サイクルロード 〜自転車への道
世界の都市で自転車が選ばれ始めている。さまざまな角度から自転車の話題を。
December 29, 2010
まだ変化の入口に立っただけ
2010年も残り少なくなってきました。
今年もいろいろなことがありました。年の暮れになると新聞やテレビなどでも、今年を振り返る特集が組まれたりします。年末ですので、今年2010年の出来事と自転車関連の動きやニュースも含めて、今年書いた記事と共に振り返ってみたいと思います。
今年はバンクーバーで冬季オリンピックがありました。浅田真央選手とキム・ヨナ選手の対決が印象に残っていますが、全体的に女子選手の活躍が目立った大会だったような気がします。今年は女子会などの言葉も流行しましたが、街でも「自転車女子」が目立ってきています。
お洒落な女性たちのスタイル
日本中が熱狂したもう一つスポーツのイベントが、サッカーW杯・南アフリカ大会でした。日本代表は前評判が悪く、岡田監督へのバッシングも強かったですが、フタを開けてみたら決勝トーナメントへ進出し、おしくもPK戦で敗れての世界のベスト16という健闘でした。
世界のお祭りさわぎを楽しむ
今年の出来事で大きく波紋を広げたのが、一連の尖閣列島での漁船衝突問題でした。日中関係は険悪化し、沖縄の普天間基地の問題と共に、民主党政権の外交・安全保障政策への不安や不信感が増幅されたと言っていいでしょう。日本では上海万博がかすんでしまった観があります。
消えつつあるものから学ぶ事
消えた高齢者の問題も、ずいぶん話題になりました。大多数の国民は、まさかこんな事態が起きているとは思いもよらなかったと思います。長寿国日本の評判が揺らぐ事件でした。今後加速していく高齢化社会に不安を覚えた人も多かったのではないでしょうか。
地域のつながりで出来ること
世界中が注目したニュースと言えば、チリの鉱山での落盤事故救出劇でしょう。現地からの中継に息をのんで見ていた人も多かったはずです。そのチリでは2月にも大地震があり、日本にも津波が押し寄せました。今年はハイチでも大地震がありましたし、世界各地で自然災害が猛威をふるいました。
オーバースペックが当たり前
今年前半の出来事は、もうずいぶん昔のことのように思えますが、日本航空が経営破たんし、トヨタはリコール問題で揺れました。円高が進行し、大学生の就職内定率が史上最低で推移するなど、日本経済の行く末に暗雲が垂れこめているように感じた人も多かったのではないでしょうか。
自転車の使い方にも差が出る
その経済の立て直しや景気回復への舵取りが期待された政治では、鳩山政権から菅政権に交代しました。昨年の政権交代で大いに期待された民主党でしたが、その後の迷走で参院選は惨敗し、支持率は大いに落ち込んでいます。すっかり期待が外れたと感じている人も多いに違いありません。
本気で挑戦する気があるのか
消費者を惑わすよりも信頼を
もっと道路を活かすためには
果たして国民の声は届くのか
もっと使い方を考えてほしい
今年も自転車に関するニュースがいろいろ報じられました。全国の自治体で自転車の活用を模索する動きが続いています。まだ実験レベルのところも少なくありませんが、いろいろな面から自転車に注目する自治体が増えています。他の公共交通機関、バスや電車との連携を深める動きも拡大しているようです。
都市が変化していくきっかけ
自転車に対する意識も変わる
自転車をとりまく環境の変化
増える自転車活用への取組み
バスで行くか自転車にするか
本当のサービス向上とは何か
一方で、相変わらず放置自転車問題なども各地で報じられています。駐輪場の設置をめぐる対立なども伝えられました。撤去を延々と繰り返すばかりでは、せっかくの自転車の活用を進める機運に水を差しかねません。自転車の走行空間の整備だけでなく、駐輪施設の整備推進も期待されるところです。
不名誉な記録の理由はなにか
あることを感じさせない存在
日本の自転車事情を考える月
時間が経てば解決することか
自転車と歩行者の事故の増加については、昨年にも増して注目が集まったような気がします。自転車の通行マナーの悪さも含め、裁判で高額の賠償となった事例や、保険加入の問題など、さまざまなメディアでも取り上げられる機会が多かったようです。
自分で自分の身を守るために
ただあるだけでは意味がない
何より事故が起きないように
自転車に歩道を通らせたことによる問題も少なくないわけですが、過去の道路行政の過ちについて、元官僚が認めたというニュースもありました。当然の話なのですが、今まで誤りを認めるどころか、この点が省みられることもことも無かったことを思えば、様変わりです。
今からでも決して遅くはない
自転車をシェアしようという動きも広がってきています。今年はロンドンでも都市型の自転車シェアリングシステムが導入され、世界的にも注目を集めました。単なるレンタサイクルではなく、都市交通としての自転車の活用という意味で、今後も関心は高まっていくでょう。
共有自転車が生む機能と造形
自転車革命を阻む日本の呪縛
