自転車に対する捉え方が違う
自転車に対するイメージは、人によって違います。
誰にでも先入観や固定観念があって、それがイメージを作っています。日本人の場合、多くの人に自転車イコール、ママチャリというイメージがあるのは否めないでしょう。長い間、日本の道路行政が自転車に歩道走行を強いてきたため、日本にある自転車の圧倒的多数がママチャリとなっています。
よく街で見かける、ママチャリの低く下げたサドルにベッタリと腰を掛け、ヒザを曲げて乗っている様子は、あまりカッコいいものではありません。スピードも出ず、最寄駅までのアシ、言ってみれば下駄のような日用品というイメージの人も多いはずです。
ディスカウントショップに行けば数千円で買えたりするため、貧乏くさい乗り物との印象のある人も多いでしょう。お金のある人なら、わざわざ自転車なんかに乗らず、クルマに乗るものという固定観念もあるに違いありません。自転車には安物という先入観があるわけです。
自転車は子どもが乗る乗り物であり、免許がないうちは仕方がないけれど、大人になったらクルマに乗るのが普通ということに疑いを持たない人も多いでしょう。たまにサイクリングはすることはあっても、スポーツとは思っていません。自転車のスポーツと言えば競輪で、ギャンブルのイメージだったりします。
駅前には放置自転車があふれ、歩道を我が物顔で走り回り、ルールを無視し、マナーも最悪とくれば、イメージが悪くなるのも仕方がありません。日本では、自転車のイメージが全般的に悪く、社会的にも低く見られているのは否定できない事実と言えるでしょう。
しかし、欧米諸国では違います。自転車はクールな乗り物であり、人類の発明した最高の乗り物というイメージがあります。歩道走行なんて非常識なことはないので、自転車本来の能力が活かされています。立派な都市交通の手段であり、実用性の高い大人の乗り物として認知されています。
クルマと比べて低く見られていることはなく、必要に応じて使い分けるものであり、あえて自転車を選ぶ人は、環境などに対する見識が高く、むしろ賢明な人として好感を持たれることも少なくありません。日本と違って、自転車には良いイメージがあるのです。
ロードレースなどの人気が高く、スポーツとして認知されています。日本では信じられないことですが、ヨーロッパではサッカーと二分する人気を誇っています。自転車競技の選手は高いステイタスがあります。一般の人の中でもスポーツとして親しむ人がたくさんいます。
盗難が多いので、あえて普段は古い実用車に乗る人も多く、必ずしも街角には多くありませんが、複数台所有し、週末はスポーツバイクに乗る人も少なくありません。自転車本来のポテンシャルは広く理解されているので、子どもの乗り物とか下駄代わりにしかならないという偏見はありません。
もちろん安い自転車もありますが、自転車は安いもの、使い捨ての日用品とは見られていません。企業などが環境を意識してイベントや広告などに使うことも多く、自転車は環境への配慮のシンボルとして認識されています。人気スポーツや健康というイメージも手伝って、自転車には総体的に良いイメージがあるのです。
“I thought of that while riding my bike.”
― Albert Einstein in reference to the Theory of Relativity.
「私は自転車に乗りながら、それについて考えました。」
相対性理論に関してのアルベルト・アインシュタインの言葉
“Nothing compares to the simple pleasure of a bike ride.”
― John. F. Kennedy
「自転車に乗る純粋な喜びに匹敵するものはない。」
― ジョン.F.ケネディ
前回、イラストの中に、アルベルト・アインシュタインとJ.F.ケネディの自転車についての言葉が出てきました。でも、ここで述べたような日本と世界、特に欧米諸国との自転車に対する認識・イメージの違いを知らないと、その言葉もなかなかピンと来ないかも知れません。
逆に、世界の偉人、著名人が、いろいろと自転車に対して言及していること、好感を持って接していることを知ることで、日本と世界では、自転車に対する見方、イメージが違うことを実感できるかも知れません。世界の偉人、著名人が自転車に関する言葉を残しています。
日本のブログなどでは、有名な自転車選手の言葉、自転車漫画の中のセリフを取り上げている人は多いですが、あまり偉人や一般の著名人の言葉は取り上げられていないようです。スポーツとして乗る人にとっては、自転車競技の有名選手の言葉も興味深いですが、ここでは、それ以外の発言を取り上げてみたいと思います。
その言葉が「名言」かどうかは、人それぞれの感じ方だと思いますが、なかなか味わいのある言葉だと思うものを独断で選んでみました。日本語は私が訳したものですが、直訳したのでは、あまりいいフレーズにならないので、多少意訳しています。
“Life is like riding a bicycle. To keep your balance, you must keep moving.”
