東日本大震災は、阪神淡路大震災と比べても地震の規模がケタ違いで、その被害も広範囲にわたりました。大津波が起こった上に原発の事故まで加わった点でも違います。16年前とは社会的にも違っていることが幾つかありますが、その一つにインターネットの普及があると思います。
この2週間でインターネット上にさまざまな情報が発信され、世界中からも大きな関心が集まりました。被災の状況を伝える映像にショックを受けると同時に、安否確認や情報の伝達の点では大きな役割を果たしました。世界からも多くのメッセージが寄せられています。
デマが飛び交い、不正確な情報や人々の不安を煽るような情報が伝えられる一方で、被災した人々を元気づけようとするもの、元気がわいてくるようなものも少なくありません。ご存じのものも多いと思いますが、今回は、そんな中からいくつか取り上げてみたいと思います。
このたびは、首都圏でも一部に大きな被害が出ました。また、地震当日は電車が止まって多くの人が帰宅難民となり、たいへんな思いをした人も多かったようです。その後も計画停電やガソリンや食品の不足で不便を強いられたり、放射性物質の検出が、空気中から野菜、水道水にまで広がるなど不安も広がりました。
もちろん、被災地の方の苦労に比べれば、とるに足りませんが、大きな災害にショックを受け、その被害のあまりの大きさに胸を痛め、被災した方々の悲しみを考えて沈痛な気持ちになった人も多いに違いありません。そんな中、被災した人々の力強さに、逆に元気をもらったような気がすることもありました。
この動画は既に190万回以上も再生されています。この動画を見て、多くの人がその強さと前向きさに素晴らしい、感動したとコメントしています。テレビが取材した救出劇のほんの一つなのでしょうけど、多くの人に勇気を与えたことは間違いないようです。このほかにも多くの動画がアップロードされています。
ツイッターでも、多くのつぶやきが発信されています。さまざまなツイートが錯綜する中で、ふだんとは違う出来事、身の回りのことや、日本人の強さや冷静さ、助け合う姿、やさしさや心遣いに感動したというツイートも少なくなかったようです。そんなつぶやきを集めたサイトもつくられました。(一部を引用します。)
がんがれ日本!!!
○渋滞した交差点での出来事
一回の青信号で1台しか前に進めないなんてザラだったけど、誰もが譲り合い穏やかに運転している姿に感動した。複雑な交差点で交通が5分以上完全マヒするシーンもあったけど、10時間の間お礼以外のクラクションの音を耳にしなかった。恐怖と同時に心温まる時間で、日本がますます好きになった。
○日本人の良さを再認識
この地震が、きっかけになって、失いかけていた日本人本来の良さが戒間見れた気がする。犯罪はする様子はなく、助け合い、律儀、紳士的。普段日本人は冷たい人が多い…。って個人的に感じてるんだけど、多くの人が今回で「絆」を取り戻しつつあるように見えて、それがなんか感動して、泣けてくる。
○外国人から見た日本人
外国人から見た地震災害の反応。物が散乱しているスーパーで、落ちているものを律儀に拾い、そして列に黙って並んでお金を払って買い物をする。運転再開した電車で混んでるのに妊婦に席を譲るお年寄り。この光景を見て外国人は絶句したようだ。本当だろう、この話。すごいよ日本。
○BBCの報道
本当に感動。泣けてくる。⇒BBCめっちゃ誉めてる。地球最悪の地震が世界で一番準備され訓練された国を襲った。その力や政府が試される。犠牲は出たが他の国ではこんなに正しい行動はとれないだろう。日本人は文化的に感情を抑制する力がある。
震災の発生以降、ふだんとは違う出来事、身近で起きたことに感動したり、日本人の冷静さや秩序だった行動、思いやりや助け合いの心を再確認した人も多かったに違いありません。あらためて日本人のすごさに気づき、誇りを感じた人、そして元気が出た人も多かったに違いありません。
こんな時だから元気が出る言葉を。
節電など、いま出来る協力を呼び掛ける動きも広がっています。節電を呼び掛けるポスターは震災前にもあったわけですが、震災後は、節電の意味合いや人々に訴える力が以前とは違ったものになっていることに気が付きます。多くの人がポスターに気持ちを込めています。
節電ポスター
復興支援ポスター
世界からも日本への応援メッセージが多数寄せられています。こんなにも多くの人たちが日本のことを思っていてくれているということに驚くとともに、勇気づけられ、感謝の念がわきます。日本の為に祈ろうという動きは世界中に広がっています。
海外から日本へのメッセージ
【prayforjapan】世界から届いた日本への祈り
芸能人やスポーツ選手の間にも支援やチャリティーの動きが広がっています。日本人の絆を再確認し、団結しようと呼び掛ける声も大きくなってきています。震災の影響が続く中、選抜高校野球も始まりましたが、その選手宣誓が良かったという声も多いようです。
助けあい、乗りこえる。私たちの財産は [kizuna]
被災地でも、少しずつ物資が行きわたり始めたようですが、ガソリンや灯油が不足するなど、不自由な避難生活は続いているようです。
最初は気がはっていたであろう方々も、日増しに疲労の色が濃くなってきています。先の見えない避難生活にストレスも溜まっているのは間違いないでしょう。
一方で、一部では少しずつインフラが回復し、支援物資の輸送も拡大、避難生活の不便さも徐々に軽減されつつあります。
これから、地域の復興や生活の再建に向けた取り組みが拡大していくわけですが、なんとか元気を出していただきたいものです。
被災した方は、まだネット環境もままならず、見ることが出来ない人も多いと思います。でも、多くの日本国民、世界の人々は被災地の方々をさまざまな形で支えていこうとしています。
そのことが、被災した方へも早く伝わるといいなと思います。同時に、支える側の私たちも、元気を出していきたいものです。
私も久しぶりにパンが食べられました(笑)。徐々に品薄な物も戻ってきているようです。原発のことも心配ですが、みんなで頑張っていきたいですね。
Posted by cycleroad at 23:30│
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