負のスパイラルから抜け出す
自治体と自転車屋さんが対立する事態になっています。
鹿児島市での話です。朝日新聞から引用します。
再利用巡り火花 鹿児島市の放置自転車
歩行者だけでなく消防車や救急車の通行を妨げ、重大な事故やトラブルにつながりかねない、まちなかの歩道などにあふれる自転車。鹿児島市は放置自転車対策の一環として、天文館地区やJR鹿児島中央駅付近の自転車放置禁止区域などで撤去し、市に所有権が移った自転車を整備して市民に安く売っている。この「リサイクル自転車フェア」をめぐり、市内の自転車小売店の団体が「放置自転車対策として成り立っておらず、民間の経営を圧迫しているだけだ」と批判の声を上げ、独禁法の不当廉売に当たるとして公正取引委員会に申告する事態になっている。
市内の繁華街を歩いていると、緑色のはっぴを着た人をよく見かける。放置禁止区域に指定されたエリア内に止めてある自転車を見つけ、すぐに移動するよう警告書を張る駐輪指導員だ。持ち主が警告に従わないと自転車は即日撤去され、市内2カ所にある一時保管所に移される。
市役所の掲示板で保管していることを知らせる告示という手続きのあと半年たっても持ち主が返還手続きに来なければ市の所有物になる仕組みだ。放置禁止区域外でも、7日間放置したままの自転車は撤去の対象となる。
鹿児島市が1996年度に制定した「自転車等の駐車対策に関する条例」に基づく対応だ。ここまで厳しくするのは放置自転車がなくならないからだ。市道路管理課によると、撤去台数はピーク時の2003年度の9623台に比べると年々減る傾向にはあるが、07年度5023台、08年度5182台、09年度5146台と、依然として多い。
自転車の防犯登録をたよりに持ち主に連絡するが、返還率は低く、09年度で約25%にとどまった。同課の担当者によると、「もう新しいものを買った」「古くなったからいらない」という反応もあるという。
「リサイクル自転車フェア」は松山市の先行例を参考にして1997年度から始めた。市民に放置自転車が多い実態を訴え、大事に使ってもらおうというメッセージが込められており、放置自転車をなくすための啓発を兼ねた取り組みだと市は説明する。
フェアは年4回開催している。撤去した自転車を整備し、1回につき160台販売する。1台ごとに購入希望を受け付け、抽選に当たった人が市と価格を協議。市が設定する予定価格を上回る額だと購入できる。09年度までに7860台を出品し、96%にあたる7577台が売れた。
フェア開始当時の平均価格は約1800円。予定価格を見直した今年度は約2800円になった。予定価格は撤去保管料と整備代を参考にして決めている。
同課の担当者は「フェアに加え、放置禁止区域を設けたことで、放置自転車数は減少傾向にある。ある程度の効果は出ている」とみている。
人気のリサイクル自転車フェアをめぐり、昨年11月24日付で公取委に「不当廉売」の申告をしたのは、鹿児島市内31の自転車小売店でつくる市自転車商連絡会。公取委によると、不当廉売で申告されるのは民間事業者が一般的で、自治体を相手取ったケースは異例という。
連絡会の中島修会長(48)によると、フェアが始まったころに比べ、市内の自転車小売店が半分に減った。一般の小売店での中古自転車の販売価格は8千~1万円程度でフェアでの価格と大きな差があり、小売店激減とフェアの関連性を指摘。「このままだと、修理する業者はいなくなってしまう」と危機感を募らせる。
中島会長はさらに、「小売店で修理すると、タイヤ交換に1本3、4千円いただく。そうなると、『またフェアで買えばいい』と簡単に乗り捨てることを助長したり、たしかな技術を持った店で整備されていない危険な自転車に乗り続ける人が増えたりしてしまうのでは」と、フェアに対する疑問を投げかける。
連絡会側はこれまでの市との話し合いで、「自転車利用のモラル向上をいちばん訴えられるのは自転車業者だ」と訴え、「まずはフェアの中止を」と求めてきたが、フェアを有効な放置自転車対策のひとつと位置づける市側との溝は埋まらず、公取委に判断を仰ぐことに。
来年度以降の対応については両者で協議が進められている。「放置自転車をなくしたいという願いは、わたしたちも同じ。しかし、フェアはその目的にそぐわない。ほかに方策はないものか」と、解決への道について中島会長は思いをめぐらせている。(2011年01月31日 朝日新聞)
当然、自治体としては放置自転車をそのままにしておくわけにはいきません。鹿児島市に限らず、どこの自治体でも警告し、撤去し、移送することになるでしょう。そして、通知して取りに来た人には返還することになるわけですが、問題はその返還率の低さです。
