今年は寒い冬になる見込みだそうです。
自転車は「左」 来月、改正道交法施行
◆周知が課題 県警PRに力
自転車の右側通行には罰金−。自転車に進行方向左側の路側帯の通行を義務付ける改正道交法が、十二月一日から施行される。県内の自転車が絡む交通事故は例年、交通事故全体の二割近くを占め、法改正による事故減少が期待されるが周知はまだまだ。施行まで半月となり、県警は街頭指導などの広報に力を入れている。
今年三月二日夕、浜松市南区新橋(にっぱし)町の市道で、自転車の無職女性(84)が対向してきた男性会社員(34)の乗用車と正面衝突。頭を強く打って死亡する事故があった。女性は進行方向の右側を走っていたという。
路側帯とは歩道のない道路のうち、車道と白線で隔てられた道路の端のこと。自転車などの軽車両は現行法上、左右両方の路側帯を通れるが、施行後は進行方向左側の通行を義務付けられる。自転車同士やバイク、車との出合い頭や正面衝突の事故を防ぐ効果がある。
県内の自転車が絡む交通事故はこの十年間、件数、死者数とも減少傾向にあるが、それでも今年は十月末現在、四千百七十二件(前年同期比二百八十八件減)発生し、全交通事故二万八千七百四十六件の14・5%を占める。死者は十四人(同四人減)で全交通事故死者百三十五人の10・4%。
右側通行による事故の割合は不明だが、発生件数の約六割が「出合い頭」によるもので、県警交通企画課の担当者は「法改正で件数、死者ともに減らす余地は十分ある」とみる。県警は改正道交法が公布された今年六月中旬以降、ホームページやちらしなどで法改正を周知してきたが、高齢者世代を中心にまだ知られていないのが実情だ。
静岡市内のスーパーに自転車で買い物に来た葵区の主婦(65)は「いま、あなたの取材を受けて初めて知った」と驚いた様子。自転車通勤の同区の男性会社員(25)は「車とすれ違うのが怖くて、左側の路側帯を走っているが法改正は知らなかった。社会にうまく浸透すれば事故は減ると思う」と期待した。
県警は二十日朝、約九百人体制で静岡、浜松市など四十三カ所で改正内容を街頭指導する。同課の担当者は「改正で混乱が生じないように最大限広報したい」と意気込む。(2013年11月16日 中日新聞)
自転車は左路側帯を 法施行控え住民ら啓発
自転車が道路の路側帯を走る場合、左側通行に限定する改正道路交通法が12月1日に施行されるのを前に、高松市中心部で26日、高松北署員や地域住民、私立英明高の生徒ら約60人が、自転車利用者の交通ルールの順守を呼び掛けた。(後略 2013年11月27日 読売新聞)
ブリヂストンのデザイナーが考えた未来の電動自転車
「空気のいらないタイヤ」など画期的な商品を出展したブリヂストン。そんな同社がさらにユニークなものをブースとは別の場所に展示した。会議棟1階、プレスルーム横に展示した電動アシスト自転車がそれだ。
前2輪、後1輪の三輪車で、ボディがついていて、なんとなく「ベロタクシー」に似ている。なんでも若手デザイナーが今回の東京モーターショーに向けて4カ月がかりで製作したそうだ。
「あなたと次の景色へ」をテーマに未来のモビリティをイメージした、この電動自転車は若い人にも乗ってもらおうと、スポーツ性能を持たせることに重点を置いた。空気抵抗をできるできるだけ受けないように流線型にし、カーブでは車体を傾けてスピードを出して曲がれるようにした。そして、後にはゴルフバッグも積める荷物スペースを設けた。
発売は今のところ未定だが、「ゆくゆくは売り出すことを考えていて、2020年の東京オリンピックでは公式のモビリティとして走らせたい」とデザイナーは熱い眼差しで話す。こんな乗り物が東京の街中でたくさん走っていたら、オリンピックを見に来た外国人もきっと驚くに違いない。(2013年11月23日 レスポンス)
トヨタ、東京モーターショーに「レクサス」自転車登場
自転車も「レクサス」―。トヨタ自動車は東京・有明の東京ビッグサイトで12月1日まで開催中の「第43回東京モーターショー」に、レクサスブランドの高級自転車「レクサスNXBコンセプト=写真」を参考出品している。フレームは特注、ホイールはオーストリアのゼンティス製でいずれも炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を採用。前輪のサスペンションはKYB製と原価だけで100万円超の高級品だ。
今回のショーで国内初公開したスポーツ多目的車(SUV)「LF―NX」の金属的な質感をデザインに反映させた。タイヤも特注品で、トレッドパターンはレクサスのスピンドルグリルの形。遊び心ある仕上がりだ。
同社はレクサスのブランド展開の一環として自転車も手がけてきた。5月にはスポーツセダン「IS」の発売に合わせ限定100台の車種を発売した。今回展示したNXBの販売はショーの反響を見て決める。(2013年11月26日 日刊工業新聞)
自転車レーンが首都圏で拡大
自転車と歩行者の事故急増を受けて、首都圏各地で自転車の専用レーンなどを設ける動きが活発化している。川崎市で10月から一方通行規制をした自転車道の本格運用が始まった。東京都では平成32年度までに整備箇所を新たに約100キロ拡大させ、埼玉県も今年度、県内55カ所の整備に乗り出した。さいたま、千葉両市でも計画を進めるなど都市部で拡大している。
「安心して走れる」
