Posted by ホリゾン樽 at April 07, 2010 19:51
先週の日曜日の夕方TBSでこの報道番組をやってましたね。たまたま途中から見たのですがPL法的にも問題アリだと思う。障害を負ってしまった方は本当にお気の毒でした。これからのメーカーは「安全性」が競争優位点となるでしょう。そのきっかけになって欲しいです。自転車を愛する者として・・・
Posted by NOM at April 08, 2010 16:47
職人気取りさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
そうですね、そのあたりがどんな契約に基づいて行われるのか、よく知りませんが、業界の慣行の一般的な消費者の感覚とずれている部分があるとすれば、やはり問題でしょう。
格安のママチャリが広まった結果、壊れたら捨てるというような使い捨て感覚の人も多いですから、点検整備という意識が、一般には薄いのは間違いないでしょう。
自転車レーンに路上駐車ですか。民間委託している駐車違反の係員に、重点的に取り締まらせるなどの対策が欲しいですね。「自転車レーン上に停めたら、すぐ駐車禁止をとられる」という形が浸透するくらいになると違うと思うのですが..。
Posted by cycleroad at April 08, 2010 23:09
ホリゾン樽さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ことは命にかかわる話ですから、どこにどのような責任があるにせよ、報告や周知、対策等が適切になされず、消費者を軽視していたとしたら、いただけませんね。
保証期間が過ぎていたとしても、このような重大な結果が起きる可能性を放置しておいたのだとしたら、やはりその責任は問われてしかるべきでしょう。
設計上のミスやパーツの選択ミスも含め、原因の究明と責任の所在、その内容を明らかにして、業界全体で再発を防ぐための教訓としてほしいものです。
Posted by cycleroad at April 08, 2010 23:22
NOMさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
そうでしたか。確かに、いくらサビが原因とは言え、こんな壊れ方をするのは問題がありますよね。
何か特別な事情があったのか、それとも構造的な問題があったのか、明らかにして欲しいです。
おっしゃるように、今後、間違っても安全が軽視されることがないよう、業界の慣行や企業の姿勢を見直すきっかけになってほしいですね。
Posted by cycleroad at April 08, 2010 23:32
 安かろう高かろうパーツでも、特にサスペンションに関しては、販売店ですらその構造、メンテナンスという情報はメーカーからは一切ないのが今の現状です。
 ROCKSHOCKしかりSR−SUNTOURにしても説明書で分かるのは取り付け方や安全確認だけ、それ以上のことはほとんどの人はできないでしょう。そこに問題があるのではないでしょうか?
 個人的な感想としては、この人の場合はどこまで点検ができてたのか不明な点と、「突然」という言葉がでるとどうしても説得力に欠けるなぁと思いました。
Posted by 小径者 at April 09, 2010 23:35
小径者さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
なるほど、もともとサスペンションというパーツが抱えるメンテナンスや構造的な問題、あるいは流通上の問題が関係しているということですか。
確かにサスペンションに独特の問題であり、他のパーツでは、あまり起こり得ない問題なのかも知れません。
もちろん、だからと言って即ち業者の免責ということにはならないでしょうけど、そのあたりも含めて裁判で明らかにされるのでしょう。
脱落を予見出来た可能性ということでしょうか。詳細が分からないので何とも言えませんが、何か防ぐ手だてがあったのかも含め、検証の結果を知りたいものですね。
Posted by cycleroad at April 10, 2010 21:03
自転車を定期的にメンテするのは必要ですが、限度はありますね。