引き取り手のない自転車を保管しておくにも費用がかかりますし、まだ十分乗れるのに廃棄してしまうのも、もったいない話です。資源を無駄にしないためにも、再利用出来るものは、安く市民に売却しようというのも自然な流れなのでしょう。売り上げは撤去費用の足しにすれば、そのぶん税金を使わずに済みます。
しかし、自転車屋さんにしてみれば、税金で撤去した、事実上仕入れ原価ゼロに近い中古自転車を格安で売られたのでは商売あがったりです。営利目的ではないので採算も度外視です。これでは自転車屋さんたちが民業圧迫、不当な廉価販売と反発するのも当然でしょう。
撤去した自転車を格安で売るのが、市民に放置自転車が多い実態を訴え、大事に使ってもらおうというメッセージで、放置自転車をなくすための啓発だという市の説明は、ちょっと苦しいような気がします。大事に使うのはいいですが、安売りする理由にはならないでしょう。
むしろ、撤去されても、整備された中古自転車が格安で手に入るならと、使い捨てのような使われ方を助長するという自転車商連絡会の主張のほうに説得力があります。放置自転車対策は必要だとしても、行政が不当廉売するのはおかしいと憤るのもよくわかります。
安く自転車が手に入るので、市の姿勢を支持する人も多いのかも知れません。しかし、自転車屋さんの言い分に理解を示す人、また、自転車を放置する行為は悪いとしても、市民から強制的に取り上げた自転車を、また安く売るというマッチポンプ的なやり方に、反感や疑問を感じる人もあるのではないでしょうか。
今どき、ホームセンターや大型のスーパー、ディスカウントショップなどの量販店に行けば、いくらでも格安の自転車が売っています。街の自転車屋さんの、こうした訴えに共感する市民は多くないのかも知れません。しかし、困るのは修理です。
量販店では修理まで対応しない場合が多く、パンクなどの際には、街の自転車屋さんが頼りという人も多いはずです。現に自転車店の数が減っており、パンク修理を頼むのに不便を強いられている人も多いことでしょう。こうした傾向が加速することになります。
修理したくても出来なければ、使い捨てにして買い替える人が増えることになります。パンクしただけで自転車が放置されることにもなりかねません。放置自転車を増やす要因になるのは明らかであり、自転車を修理してくれる店を減らし、将来的にも自転車の使い捨てを助長すると言わざるを得ません。
ただ、街の自転車屋さんに、いいイメージがない人も多いようです。修理を頼んだらイヤな顔をされた、パンクを修理してもらったのに、またすぐパンクした、修理代が高くて納得できない、といった苦情や疑問は、ネット上のQ&Aサイトなどにも多数寄せられているのを見ることが出来ます。
私は自転車屋ではありませんし、別に肩を持つ理由もないのですが、これら、自転車屋さんに対する反感は、多少気の毒な部分もあると思います。一度やってみると、ママチャリのパンク修理、特に後輪のチューブ交換などをする場合、いかに面倒で手間がかかるか実感出来ると思います。
私は、もちろん自分でパンク修理をしています。でも、スポーツバイクのようなクイックリリースでないママチャリのチューブ交換は、ちょっと自分ではやる気がしません。簡単には分解できず、実際にやってみなくても、その構造を観察すると、工程がかなり面倒なことが想像出来るはずです。
そんな手間も時間もかかる作業を格安な料金では、自転車屋さんも割にあわないと思います。今どき、新しく買っても安いのに、パンク修理だけで高い料金もとれないでしょう。自分の店で買ってくれたお客ならともかく、買うのは量販店で、修理だけ格安でやれと言われても、いい顔が出来ないのもわかります。
パンクの修理をしても、格安な自転車の粗悪な部品が原因、例えばチューブの劣化などで、またすぐ空気が抜ける場合もあるでしょう。格安で粗悪な自転車の氾濫の弊害です。もちろん、良心的でない自転車屋さんもあるかも知れませんが、必ずしも自転車屋さんのせいばかりではないような気がします。
いずれにせよ、格安で粗悪な自転車の氾濫が放置自転車を増やし、その対策が修理を困難にして、また放置自転車を増やす悪循環、負の連鎖となる不幸な状態です。市としては、常識的で正しい方法をとっているという認識なのでしょうけど、放置を助長しますし、撤去と放置が繰り返されるいたちごっこも断ち切れません。
不幸な対立を先鋭化させるのではなく、何か、もっといい方法はないものでしょうか。格安な自転車が氾濫する中、難しい面はありますが、なるべく使い捨てにされる自転車を減らすことが、放置自転車を減らすことにもなり、リサイクル自転車フェアで売る必要をなくすことにつながります。
