December 31, 2013

今年一年間を振り返ってみる

2013年も終わろうとしています。


この時期になると、いろいろなメディアで一年を振り返る特集が組まれます。このブログでは、今年も自転車関係の話題を取り上げてきました。今回は、2013年の自転車関連の出来事について、一年間の記事を元に振り返ってみたいと思います。

1月には、東京地検が、自転車の信号無視について、これまで原則不起訴としてきた方針を改め、道交法違反で略式起訴する方針を明らかにしました。また東京都が、ブレーキのない競技用自転車「ピストバイク」の都内での販売を規制することを発表しています。新年早々、自転車の違法行為についてスポットがあたりました。

ツール・ド・フランス7連覇のアメリカの英雄、ランス・アームストロングが人気司会者オプラ・ウィンフリーとのインタビュー番組に登場し、薬物使用を告白したのが話題になりました。その前からいろいろと報道されていましたが、本人の口から語られたことに注目が集まりました。

機会を捉えて改めていく姿勢

2月には、市道の不備で起きた自転車の自損事故に対し、千葉県東金市が損害を賠償することが話題になりました。自転車での事故をめぐるトラブルについては、「ADR(裁判外紛争解決手続き)」という和解手続があることにも注目が集まっています。

また、悪質自転車に講習義務を導入するという道交法改正試案が示されました。主要な全国紙の社説で取り上げられるなど、話題になっています。悪質な利用者に対して、何らかの対策が必要という点については、多くの人が賛同する部分だったようです。

訴訟とイベントと新たな試み

自転車環境に対する問題意識

3月、警視庁は、交差点内に自転車の通行路を表示する青色の矢印、いわゆる「自転車ナビライン」の試行を始めました。横断歩道の横にあった、従来の自転車横断帯は今後撤去されていくことになり、交差点では、車道の左側をそのまま直進することになります。

まだまだ温度差はあるものの

4月、新年度に向け、相次いで法律や条令の改正が発表されました。政府は、悪質な違反を繰り返した自転車運転者に安全講習を義務付ける制度の導入などを柱とした道交法改正案を閣議決定しました。東京都議会は、ピストバイクの販売禁止や、通勤自転車に駐輪場を企業の義務とする条例を可決しました。

自転車部品の欠陥で走行中に転倒して重傷を負ったとして、自転車の輸入元を訴えた裁判では、東京地裁が欠陥を認め、賠償を命じる判決を言い渡しました。被告側は控訴しましたが、サイクリストにとっては他人事ではないこともあって、注目を集めました。

よりよい社会へ新たな取組み

5月、全国的に自転車行政が進んでいる状況が報じられています。独自に左側通行を促す県条例を定めるところも出てきました。一部では、警察庁や国土交通省の方針転換に伴い、自転車通行可能な歩道が減らされていることも明らかになりました。

地域それぞれのルールや整備

6月、ある自転車の盗難事件が注目されました。理由は、他人の自転車を無断でインターネットオークションに出品し、落札が決まった後に盗み出すという新しい手口です。後に、この犯人がお笑い芸人だったことが明らかになり、そのことも注目に拍車をかけました。

今までの考え方では防げない

7月、各地で自転車のレースやイベント、サイクリングロードの整備、ツアーの実施、レンタサイクルの充実など、さまざまな方法で観光振興に取り組む動きが報じられました。全国初となる自転車の総合専門学校の開設も決まるなど、自転車への注目が高まっています。

一方で、自転車事故の加害者に対し、約1億の高額賠償を命じた裁判判決が各方面に波紋を広げました。加害者は子どもで、保護者が責任を問われました。自転車事故に備える賠償責任保険も相次いで発売され、多くの加入者を集めたようです。

自転車の未来を変えていく力

自転車に対する見方が変わる

8月、クルマのJAFのような、自転車のロードサービスが開始されることが明らかになりました。自転車に反応してブレーキがかかるシステムも話題になっています。ビジネスの分野でも、自転車に関連した製品やサービスが増えてきています。

