
最近は都心にもオシャレな自転車ショップが増えてきました。
この自転車ブームを受けてのことなのでしょう。新規に開業する店だけでなく、メジャーなメーカーのアンテナショップが出店したり、昔からの専門店が装いを新たにして開店したりしています。特に東京の青山あたりは、「自転車のアキバ」という声もあがるくらい増えつつあります。
青山界隈に限らず、あるいは東京以外でも、いつの間にか従来の自転車店とは少し違ってオシャレな雰囲気の自転車ショップが開店したりしているのではないでしょうか。大型のスーパーや量販店などでも自転車コーナーが拡張されていたりします。
従来とは雰囲気だけでなく、品揃えも違っています。ママチャリは置かず、スポーツバイクや、少しオシャレな自転車だけを扱うところも増えつつあります。街では、圧倒的な割合をママチャリが占めていますが、少しずつロードバイクや小径車など、多様な自転車を目にすることも増えてきました。


このブームで、今までママチャリしか乗ったことのなかった人でも、スポーツバイクのママチャリとのあまりの違いに気づいた人も多いに違いありません。また必ずしもスポーツバイク志向ではないものの、ありふれたママチャリではなく、もっと個性的でカワイイ自転車に乗りたい人も増えているのではないでしょうか。
買い物や子供の送り迎えにママチャリが使われるのはわかります。でも、仕事に使うビジネスマンもママチャリに乗っていますし、高校生だってママチャリです。駅まで行くのも、観光地のレンタサイクルも、老いも若きも、どんな場面でもママチャリが当たり前といった感じです。
もちろん、私もママチャリは便利だと思います。決して否定するものではありません。むしろ、これだけオールマイティに使える自転車というのは、なかなかないと思います。ただ、もっと個性や多様さがあってもいいと思いますし、ママチャリでないほうが便利な場合もあるに違いありません。
道路を走るなら、ロードバイクのほうが速くて快適なのは言うまでもありません。オフロードを走るなら、マウンテンバイクでないと無理でしょう。電車に持ち込んだり、収納するスペースを考えれば、フォールディングバイクになるかも知れません。
しかし、それ以外のシーンでも、もっとママチャリ以外の選択肢が増えてもいいような気がします。これまで何度となく指摘しているように、日本の道路行政のせいもあって、街を行きかう自転車の大多数がママチャリになってしまっていますが、ようやく個性を求める動きも出てきているのかも知れません。
日本では格安な輸入ママチャリが席巻していますが、ヨーロッパなどでは、中国製自転車に、ダンピングに対抗する高額な関税がかけられていることもあって、事情が違います。新しい自転車をデザインしようという意欲も旺盛です。そんな新しいデザインの試みをいくつか取り上げてみようと思います。

ママチャリを「買い物自転車」と呼ぶ人もいます。確かに前後のカゴに買い物の荷物を満載している人を見るのは珍しいことではありません。しかし、前カゴは通常ハンドルに取り付けられていますので、荷物が重いとハンドルがとられ、必ずしも安定しているとは言えません。
買い物自転車と言うわりには、そう多くの荷物が運べるわけではありませんし、荷物を積むと不安定になるというのでは、買い物に向きとは言えません。何にでも使える万能自転車ゆえに、中途半端で、不満な部分も多いというところでしょうか。
上の写真、“
etta”はどうでしょう。サドルの下にカゴがあることで、前カゴや後輪の上に荷台があるより重心が低くなり、荷物が前後輪の間になるので安定します。ちょっと個性的で、オシャレな感じもします。サドルは椅子の形になっています。こんな個性派シティサイクルが、もっと出てきてもいいでしょう。

こちらのアイディアもユニークです。なんと、買い物カートにもなる自転車です。スーパーで買い物をする時の動作を考えると、店内カートに載せたカゴに品物を入れ、レジを通って、袋詰めし、それを運んで自転車のカゴに移さなければなりません。カートを返したりする動作も必要です。

この“
ville”と名付けられたショッピングカート自転車なら、店内カートにそのまま乗って帰れる感覚でしょうか。いちいち積み替える必要がなくて便利です。レジ袋も使わずに持ち帰ることも出来ます。これぞ買い物自転車、買い物に特化した自転車と言えるでしょう。

都市部では、ビジネスマンも仕事で自転車を使っていたりします。でも、ママチャリの前カゴにカバンが入りきらず、スーツケースを前かごに斜めに入れてて走行したりしています。そんな時、この“
TATO bicycles”のCSSBならスマートです。カバンやパソコンなどを運ぶのにも便利でしょう。

スポーティなシティサイクルも、もっと荷物を運ぶことを考えてもいいはずです。“
kibisi”という工業デザインの会社が、“
PUMA”と“
biomega”と組んで新しいデザインの自転車“
puma mopion bike”を企画しています。両社はこれまでも個性的な自転車を生んできました。

今度の自転車は、シティサイクルと大きなカーゴスペースをスタイリッシュに組み合わせています。スポーティなシティサイクルでも、荷物をたくさん運べたほうが便利です。前輪より手前にあって、ハンドルではなくフレームに取り付けられているので安定して荷物が載せられます。

買い物以外にも、荷物が運べたらという場面はあります。日本でも、上のような
カーゴ自転車が使われてもいいと思います。オランダなどでは昔から走っているタイプですが、国土が平坦なオランダでなくても使いやすいよう、電動アシストを採用したり、車体を軽量化するなど、使いやすいモデルも開発されています。
こうして見てくると、街にママチャリばかりなのは、むしろ特異な感じがしてきます。万能なママチャリもいいですが、意外に不便なのかも知れません。自転車ショップの品揃えがもっと多様化し、ママチャリに代わる、いろいろなデザインの自転車が出てくると、日本の自転車シーンも面白くなってきそうな気がします。

菅改造内閣発足で支持率V字回復、ですか。脱小沢の評価でしょうけど、ご祝儀みたいなものですから、政策でも評価されるよう頑張ってほしいものです。
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珍しい自転車ばかりですね。あのカーゴ自転車はどうやって前輪を動かすのでしょうね。前輪の後ろにカーゴがあるのでハンドルを取られる心配もなさそうですね。面白いなあ。こういう自由な設計が日本の自転車メーカーでも行われるようになって欲しいですね。