もちろん、まず駐輪場を整備することが必要でしょう。市民は自転車の利用を必要としているわけですから、需要を満たすだけの駐輪場の整備が当然求められます。駐輪場が無くて、市民が路上に駐輪せざるを得ないのでは、撤去と放置が繰り返されるだけです。
駐輪場があるのに利用されないのであれば、利用を促すために、短時間は無料にするなどの利用促進策をとるべきでしょう。建設費や維持費もあって、利用料金で回収する必要もあるのでしょうけど、利用されなくては意味がありません。利用されずに撤去に費用をかけるなら、短時間無料にするほうが、建設的な方策です。
そして、撤去された自転車の返還率の低さ、つまり使い捨てにされる自転車の多さに注目すべきです。そこで、例えば駐輪場を正しく利用する市民に、自転車店での修理の割引券などを配ったらどうでしょうか。駐輪場の利用を促進すると共に、安く修理出来るならば、パンクや多少の不具合で放置する人も減るはずです。
割引の費用は市が補助する必要がありますが、撤去に費用をかけるより修理の補助に使う方が建設的です。自転車店も充分割に合う価格になれば、対応も変わるでしょうし、悪い印象も改善するでしょう。市民が修理をたのみやすくなり、修理して使う人が増えれば、パンクや故障による所有権の放棄の減少も期待出来ます。
自転車店への支援にもなって、修理の拠点を維持することにもつながります。修理して大切に使って欲しいという市の意向にもかなうでしょう。修理をして使える基盤が整えば、いい自転車に長く乗ろうという人も増えてくるでしょうし、撤去されての返還率も高まることが期待されます。フェアで売る自転車も減るでしょう。
そう簡単に上手くいくとは限りませんが、少なくとも負の連鎖に陥るような方向ではありません。本来は、こういう方向に向けて努力していくべきではないでしょうか。撤去しても、また格安自転車が買われるだけでは、いたちごっこですし、格安の自転車に乗ることで自転車本来の性能が実感できない市民も不幸です。
鹿児島市に限らず、自治体の放置自転車対策は似たようなものだと思いますが、撤去・移送というムチではなく、修理やメンテナンスの補助など、アメを使うことは考えられないでしょうか。悪循環から建設的な方向へ、北風より太陽という方向に転換する方策を探る努力をすべきではないでしょうか。
都知事選が話題になりつつありますが、要領を得ません。戦略があるのでしょうけど、出るなら出ると堂々と表明すればいいと思うのですが..。
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Posted by cycleroad at 23:30│
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こんにちは。
僕もパンクぐらいは自分で何とかします。クイックリリースのおかげで特に後輪の修理の際は非常に楽チンです。
親戚のおじさんに(シティサイクルの)パンクを自分で修理する人がいるのですが、そのおじさんの作業風景を見ていると非常に面倒なのがわかります。そう考えると自転車屋さんでかかるパンク修理代は手間賃も含め適正だと思うのですが、ホームセンターの安い自転車が当たり前となっている現状ではその修理代は適正だと思えないのでしょう。
中国などからやってきた一万円以下の自転車は輸送費・利益分なども考えれば原価は5000円以下でしょう。その5000円をそれぞれのパーツ代に当てはめていくと、タイヤ・チューブ代は恐ろしく安く、粗悪なものであると考えられます。
当然パンク率も上がるでしょうし、自転車への理解が少ない人ほどメンテナンスもおろそかになりがちでマイナス要素(空気を十分に入れないなど)が重なっていくと思います。
分かってて買うのなら問題ないのですが、「ホームセンターの格安自転車が普通だ」と考えられてしまう世の中はどうにかならないもでしょうか。
なぜか役所の自転車対策は毎回のように逆効果なものばかり目立ちますね
フェアで自転車を安売りして実情を訴えると役所の人は言っても、スポーツ自転車に乗る以前の僕だったら「店より安く買えてラッキー」くらいにしか考えなかったと思います
さすらいのクラ吹きさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
タイヤを外すように考えられていないママチャリなどの場合、外そうと思いと、いろいろな部品を一緒に外す必要が出てくるなど、かなり大変になりますよね。
私もパンク修理代は適正なんじゃないかと思います。家電とかパソコン関連などもそうですが、修理するより新しく買ったほうが安かったりするのは、どうにかならないものでしょうか。
