January 11, 2013

自転車なら可能かも知れない

世にコーヒー好きという人は多いと思います。


コーヒーも好きだし、カフェでまったりと過すのが好きという方もあるでしょう。ほっと一息つける、お気に入りのカフェ、行き着けのカフェがあったりするかも知れません。中には、カフェ好きが高じて、自分でカフェを経営したい、自分の店を持ちたいという夢を持つ人もいます。

ネットで検索すると、カフェ開業とか、カフェ経営というキーワードが候補として出てきますし、カフェ開業を目指す人向けのサービスやサイトなどもたくさんあるようです。それだけ希望者が多いということなのでしょう。私の知り合いにも、脱サラして自分のカフェを持つのが夢だという人がいます。

もちろん、カフェ開業と言っても簡単なことではありません。立地する場所次第で集客は大きく違うでしょうし、駅前などのいい場所の物件を確保しようと思えば、賃料や敷金、権利金などの金額も小さくないはずです。逆にリーズナブルな金額の物件だと、人通りも少なく、集客が心配です。

バリスタコーヒーミルアロマサーモそのほか什器・備品も必要でしょうし、仕入れなどのための運転資金も必要です。コーヒーだけでなく、食べ物のメニューを出す必要もあるでしょうし、そうなると調理の道具も必要になります。場合によっては人を雇う必要があったり、そのほかいろいろと初期費用がかかると思います。

他の飲食店と比べれば参入しやすいのかも知れませんが、そのぶん競争が激しいのも確かでしょう。他のカフェ、特に有名なチェーン店と競争し、お客を獲得していくのは容易なことではないと思われます。カフェ・チェーンだけでなく、ファーストフード店や他の飲食店、スーパー、コンビニなどとも競合するかも知れません。

日本全国、人が集まる場所にはあまねくカフェ、喫茶店が既に存在していると思います。そんな中で、個人にとっては決して小さくないイニシャルコストや運転資金を用意し、競争していかなければならないわけですから、大きなリスクがあるのは否めません。

自分の好きなことを仕事にしたい、人に雇われるのではなく、自分で思うままに事業をしたい、勤め先の業績不振で、いつリストラされるかわからないなど、カフェの経営にチャレンジしてみたい理由はいろいろあると思います。しかし、そう簡単に踏み出すことが出来る話でないのも確かです。

Coffee Bike, coffeebike.caCoffee Bike, coffeebike.ca

海外でも基本的に事情は一緒だと思いますが、欧米では、カフェ開業のリスクを軽減、あるいはチャレンジの敷居を低くするために自転車を活用する人たちがいます。自転車を使った移動カフェです。自転車を使うことで、通常のカフェの開業に伴うリスクが軽減できます。

なんと言っても、固定の店舗を出すのと違って、初期費用が大幅に安く済みます。水道光熱費などのランニングコストも比べものになりません。自分ひとりで自転車をこげば人を雇わなくても小さなお店として始めることが出来、もし失敗しても、ダメージを小さく出来ます。

BikeCaffe, www.bikecaffe.comBikeCaffe, www.bikecaffe.com

通常の店舗だと、お客が来なくても、そう簡単には引越し出来ませんが、自転車カフェなら好きな場所へ移動して営業出来ます。営業する場所を変えて試行錯誤を重ねながら、より多く売り上げられる時間と場所の組み合わせを探るようなことも出来るわけです。

街ではカフェが飽和状態だったとしても、固定の店舗を開けない場所には、まだまだ需要が隠れているかもしれません。公園とか、スポーツやイベントの会場、臨時に人が多く集まる場所なども可能性があります。昼休みのオフィス街など、一時的に供給が足りなくなるようなケースも考えられます。

Coffee-Bike, www.coffee-bike.comCoffee-Bike, www.coffee-bike.com

もちろん、天候に左右されるなどデメリットも多いとは思いますが、小さい資金で機動的に始められるのは大きなメリットです。店舗費用が不要なことで高い利益率が見込める可能性もあります。ファンや固定客がついて、見通しが立てば、物件を借りて固定の店舗へ移行するようなことも出来るかも知れません。