猛暑が続く夏の自転車の話題

9月、自転車レーンの整備に乗り出す自治体、女性限定のサイクリングバスツアーを実施する企業、貸し自転車を充実させる観光地といったニュースが各地から届いています。自転車を生かそうと考える動きが、少しずつですが広がっています。

自転車に乗るには絶好の季節

10月、2020年の東京五輪決定に伴い、超党派の国会議員による自転車活用推進議員連盟が、安全で快適な自転車の利用環境整備に向けた提言を明らかにしました。自転車担当相の設置や、自転車の車道走行徹底を図るため、自転車の走行場所が車から見えやすくなるよう整備することなどを求めています。

おもてなしの前に必要なこと

11月、なんと警視庁の警察官が放置自転車を勝手に持ち去り、修理して路上に置き直して自転車盗摘発の「わな」にするという不祥事が起きました。大阪府警では、被害届を受理した自転車盗の認知件数を実際より過少報告していたことも明らかになっています。

少しの不注意がもたらすもの

12月、1日から改正道交法が施行されました。自転車に進行方向左側の路側帯の通行を義務付けています。これまで、路側帯の通行のルールについては、世間一般にあまり知られていなかったこともあってか、一般メディアでも盛んに取り上げられました。

少しずつ変化していく可能性

自転車関連に限って、今年を振り返ってみました。近年続く傾向として、走行や駐輪などのインフラ、自転車環境の整備に向けたコンセンサスが広がりつつあるように思います。こうした社会的な記事以外で、関心が高かった話題、アクセスの多かった記事は以下の通りです。

従来通りでは何も生まれない  世紀を超えて走り続ける目標  自転車なら可能かも知れない
自転車で丸ごと移動できる形  自転車店に立ち寄らせる手法  自転車王国の土台にあるもの
うっかり油断で努力が台無し  自転車に変えるという選択肢  固定観念が楽しさを限定する
再びの惨事だけは起こせない  突破口を切り開くのはどこか  友と一緒に走りたい時もある
注意だけではなく形を変える  自転車との意外な組み合わせ  ガソリンでガソリンを減らす
自転車通勤断念に追い込む策  完成品を買うものという通念  従来型整備を省くという戦略
子供に何が不足しているのか  時代のトレンドは自転車通勤  自転車で遠くまでは行かない
年齢に関係なくサイクリング  世界の人々の自転車への思い  少しずつでも改良していく策
自転車で救急車をつくる活動  常に乗っているとは限らない  お互いに補い合える組み合せ
伸縮式や簡易型という発想も  自転車インフラを考えておく  自転車優先を広げた社会基盤
自転車の可能性を狭める概念  世界のトレンドと日本の現実  自転車を使い捨てない考え方
公共交通をもっと便利にする  女性目線でプロデュースする  市民が活動する必要をなくす
自転車盗を減らしていく技術  新しい発想にちょっとの工夫  オリンピックを呼び水にする
車道走行のレッドカーペット  冬でも自転車で通勤する理由  気候によって自転車を変える


振り返れば、今年もいろいろな話題を取り上げました。来年は、自転車をとりまく環境は、どのように変化していくでしょうか。また来年も、自転車関連のニュース、話題、人々にこだわっていこうと思います。今年もたくさんの方に読んでいただき、応援していただきました。ありがとうございました。





今年の更新は、これで終わりにします。皆さん、良いお年をお迎えください。

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この記事へのコメント
cycleroadさん おはようございます。

昨日は風も無く、寒かったものの、走り納めには最適の一日でした。
少し無理して、今年は走りに行けなかった「坂」に行ってみました。
身体にはきつかったけど、一年の締めくくりとしてはよかったと思います。

今年も色々な情報を載せて頂いて、有難うございました。
来年もよろしくお願いいたします。
Posted by Fischer at December 31, 2013 09:35
Fischerさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
走り納めに坂ですか。お疲れ様でした。私はあまり時間がとれなかったので、普通に近所を走って走り納めにしました。
今年もごらんいただき、ありがとうございました。
年末年始は出かけていたので、コメントが遅くなって失礼しました。
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
Posted by cycleroad at January 02, 2014 19:48
 
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