ママチャリの場合は、タイヤやチェーンなど、消耗する部分は決まっているわけですし、せめて、そのあたりは簡単に交換できるようにすべきではないかと思います。
確かに、タイヤの空気圧すら適性に管理されていないという部分はあるでしょうね。
一度、まともに空気を入れた、まともな自転車に乗ってみると快適なことが理解出来ると思うんですけど..。
職人気取さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
確かに逆効果ですね。自転車になんて乗らない人、しかもモノの道理がわかってない人、思慮が出来ない人がやっているとしか思えません。
「安売りして実情を訴える」なんて考え方そのものが、ナンセンスという感じでしょうね。
公正な視点から問題を投げかける、センスの良い記事だと思いました。
この記事を読んでふと考えついたことなんですが、違反者から罰金を回収する方法を変えてみるのもありではないでしょうか。
撤去した自転車をフェアで売らざるを得ないのは、元の所有者がお金を払ってまで引き取りに来ず、ただひたすらにコストが嵩むからです。つまり、引き取り時に罰金を回収するシステムが成り立っていないのです。そこで自転車を撤去する前に罰金を回収するというのはどうでしょうか。
まず、監視員が駐輪禁止区域を見回りに来ます。そこで違法駐輪してある自転車に何らかの方法でロックをかけます。そこに現れた所有者に、罰金を課すというわけです。
罰金を自転車撤去の場合に比べて安くするというのがミソです。撤去するよりもコストは削減されるでしょうし、罰金の回収率もうんと向上するでしょう。
それでも所有者が現れないようであれば、一週間など期限を設定し、撤去を実行するしかないでしょうね・・・
yoshihiroさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
おほめいただき、光栄です。
確かに、そういう方法も考えられますね。その方法ならば、罰金の徴収率は上がり、その場で自転車を引き取るので、引き取りに来ない自転車も減る可能性があります。
しかし、対策に苦慮している自治体は多いのに、実際にそのような方法をとっている自治体は聞いたことがありません。
罰金を課すには条例の制定が必要になりますが、取締る行政の職員や委託された係員には強制する権限がなく、実際にはなかなか徴収できない、罰金、もしくは過料を払わない人に、行政が処分を下すと司法権の侵害になるなど、法的にはいろいろ問題が出てくるようです。
大きい駅前などなら、放置も広範囲に渡るでしょうし、いつ現れるかもわかりませんから、所有者が現れるのを待つのにも、かなりの人件費がかかりそうです。
おそらく、そういった諸々の理由があって、その場での徴収は断念せざるを得ず、撤去した後の保管手数料、返還手数料という形にせざるを得ないのでしょうね。
いつも貴重な情報をご提供頂き感謝しております。
やはり、自治体におきましても自転車に対して周りを調査したり、真剣に考える習慣をまだ持っていない証拠、となる事件であると思いました。
他都市におきましても、このように民と官の問題があるかと思いますが、また機会がございましたら記事にして下さい。
尚、京都市でも同じような事件がありました。事件の被害者となっておられる一部の小売業者や関連業者の間では、依然自治体の対応に納得されていない状況が続いている模様です。
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20100725000042
正しい日本の自転車あり方を考える 者さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
そうですね、自治体の自転車政策については、首をかしげたくなるようなものも少なくありません。
誰が見ても欠陥だろうというような自転車レーンをつくって、よく平気でいられるものだと思うような例もあります。
そのあたりは、住民もあまり文句を言わないというのがあるのかも知れません。
今回、自転車商の人たちが法的手段に訴えたことで、判決がどうなるかにもよりますが、少しは考えるようになるかも知れませんね。他の自治体の政策にも、影響を与えることになるでしょう。
情報ありがとうございます。今後も、折りを見て、こうした関連の記事を書いていこうと思っています。
はじめまして。いつも考えさせられる記事をありがとうございます。真剣に拝読しています。
根底にはママチャリとスポーツチャリを一緒くたに扱ってしまう日本の現実がありますよね。理にかなった自転車レーンなんて見たことありません。いえ、あるにはあるのですが、そのような所は大抵駐車場と化していますよね。