オートバイに乗ってましたが、フロントフォークなんてオイル漏れ確認以外何かした記憶がありません。

今の段階で誰が悪いなんて事は言えないのは当然ですが、もしビアンキが「名前を貸しただけだからうちは悪くない」と主張してるとしたら、私はビアンキのものは絶対買いません。
Posted by ky at May 05, 2010 11:42
kyさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
そうですね、フロントフォークのサスペンションの中までメンテナンスしろと言うのは、常識的に考えて無理があると感じる人は多いと思います。
私も、報道以上のことは分からないので、なんとも言えませんが、ビアンキだけの問題なのか、業界の慣習や構造的な問題か絡むのかといったあたりも、明らかになることを期待したいところです。
Posted by cycleroad at May 05, 2010 22:28
遅ればせながらどうなったかと検索していて・・・
今回の事件は怪我をされた方には大変お気の毒でした。また自転車を愛好する者にとっても最悪の事態でした。
さて、何人かの方が指摘していますが、ブランドの扱い方ではないでしょうか。人気ブランドの自転車が欲しいのは人情ですが、それはとても高価です。よく香港とかで買い物をすると、ブリーフケースなどの金具に大きく「made in Italy」など、これは明らかにイタリアで作られたかのごとくに勘違いを誘い、購入のOneTimeだけ騙せればというところを目的としている。まさかこれが原因で大きな事故は起きないでしょうが、とても不快です。

またピカピカで形があれば使える物、ブランドがついていれば安全だという顧客の心理をつき勘違いを誘発するマガイモノ商法を放置してきた社会がまずい訳ですが、自転車に限らず市場にあふれているこうした勘違い誘発ビジネスは、振り込め詐欺と同次元であると断ずるしかありません。

そろそろ原産国証明やブランド関与度の明示とか、マガイモノや勘違い誘発を横行させない社会の仕組みが必要なのではないでしょうか。
Posted by trbharam at May 17, 2010 11:51
trbharamさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
確かに、ブランド名だけ借りて、実はOEMで、内容が伴っていないような商品もあるようです。必ずしも危ないものではないにせよ、そうした事情を知らない人もいるわけですから、問題はあるでしょうね。
自転車以外のブランドを使って、あまり詳しくない人に買わせるような自転車なんかもあるようです。さらに、その中には粗悪品も混ざっていて、実際に破損して事故が起き、怪我人が出るようなものも多数報告されています。
ママチャリが激安になっている日本の事情もあるのでしょうが、粗悪な自転車の流通も困ったものです。
まがい物商法という意味では、ことは自転車に限らないわけですが、ニセブランド商法、パクリ商法が氾濫する国もありますし、なかなか難しい面がありそうです。
取り締まったり、流通を許さない仕組みも必要ですし、消費者も買わないようにしないといけませんね。
Posted by cycleroad at May 18, 2010 23:10
本文中に、自転車にはリコール制度がない旨書かれていますが、リコール制度は有りますよ。ちゃんと調べてから書いた方が良いと思いますよ。
Posted by gun_dubwise at August 23, 2010 10:23
gun_dubwiseさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
なるほど、ちょっと言葉が足りなかったようです。一応調べて書いているのですが、書き方が悪かったですね。
つまり、「クルマのようなリコール制度」がないと言いたかったのです。クルマの場合、道路運送車両法に基づき、国土交通大臣へ届け出るなど、厳密に手続きが決まっています。
もちろん、他の製品に対するリコールも聞きますが、法令に基づくリコールと、製造者・販売者による自主的なリコールがあります。
消費生活用製品安全法、薬事法、食品衛生法などでは回収その他について決まっていますが、他の製品は法令に基づいて行われるものではありません。
ですから、有名メーカーの自社製品としての自転車を自主的にリコールすることはありますが、法令で決まっていません。今回のようなケースはリコールが義務付けられているわけではなく、責任の所在も曖昧です。そこが問題だと言いたかったわけです。
国会でも、このことは取り上げられており、
「自転車については、自動車のような法律に基づくリコール制度はないが、経済産業省においては、自転車の製造事業者等に対し、自転車の欠陥等による事故に関する情報の報告を求めている。」
との答弁が行われています。制度はないが報告を求めることで対処しているというわけです。
ご指摘、ありがとうございました。
Posted by cycleroad at August 23, 2010 22:34
 
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