電動アシスト自転車の販売も好調を維持しているようです。今年は景気対策もあって、エコカー割引や家電エコポイントなども話題になりましたが、エコカーよりも地球にやさしく、サイフにも優しい電動アシスト自転車を上手く使おうという人は、着実に増えているのでしょう。
日本生まれの次世代のホープ
全般的に自転車の活用を推進し、走行空間の整備なども拡大される方向にあります。今年も、そうした流れの中にあったと言えるでしょう。しかし、一方で、マナーの悪さや事故などの問題もクローズアップされてきており、負のイメージの広がりも否めません。
自転車の有用性に気づく人は増えてはいるものの、まだ多くの人が歩行者の延長のような感覚で、歩道を走るのが当たり前と思っています。このような状態のままでは事故も多発するでしょうし、ルールが守られ、路上での秩序が形成されることも期待出来る状況ではありません。
その意味では、日本の自転車環境はまだその整備の緒についた段階であり、このあたりが解決されていくには、さらに一段の変化が必要でしょう。今後、そのあたりがどのようになっていくか、来年以降も注目していきたいと思います。
今年は、他にも口蹄疫や検察の不祥事から、北朝鮮の砲撃までたくさんの事件が起こりました。イヤな事件も多かった一方でノーヘル賞の受賞や羽田空港の国際化、はやぶさの帰還、伸びるスカイツリーなど、少ないながら明るい話題もあったのが救いだったと言えるかも知れません。
喉元過ぎれば..で忘れていましたが、そう言えば
酷暑で大変な年
でもありました。来年はどんな年になるのでしょうか。少しでも明るいニュースが増えてくれることを祈りたいと思います。願わくば自転車の関連についても、将来に期待が持てるような、いいニュースを記事にすることが出来るよう期待したいものです。
今年も最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。皆さま、良いお年をお迎えください。
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Posted by cycleroad at 23:30│
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この記事へのコメント
大変楽しく、考えさせられる、またヒントやアイディアにつながる記事、意見を貴殿のHPを楽しく拝見させていただき大変ありがとうございました。
来年も引き続き、拝見させてもらいたいと思っています。
(仕事前に読むことが多く、元気がでます)
それでは、良いお年を!
Posted by 阪田 真 at December 30, 2010 16:03
こんばんは。
思い起こせば今年もいろいろありましたね。cycleroadさんの博識とニュースソースの多様性に驚愕しながら毎回読ませていただきました。また来年もよろしくお願いいたします。よいお年を!
Posted by
moumou
at December 30, 2010 21:32
阪田 真さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
おほめいただき恐縮です。こちらこそ、お読みいただき、ありがとうごさいます。読んでいただいた中に、何か元気が出るような記事があったとしたら嬉しい限りですし、評価いただき光栄です。
来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。
Posted by
cycleroad
at December 30, 2010 23:18
moumouさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
いろいろありましたね。いえいえ、博識なんてとんでもないです。趣味で面白いなと思うことを勝手に書いただけでして、過分に評価いただき恐縮です。
こちらこそ、よろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。
Posted by
cycleroad
at December 30, 2010 23:24
今年はこのサイトを知って、とても得した気分になれました。多角的とか多様性とか、そんな意識が開かれたように思います。記事本体はもちろんのこと、コメントにも気づかされることがありました。
来年もまた、よろしくお願いいたします。
Posted by 七九爺 at December 31, 2010 11:54
七九爺さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
これは過分な褒め言葉をいただき光栄です。私もいろいろなコメントをいただき、自分とは違う見方、考え方に接することが出来て勉強になりました。
こちらこそ、よろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。
Posted by
cycleroad
at December 31, 2010 23:52
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