夕方、暗くなるのが早く感じられるようになってきました。
この時期、一年で最も日照時間の短い冬至に向けて、どんどん日が短くなっていきます。自転車で出かける際、暗くならないうちに帰ってくる予定でいても、何かトラブルなどで遅れて、帰るのは日没後ということもあります。夜間走行用のライトなどの装備を、忘れずに用意していくようにしなければなりません。
昼間は問題のない道でも、夜間は暗くて危険な場所や、暗いために危険の発見が遅れることもあります。都市部でも、道路の照明が明るいところばかりとは限りません。無灯火が道路交通法違反というだけでなく、事故を起こさないためにも、夜間走行時のライト類は必要欠くべからざる装備です。
同時に、事故に巻き込まれないためには、クルマからの視認性という点も重要になります。前方を照らすライトだけでなく、後方に向けた赤いテールランプなども用意したいアイテムです。反射材やリフレクター等がついていたとしても、自ら発光したほうが、より効果的です。
ちなみに、ライトについては、前方に取り付けるのは白色灯、後方へは赤色灯と決まっています。たまに、色に構わず、前に赤色灯を使ったり、後ろに白色ライトをつけたりする人もいますが、進行方向を誤認させる恐れがあって危険ですので、色も守らなくてはなりません。
最近は、LEDやボタン電池を使ったコンパクトなものなど、持ち運びに邪魔にならないものが売られています。自転車店でなくても、大型のショッピングセンターや量販店、ホームセンターなどでも手に入りますので、出来れば用意しておきたい装備と言えるでしょう。
テールライトを夜間走行時に装着している人は多いと思います。実際、クルマからの視認性を高めるのに有効なアイテムであるのは間違いありません。ただ、視認性的に充分かと言えば、必ずしもそうとは限りません。自転車に取り付ける都合上、径が小さいものが少なくなく、光量も充分でないものがあります。
自分では充分に目立っているつもりでも、クルマから見ると、必ずしもそうでない場合があります。小さくて暗いだけでなく、街のネオンサインなど、周囲の光に紛れて見えにくいこともあるでしょう。クルマの大きなテールライトと併走していたら、全く目立たなくなってしまうかも知れません。
クルマやバスなどに乗っていて、他の夜間走行の自転車を見ると、そのテールライトが思ったより目立たないと感じることもあるのではないでしょうか。テールランプが小さくて目立たず、近づいて初めて自転車が走行していることに気づいて焦るというような経験のあるドライバーも多いと思います。
どうしたら、もっとテールライトを目立つものに出来るだろうか、視認性を高めることができるだろうかと考える人は少なくありません。これまでにも、そのアイディアをいろいろ取り上げてきました。今回は、新たにネットで見かけた工夫、アイディアをいくつか取り上げてみたいと思います。
自転車の後部だけでなく、
手袋にも取り付けるのはひとつの手でしょう。1箇所より、複数箇所にあったほうが目立つのは確かです。ついでにライトを方向指示器のように並べました。夜間、ただ手を出すだけでは目立たないので、後続車にハンドサインを際立たせる効果もあります。
LEDを手袋に埋め込むのは手軽で簡単に出来ますし、アイディアとしては悪くありません。しかし、やはり光の大きさや光量的には物足りません。そこで、もっと光量の大きな光源を使って、
手に装着するというスタイルを考える人もいます。
手袋の上でも、素手につけることも出来ます。最近、光ファイバー照明や有機EL照明など、新しいライティング素材が開発されています。フレキシブルに曲がるような素材もありますので、充分に加工可能でしょう。これなら後続車へのハンドサインも目立ちます。
ハンドルをつかんだ状態でも、光らせておけば目立ちます。道路工事の誘導員や警察官、空港での飛行機の誘導など、夜間に働く人の手の動きを目立たせる用途にも使えそうです。誘導棒と呼ばれるような照明器具もありますが、これなら手で掴んでおく必要はありません。
ヘルメットを光らせれば、視認性も抜群と考えた製品です。その名も“
Angel Bicycle Helmet”、たしかに光っている部分はヘルメットの縁にそってリング状になっていますから、「天使の輪」に見えなくもありません。後ろだけでなく、横でも前でも360度から視認することが出来ます。
サイクリストで、身の回りのものを運ぶために、リュックやメッセンジャーバッグなどを使う人は多いと思います。リュックを光らせれば、面積的にも大きく出来ますし、目立つだろうというアイディアです。反射素材のついたものはありますが、こちらは自ら