― Albert Einstein
「人生は自転車に乗るようなものだ。転ばないようにするには、走り続けなければならない。」
― アルベルト・アインシュタイン
“One of the most important days of my life was when I learned to ride a bicycle.”
― Michael Palin
私の人生で一番大切な日は、自転車に乗ることを学んだ日だ。
― マイケル・ペイリン
“Every time I see an adult on a bicycle, I no longer despair for the future of the human race.”
― H.G. Wells
「自転車に乗っている人を見るたび、人類も捨てたものじゃないと思う。」
― H.G.ウエルズ
“Whoever invented the bicycle deserves the thanks of humanity.”
― Lord Charles Beresford
自転車の全ての発明者は、人類の感謝に値する。
― チャールズ・ベレズフォード卿
“Think of bicycles as rideable art that can just about save the world. ”
― Grant Petersen
自転車は、まさに世界を救う、乗るアートと考えてみてください。
― グラント・ペーターゼン
“Toleration is the greatest gift of the mind; it requires the same effort of the brain that it takes to balance oneself on a bicycle.”
― Helen Keller
「寛容は、最も大きな心の贈り物です。それは、自転車でバランスをとるのと同じように、考える努力を必要とします。」
― ヘレン・ケラー
“The bicycle is the most civilized conveyance known to man. Other forms of transport grow daily more nightmarish. Only the bicycle remains pure in heart.”
― Iris Murdoch
「自転車は人類が知る限り最も文化的な乗物です。ほかの交通手段は日々悪夢を育てますが、自転車だけは純粋です。」
― アイリス・マードック
“Get a bicycle. You will not regret it, if you live.”
― Mark Twain
「自転車を手に入れなさい。 生きているうちに、そのことを後悔することはないだろう。」
― マーク・トウェイン
“My two favourite things in life are libraries and bicycles. They both move people forward without wasting anything. The perfect day: riding a bike to the library.”
― Peter Golkin
「人生において私の大好きなものは、図書館と自転車だ。両方とも、何ら浪費することなく人々を前に進める。完璧な日、それは自転車に乗って図書館にいく日。」
― ピーター・ゴルキン
“When the spirits are low, when the day appears dark, when work becomes monotonous, when hope hardly seems worth having, just mount a bicycle and go out for a spin down the road, without thought on anything but the ride you are taking.”
― Arthur Conan Doyle
「気分が落ち込んでいるとき、暗く感じる日、仕事が単調に感じるとき、希望が持てないとき、ほかの事は何も考えずに自転車で出かけなさい。」
― アーサー・コナン・ドイル
“Melancholy is incompatible with bicycling.”
― James E. Starrs
「憂鬱とサイクリングは相いれない。」
― ジェームス.E.スターズ
“What a computer is to me is the most remarkable tool that we have ever come up with. It's the equivalent of a bicycle for our minds.”
― Steve Jobs
「私にとってのコンピュータは、我々人類が手にした中で一番注目すべき道具であり、いわば人類の知性にとっての自転車のようなものだ。」
― スティーブ・ジョブズ
“The bicycle is the noblest invention of mankind. ”
― William Saroyan
「自転車は人類の最も優れた発明だ。」
― ウィリアム・サローヤン
"Life is like a ten speed bicycle. Most of us have gears we never use."
― Charles M. Schulz
「人生は、10段変速の自転車のようだ。 我々のほとんどは、決して使わないギアを持っている。」
― チャールズ・モンロー・シュルツ(スヌーピーの作者)
“If I can bicycle, I bicycle".
― Sir David Attenborough
「もし自転車に乗れるなら、私は自転車に乗る。」
― サー・デイビッド・アッテンボロー
“A man on foot, on horseback or on a bicycle will see more, feel more, enjoy more in one mile than the motorized tourists can in a hundred miles.”