危険な意見でしょうが根本から意識を変える目的で、ママチャリは廃止の方向に持って行くのが最終的には幸せにつながるだろうにと思っています。最近は電動式クロスなんかも出ていますし、そちらの方向性の方が、理にかなっていない(実はとっても体力を使う)ママチャリよりもまだ良いのではと考える次第です。ある程度は自転車価格の相場も上がるでしょうから小売店も持ち直(せないでしょうか?)し、チューブ交換も簡単になる分放置は少なくなり…。
でも、理想論じゃ駄目なんですよねー。
JPさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
そうですね、こんなにもママチャリに席巻されてしまった日本の自転車市場、あるいは自転車文化に問題の根源的な部分で行きつくというのはあると思います。
格安なママチャリについては、悪貨が良貨を駆逐している部分があると思いますし、おっしゃるように、消費者にとって最終的には幸せにつながり、社会的に見てもいろいろメリットがあるのは、その通りだと思います。
良し悪しは別として、これだけ普及しているママチャリを廃止するのは現実的でないですが、ママチャリが支持されるのは、遅くても安定して走行できる、つまり歩道走行用に向いているからだと思います。
これが本当は当たり前である車道走行になって、自転車本来のポテンシャルが発揮されるようになれば、重くて遅い格安なママチャリは敬遠され、自然と淘汰されていくことになるでしょう。
結局、自転車の歩道走行というナンセンスな道路政策が諸悪の根源であり、これを変えれば、さまざまな点で状況が改善していくのではないでしょうか。
いつも、拝見しております
私はこの業界で働く者なので、この現状を嘆いています。
放置自転車の問題は消費者の問題もありますが、メーカーにも、販売店にも問題があります。それは修理より新車売った方が手っ取り早いということです。部品が無くて直せない、部品の仕入れコストが高い、そもそも車輪曲がったら、直す手間より新車売った方が手っ取り早い。などあります。(タイヤ交換だけが修理ではありません)
作る方、売る方、乗る方、三者とも放置自転車を生む要因となってます。
コメントで原価に触れられてる方がいらっしゃいますが、世の中そんなにうまく出来ておりません。一般の量販店も含む販売店で売られる自転車は最低限、工業規格をパスしないといけないんです。そのなかで身を削りながらその価格帯で作って販売する方々のことを少しでもいいんで考えて欲しいです。
勢いで書いて、すみません
小径者さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
確かに、そういう構造的な問題もあるでしょうね。それは自転車業界に限らず、家電でも何でも、最近の工業製品に共通する傾向のような気がします。
壊れて修理しようと思ったら、新品を買うのと変わらない、あるいは新品を買う方が安い、手っ取り早いということは、よくあると思います。
不法廃棄やゴミ処分場の不足問題などにもつながる話ですが、自転車の場合は、街中に放置される問題が加わるので、さらに目立つということもあるのでしょう。
自転車に限りませんが、デフレや低価格志向、競争原理で価格下落圧力が働き、適正な利潤が得らず、それが安全面などにしわ寄せがいくとしたら問題ですね。
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
はじめまして!
亀裂が埋まらない大きな問題ですね〜・・・
考えさせられました。
市は、放置自転車を早期処分&有効利用を目的とするなら、放置自転車の整備等は町の自転車屋さんに依頼したり、協力していけばよいのにと思いますが・・・
一筋縄ではいかないのが現状なのですかね?
筑後でサイクリングさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
どんな分野でもそうだと思いますが、あちらを立てれば、こちらが立たずと言いますか、あらゆる関係者を満足させ、どんな立場の人からも文句が出ない政策というのは、なかなかないのでしょうね。
いっそのこと、放置自転車を街の自転車屋に卸してしまえばいいのではないかと思ってしまいます。
ただ、そうもいかないのでしょう。いろいろ軋轢もあるのでしょうし..。
なんとか、大局的な見地から、うまい解決策を見つけて欲しいものです。
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