「この道ができる前は自動車の近くを通るのが怖かったけど、安心して走れるようになった」10月から本格運用になった川崎市幸区の県道川崎府中。車道と柵で仕切られた幅約2メートルの一方通行の自転車道を利用した川崎市の専門学校生、野中駿(しゅん)さん(20)はこう安堵(あんど)した。同レーンは上り約240メートル、下り約190メートルで、片側2車線の歩道側1車線を使い、車道と歩道の間に柵を設置した。
一方、東京都文京区の国道17号交差点に、国土交通省東京国道事務所が今年3月から、青色の自転車専用ルートに加えて、自転車が進むルートを青色の点線で表示した「自転車ナビライン」を整備した。利用者の評判も上々だ。
五輪に向けて加速
これとは別に東京都では、平成11年から歩道上に自転車の通行帯などを設置。19年からは車道を活用した自転車レーンの整備も進めている。また東京五輪開催決定をふまえ、平成32年度までに浅草寺や東京スカイツリーといった観光スポットを結ぶ浅草通り(台東区)の自転車レーン設置などの整備が計画された。
一方、今年9月末までの自転車が絡む死亡事故件数が全国ワースト(33件)の埼玉県。上田清司知事は「自転車と歩行者、自動車が共存できるような道路づくりを進めたい」と強調、3年間で総事業費9億円をかけて県内55カ所、総延長約35キロにわたる自転車レーンなどを整備する。さいたま市でも来年度から10年かけて市内の道路200キロを整備し、千葉市では来年度から30年間で330キロの自転車道などを確保する計画を策定した。
スペース確保課題
神奈川県警幹部は「自転車レーンは1区画だけあってもあまり役に立たない。長距離化、ネットワーク化していく必要がある」と話す。だが、道幅が限られる都市部の道路に自転車レーンなどを確保するのは容易ではない。渋滞を招いたり、事故防止の効果が発揮できない可能性もある。
事実、千葉県道路整備課では「大きな道路でないとスペースが確保できず、すべての道路で(自転車レーンなどが)できるわけではない」と話している。(2013.11.10 産経新聞)
沿線の元気 自転車で【くらし編】
松江市と広島県三次市を結ぶ中国横断自動車道松江自動車道(松江道)が開通して半年。尾道松江線の全線開通を2014年度に控え、島根、広島両県では、並行する国道を使ったサイクリングロード化の計画が進む。国道の車の交通量が激減する中、地域活性化の活路を自転車に見いだそうとしている。
島根側の計画は、雲南市木次町の「道の駅さくらの里きすき」から県境の飯南町までの約54キロの区間。国土交通省松江国道事務所や県、沿線市町でつくる「尾道松江線沿線地域活性化検討会議」が8月から検討しており、今年度内に計画をまとめる。
計画案では、サイクリングで先行する「しまなみ海道」(広島県尾道市〜愛媛県今治市、約70キロ)の整備内容も参考にし、ルートの案内板や路面にコースを示すブルーラインを表示することを検討。道の駅へのパンクの修理道具の設置や、国道を迂回(う・かい)するサブコースの設定も考えている。
9月には計画の課題を洗い出そうと、松江国道事務所が試走会を開いた。自転車愛好家約20人が集まり、道の駅「頓原」(島根県飯南町)から「ゆめランド布野」(三次市)までの往復約65キロを自転車で走った。路面状況などを確かめながら走り、浜田市の会社員男性(48)は「ひび割れなど舗装が気になったが、田んぼや山々の景色がよくて気持ちいい」と話した。
広島側の計画は、三次市県境から尾道市までの約100キロの区間。国や広島県、沿線市町、愛好家らで「やまなみサイクリングロード(仮称)整備検討調整会議」を設け、8月から協議を進めている。国道54号と184号を軸に周辺道路も含めたルートを検討し、今年度内に基本計画をまとめる。尾道松江線の開通で国道交通量の減少が予想され、県担当者は「地域活性化と交流人口の拡大を図りたい」と話す。
調整会議メンバーで、三次市の「サイクルショップつじの」店長辻野敦志さん(36)は「中国山地は高低差があり、一帯には多彩な道が多い。実力や目的に応じてコースが設定しやすい」と魅力を話す。道の駅や商店など一定の環境が整っているのも強みという。
一方、コースは100〜150キロと広域で、県境や市町村をまたぐことが多いという。案内版のデザインやブルーラインなどの整備内容をそろえないと、利用者が混乱すると指摘する。「中途半端な内容は必ず利用者に伝わり、二度三度と来ない。県境を超えて連携し、スケールの大きさを大切にしてほしい。他の地域にはまねができない魅力を出せるはず」と辻野さんは期待する。
◇ 国道54号 車半減、周辺冷え込み
松江道の開通後、島根と広島県境の国道54号では、交通量が激減した。国交省によると、昨年のお盆の期間の国道54号の1日の平均交通量は7700台だったが、今年の同時期は3600台に減っていた。一方、開通した松江道の今年のお盆の1日平均交通量は9600台。二つの道路を合わせると計1万3200台に増えた。
影響は国道沿線の店などに出ており、国交省などによると、道の駅「ゆめランド布野」は、駐車場の利用台数が昨秋から4割以上減少したという。飯南町でも今春以降、ガソリンスタンドや飲食店、道の駅の産直市などで売上高が約3割減った。町は10月30日、三次市内の商業施設の近くに交流物産館「iまるシェ」をオープン。マイタケやシイタケなど町の特産品や地元産の新鮮な野菜を販売し、町の情報発信コーナーも設けた。
年間1億円の売り上げをめざすが、町産業振興課の大谷哲也総括監は「最終的には飯南町へ来てもらうのが目標。新しい動線を活用し、町の魅力を広島方面へ広くアピールしたい」と話している。(2013年11月21日 朝日新聞)