― Edward Abbey
「クルマの100マイルの旅より、徒歩や馬や自転車での1マイルの旅のほうが、より見て、より感じて、より楽しむことが出来る。」
― エドワード・アビー
自転車好きの人ならば、共感できる言葉もあったのではないでしょうか。今まで、自転車と言えばママチャリのことだと思っていた方は、その先入観にとらわれず、自転車なんかと馬鹿にせず、ぜひ一度、自転車本来のポテンシャルを体感してみてもらいたいと思います。
渡辺喜美前代表は、体調不良で身を隠して逃げ切るつもりでしょうか。他人のことはさんざん非難してきたくせに卑怯ですね。
Amazonの自転車関連グッズ
Amazonで自転車関連のグッズを見たり注文することが出来ます。
Posted by cycleroad at 23:30│
Comments(18) │
TrackBack(0)
この記事へのトラックバックURL
「自転車に対する捉え方が違う」
僕もそっくりそのままのことばで言い返させてもらいます。
>スピードも出ず、最寄駅までのアシ、言ってみれば下駄のような日用品
まさにそれが、人々がママチャリに求めているものなのです。
cycleroadさんはそれをばかにしていますが、捉え方が違うのですよ。
軽自動車が売れる理由に似ています。
スピードが出るスポーツカーより、たくさん荷物が詰めてどこへでも行け、維持費も安く、駐車しておいても気にならない車、それが軽自動車。
人々が自転車に対しても求めているものはそれなのです。
>貧乏くさい乗り物との印象
みんなそんな風に思っている人はいませんよ。
そう思っているcycleroadさんだけが、「いや、自転車のポテンシャルはもっと高いんだ。人々にはそれを自覚してもらわなきゃ。」と焦っているのでは。
僕は、人々がママチャリに求めているものは、当然の内容(結果)だと思っています。
なんか、最近では海外でもママチャリのような自転車が増えているようにも思うのですが・・・
そもそも自転車の本場は欧州ですし、最近と言わず昔から実用車の方が一般的に普及しているでしょうね。ただ決定的に違うのが、あちらはシティサイクルでも日本で言うクロスバイクと遜色ない性能・耐久性を誇ることでしょう。ろくに空気入れ&チェーンに注油すらしてもらえず、飽きたらゴミ行きのママチャリとは扱いが別格です。
しかも実用車=ママチャリしか選択肢のない日本と違って、あちらはカーゴバイクという積載能力抜群の自転車がありますから。あれ欲しいなあ。
初めまして、いつも楽しく拝見しています。
毎日会社まで自転車通勤している自転車好きです(^^
ママチャリが軽自動車なら・・・現在の日本の自転車市場は国産の比較的安価な軽自動車と中国産のとても安価な軽自動車と、欧米産のミドルクラス以上の高級車しか無くて国産の普通車が存在しないような感じですかね・・・
ママチャリが欲しいって人が安価に目的の物を手に入れられるのは良い事だと思いますが、あまりにも安く売られている事で不要になった時適切に処分されていない事は問題ですよね・・・
自転車はただ乗るだけでいい。それだけで幸せがやってくる。
病気になって初めてわかる。早く治って乗りたい。ただそれだけ。理屈はない。
トンサンさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
人それぞれにイメージがあり、人によって自転車に対する捉え方が違うという前提で文章を書いています。言い返される意味がわかりません。
ママチャリが便利な場合があることは否定しません。そのことは何度か記事にもしています。格安で粗悪なのは問題だと思いますが、ママチャリがいけないとは一言も言っていませんし、思っていません。何を選ぶのも自由です。
自転車には多くの種類があり、その一種にママチャリなどのシティサイクルがあります。それぞれ用途が違うため、乗り心地や走行性能などが大きく違うことはご存知の通りです。
シティサイクルしか知らずに、自転車はこういうものと思い込むと、そこには誤解や認識違いが生じるのは自明です。自転車に限ったことではありません。
しかし、日本ではママチャリが圧倒的多数のため、多くの人に誤解があると言っているだけです。このことは特に珍しい意見ではなく、多くの識者が指摘することです。
人々が日用品としてママチャリを求めているのは当然わかっています。別に馬鹿にしていませんし、繰り返しますが、人それぞれ捉え方が違うのは大前提として書いているわけで、指摘されるまでもありません。軽自動車と同じというのもその通りでしょう。
私がここで言いたいのは、日本ではママチャリが圧倒的多数で、自転車イコール、ママチャリと思っている人が多いため、例えばケネディ大統領の言葉がピンと来ない人も多いのではないかということです。
私は北米やヨーロッパ、アジアやオセアニアなど世界各地で自転車に乗ったことがありますが、世界と比べると日本人の自転車に対する認識が違うことを実感します。
日本人にもなじみのあるケネディ大統領の言葉はいろいろ知られていますが、自転車についてのものは、ほとんど紹介されていません。日本人にはピンとこないからでしょう。
