面白い発想とか、ユニークな試み、今まで見たことがないデザインなどは、私たちを驚かせたり、楽しませてくれたりします。そして、それは海外の話題であってもインターネットを通して、すぐに伝わることになります。今回は、そんな事例をいくつか取り上げてみたいと思います。
アメリカ・サンフランシスコの市街、ジャスティン・ハーマン・プラザには、
特大の自動販売機が登場しました。この自動販売機の大きな取出し口からは、なんと、実物の自転車やサーフボード、カヤックなどが出てきます。通行人も立ち止まり、驚きの表情をしています。
アメリカでは、ふつう自動販売機は屋内や構内に設置されます。治安がいいため、屋外でも平気で設置されている日本とは違い、すぐに破壊されて現金が盗まれてしまうからです。しかし、屋外の自販機が珍しくない日本でも、こんなに大きな自動販売機が登場すればビックリでしょう。
ちなみに、自販機王国日本にも、無人の自転車販売機が設置されている場所があると言います。ただしそれは、自転車が施錠して置いてあって、それを開錠するカギを自販機で買う形であり、自転車そのものが自動販売機から出てくるわけではありません。文字通りの自転車自動販売機は世界初ではないでしょうか。
常識を覆す自転車やサーフボードなどの自動販売機ですが、実はこれ、カナダのブリティッシュ・コロンビア州の観光客誘致のキャンペーンのために設置された、アピール用のディスプレイなのです。同州の大自然の中でのアウトドア体験、スポーツアクティビティの魅力、種類の豊富さをアピールするものです。
サンフランシスコは、国境に接するカナダのブリティッシュ・コロンビア州に近い大都会ですから、多くの観光客を呼び込もうという狙いでしょう。ただ単にアウトドアスポーツやアクティビティを写真パネルなどでアピールするより、人の目をひく効果は抜群です。話題にもなりますし、上手いやり方と言えるでしょう。
中国のハワイこと海南島は、中国のリゾート地として注目が集まっています。2010年から中国政府が国際観光島とする方針を発表し、ビザ免除や免税などの優遇措置をとることによって観光客を誘致し、一大リゾート地に育てようとしています。
その海南島には、自転車レンタルの拠点となる“
Bicycle Club”が建設される予定です。ただのレンタルショップではありません。屋上が自転車用のトラックになっているという、これまでにないユニークな構造をしています。建物にはカフェも併設されます。
自転車を貸したり、飲食を提供するだけでなく、その建物の屋上をトラックにしてしまうという発想は今までになかったものだと思います。トラックを走行した経験のある人はなかなかいないと思いますので、これも一つのアクティビティとして観光用の売り物になることでしょう。
ただの自転車の貸し出し拠点兼カフェだったら、あまり話題にならないと思います。屋根をトラックにしてしまうアイディアと共に、中国寺院のイメージを取り入れた独特の形が目をひきます。ただし、このコンセプトや設計は、中国ではなくオランダの会社によるものだそうです。
街の歩道のガードポストに
ユニークなライティングが施されているのは、スペイン・マドリードです。ガードポストを自転車のシートポストに見立て、サドルとライトを取り付けています。一列に並んだシートポストは、乗り手を探す自転車を表しています。
市民有志による、マドリードでも環境に優しく、市民の健康増進にも寄与する自転車の活用を広げようというアピールなのです。ユーロ危機もあって、最近大幅な値上げに見舞われている公共交通機関に代わる交通手段として、自転車にすれば家計が助かるという提案も含まれています。
なかなかユニークでユーモラスな方法です。サドルの部分はダンボール紙とサドルカバーを使った手作りです。ちょっとシュールな絵にも見えますが、夜道を明るくしこそすれ、問題を起こすこともありません。ライトの持続時間の関係から、4〜5時間で終了です。
こんなスタイルも、他では見たことがありません。静かなアピールですが、写真のような道路に設置すると、見た目的にインパクトがありますし、話題にもなるでしょう。よく考えたものです。これもなかなか面白い方法と言えるのではないでしょうか。
サンフランシスコ、海南島、マドリード、どの事例もアイディア一つで、これまで見たことがない光景を出現させ、効果的なアピールになっていると言えるでしょう。インターネットを通して、世界中の興味をもった人に知られることになると思います。
もちろん、必ずしも他の国の人にまで知られる必要はないかも知れません。ただ、ユニークさ、奇抜さ、他に無い光景など、意外性があれば、インターネットを通して広く知られることになります。うまく話題になれば、その宣伝効果、費用対効果は抜群です。
キャンペーンや宣伝、アピールなどのため、駅前でビラを配るなどオーソドックスな方法をとるのもいいですが、アイディア次第、工夫次第で、もっと大きな効果を上げられる可能性があります。何か人を驚かせたり、目を楽しませる、今までにない試みを考えてみるのもいいかも知れません。
菊池容疑者逮捕を少し伏せておけば、高橋容疑者をタッチの差で逃がさずに済んだわけで、痛恨のミスでしょう。昨年通報していた人もいるそうですし、警察はヤル気あるんでしょうか。
Posted by cycleroad at 23:30│
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