発光するバックパックです。
発光する部分は光ファイバーで出来たパネル状の素材で出来ています。動画にあるように、LEDの発光装置をコネクターに接続して使います。このLEDライトの光がファイバー素材の中を通ることで光っています。LEDライト部分は、そのままシートポストなどに取り付けて普通のライトとして使うことも出来ます。
このメーカーは、ヘルメットの前後に大きな面積のLED発光体を取り付けた製品も販売しています。サドルポストなどに取り付けるものより、大きな面積を光らせることで、より視認性的には有利になります。ドライバーの視線に近い高さとなることも有効なのではないでしょうか。
ベルトを光らせるというアイディアです。熱可塑性ポリウレタンファイバーオプティクスという素材で出来ている、光るベルトです。これならば、ウェストに沿って細長い面積を光らせることが出来ます。点ではなく線で光らせることで、より視認性は高くなります。
自転車に取り付けたライト類は、特に後付けのものだと盗まれてしまう危険があります。自転車から離れるとき、外して持ち運ぶ人も多いと思いますが、こちらは、最初から自分の身体に取り付けておくというスタイルなので取り外す手間もなく、盗まれる心配もありません。
線状になって面積が増えますが、低電力で光りますので、小さなボタン電池で連続20時間、点滅で75時間程度光らせておくことが出来ます。普通の使い方なら、かなりの日数使えるでしょう。ランニングコストを低く抑えられるよう配慮されています。
ウェストに巻くだけでなく、斜めに袈裟がけにすることも出来ます。光も斜めになるので、より注意を喚起することにもなると思います。赤だけでなく、青や黄、緑などの光のものもあります。これは、自転車に限らず、ほかの用途にも使えそうです。
夜間、クルマの通行の少ない道路などでスケートボードの練習をしている人たちを見ることがあります。必ずしも照明が明るくない場所での練習の際、腰に巻いておくことで万一に備えることが出来ます。暗い夜のコートでのバスケットの練習の際、お互いを確認するためにも使えるでしょう。
夜間、ランニングをする人も、場所によってはクルマにはねられる可能性があります。夜間にウォーキングや犬の散歩をする人もいます。自転車に限らず、走ったり歩いたりしている人、夜間に暗い場所で仕事をする人なども含め、さまざまなシーンでの安全に貢献するでしょう。
後方への視認性ひとつとっても、いろいろなアイディアがあるものです。近年、LEDに加え、最先端の光源や素材などが次々と開発されてきています。今後はそれらを使い、さまざまなアイディアを取り入れた、これまでのテールライトに代わる新しいアイテムが出てくることでしょう。
考えてみると、多少のデザインの違いはあっても、自転車のテールライトは、こんなものという先入観ができてしまっているようです。これからは、従来の小さなテールライトは選択肢の一つとなり、視認性を高めるために、多種多様なスタイルが選べるようになっていくのかも知れません。
東京では木枯らし1号、道理で寒いわけです。冬の訪れという感じですね。
発光グローブに興味があります。効果的で法的にも必須なので、手信号をしますが、夜間は、周囲の交通から、ほとんど見えないだろうなあと、思います。手袋のタイプは夏場は使えない。右手だけでよいので、ブレスレッドの様な物が有ればと思います。
ちなみに私の乗用車は、ハブダイナモ給電で、暗くなると、前後ランプは自動点灯で、楽ちんです。昼間、トンネルに入っても自動的に点灯します。
電池式のLEDテールランプは、色々使いましたが、ものぐさな私にとっては、ハブダイナモが重宝しています。
新調した自転車には、ハブダイナモは採用していないので、前後ともバッテリー式ですが、後方は手が伸びないので、振動と暗さで自動点灯する物を採用予定です。
書かれているとおり、全ての車両は、前方は白色、後方は赤色と決まっていますが、大切なことと思います。
以前、夜間、路地を曲がったら、赤色灯が目に入ったので、安心していたら、どんどん近づいてきて、危うく自転車にぶつかるところでした。前方に赤色灯の誘導灯をぶら下げていたのです。
また、前後のリフレクターは昼夜を問わず、ランプほどではないですが効果的です。リアに関しては日本では、法的にも必須で、赤色灯だけだと違反です。夜は、それで事足りるとは思いますが。
ドイツなどでは、昼夜を問わず、前の白色リフレクターも必須だったと思います。
余談ですが、夜間の前照灯は、点灯が必須で、点滅させている人がいますが、違反ですね。点滅ライトは、昼間使う機能です。違法とは言え、無灯火よりは100倍ましですが。