純粋に自転車に乗るのが好きとか、身体を動かす仕事をしたいという人には魅力的な選択肢でしょう。さらに、少ないリスクで挑戦できて、将来の固定の店舗開業へのステップになる可能性もあるとするならば、なかなか有効な方法と言えるのではないでしょうか。



実は、だいぶ前にも自転車による移動カフェを取り上げたことがあります。イギリスで展開する自転車カフェでした。当時は、ヨーロッパでも珍しかったと思いますが、最近は他のヨーロッパ各国でも自転車による移動カフェは増えているようです。上に挙げた写真も似た名前、似た形ですが、それぞれ別の会社です。

個人や小資本でカフェを始めたいという人向けに、フランチャイズ展開しているところもあります。各都市で似たような自転車カフェのスタイルが広がりつつあるのは、シンプルで気軽に始められるカフェ、移動して効率よく商売出来るカフェとして一定のニーズがあるのでしょう。



中には、こちらのイギリスの学生のように、自らオリジナルの自転車まで開発してしまう人たちもいます。その名も“Velopresso”、コーヒーミルやエスプレッソマシンの動力にまでペダルの力を使えるようにしました。お湯を沸かすガスは使いますが、電源やポータブル発電機は不要です。

Velopresso, www.velopresso.ccVelopresso, www.velopresso.cc

将来は、コーヒーを抽出した後に残るカスを燃料としてお湯を沸かす、エネルギー自給自足の移動コーヒーマシンを製作するのが目標だと言います。単に自転車で移動する屋台のコーヒーというだけでなく、環境への負荷も小さいエコな移動カフェとしてアピールしようというわけです。



アメリカ・サンフランシスコを中心に展開する“Bicycle Coffee Co.”は、また少し違います。イベントなどに移動カフェとして出店することもありますが、基本的には地元のコーヒー店、飲食店、オフィスなどにコーヒー豆をデリバリーする会社です。

フェアトレードで調達された有機栽培のコーヒー豆を使い、カスタムの焙煎器で少量ずつ丁寧に焙煎したものを配達します。その挽きたての美味しいコーヒー豆をデリバリーする手段が自転車なのです。だから会社の名前も、“Bicycle Coffee Co.”です。

Bicycle Coffee Co., www.bicyclecoffeeco.comBicycle Coffee Co., www.bicyclecoffeeco.com

元々、兄弟と友人で始めた小さな会社ですが、メンバーがみなコーヒーが大好き、そして自転車に乗るのが大好きだったことから、純粋にその二つを一緒にしてビジネスにしようということから生まれたと言います。だから自転車でデリバリーなのです。

クルマでの配達に比べて小回りが利きますし、速く届けることが出来ます。クルマのイニシャルコストや税金、保険、駐車場代、そして燃料費などの維持費も圧倒的に少なくて済みます。しかし、何より自転車が好きということから、自転車での配達にこだわります。



会社のロゴも自転車のギヤとコーヒーカップを合わせていますし、販売もしているオリジナルのドリッパーも、自転車のギヤをモチーフにしています。そのほか、Tシャツや靴下までオリジナルのロゴを入れて製作、販売しています。まさに会社のシンボルが自転車です。

普通にバンか何かで配達されるよりも、少量ずつ自転車でわざわざ運んでくれるほうが、印象が違ってくるのは確かでしょう。コーヒー豆に対するこだわりもそうですが、まだ温かいうちに人力で届けることへのこだわりが、会社のオリジナリティとして、またイメージアップにもつながっているのは間違いないでしょう。

Bicycle Coffee Co., www.bicyclecoffeeco.comBicycle Coffee Co., www.bicyclecoffeeco.com

こうして見てくると、自転車を商売に使うというのは、場合によってなかなか有効かも知れません。自転車を商売の道具として使う、特にビジネスのスタートに使う、同業他社との差別化やイメージアップに使うというやり方は、カフェに限らず、他の商売にも応用できるのではないでしょうか。





鳩山由紀夫氏が訪中、議員を辞めたのに懲りない人ですね。イランの時のように、日本にとって大迷惑にならないといいですが..。

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