(続く)
(続き)
海外の一般的な自転車の捉え方からだと、その言葉に共感する人が多いため、こういう言葉が残されているのでしょう。
「貧乏くさい乗り物との印象」という言い方は、私もいいと思いませんが、実際に言う人は存在します。なぜいないと言い切れるのかわかりません。私は何度も耳にしたり、読んだりしています。特に、クルマに乗る人で、自転車を邪魔だと目の敵にしている人、自転車を見下している人、自分のクルマが自慢な人などに見られるようです。
私は、貧乏くさいなんて思っていません。また、私は自転車業界人でもなければ自治体の職員でもありません。なぜ人々に自覚してもらわなければと焦る必要があるのでしょうか。
人々がママチャリに求めるものは、おっしゃる通りでしょう。そのことに異論はありませんが、一方で格安ママチャリの性能が、自転車の軽快さ、楽しさをスポイルするものなのも否定できないでしょう。。
ただ、ここでは、日本では自転車イコールママチャリと思っている人、それ以外知らない人が多いという事実を述べているだけで、ママチャリの是非を問題にしているわけではありません。
個人的には、本来の自転車も知って欲しいと思いますが、それだけです。自転車に対する認識が違えば、著名人の言葉や、それを言った気持ちも理解できるのではないかと言いたいだけです。
海外でもシティサイクルに乗る人は大勢います。本文でも触れたように、平日はあえて古くて盗まれそうにないシティサイクルを使い、週末はスポーツバイクという人が多いとも言われています。
ただ、ほかの方もコメントされているように、車体が重くてタイヤが太い、歩道走行を前提としてママチャリとは似て非なる部分もあります。当然ながら海外でシティサイクルが否定されているなんて言っていまません。
全体として、論旨と外れた指摘であり、何か勘違いされているのではないでしょうか。
銀河眼さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
実際に欧米の自転車店をのぞいたこともありますが、シティサイクルと言っても、日本とは値段が違いますね。ヨーロッパなどでは輸入自転車に、高い関税をかけているのもあると思いますが、安くても走行性能が劣るものにはニーズが多くないのでしょう。
カーゴバイクも含め、いろいろな自転車が使い分けられているというのもありますね。
フォローいただき、ありがとうございます。
ta_isoさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
国産の普通車にあたる自転車が存在しない、あるいは少ないのは、日本の歩道走行という自転車事情の特殊さを表わしているのでしょう。
軽自動車とママチャリの違いとして、軽自動車は車道を走行しますが、自転車版の軽自動車は歩道しか走らないような特殊な環境があると思われます。そのあたりが改善されれば、もっと軽快で、自転車本来の性能をスポイルしたものでない、シティサイクル、普通車も売れるようになるのでしょう。
いくら軽自動車が普通自転車より割安と言っても、使い捨て、街に乗り捨てにはしないですからね。
二浪独河さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
健康は損なわないと、その大切さに気づかないというのはありますね。
早く治るといいですね。お大事にしてください。
>トンサンさん ⇒ トンサンの中に敬称も含めていますので、トンサンと呼んでください。
----------------------------------------
>貧乏くさい乗り物との印象
(ママチャリに乗っている人は)みんなそんな風に思っている人はいませんよ。
そう思っているcycleroadさんだけが、「いや、自転車のポテンシャルはもっと高いんだ。人々にはそれを自覚してもらわなきゃ。」と焦っているのでは。
----------------------------------------
このことはコメント返しの文章にも表れています。
>本来の自転車も知って欲しい
この言い方がママチャリを下に見ています。
かごとスタンドがついたママチャリは、正常な自転車の進化です。
日本人の使い方にあっているからこそ、こんなにママチャリが使われているのでしょう。
cycleroadさんは「本来の自転車も知って欲しい」とおっしゃっていますが、軽くて速く走れる自転車を知ったとしても、人々は かごとスタンド付きの自転車に乗るでしょう。
便利だから。
自転車に対する要求内容が違うのです。
それこそまさに「自転車に対する捉え方が違う」
トンサン、こんにちは。コメントありがとうございます。
今は使っていませんが、以前は私もママチャリを使っていたことがあります。用途によっては便利なことを認めるにやぶさかではありません。その汎用性の高さなどは長所だと思います。そのことは過去にも書いています。ご指摘のように、ママチャリを「下に見ている」わけではありません。
ただ、ママチャリは自転車の種類の一つに過ぎません。日本人の多くは自転車イコールママチャリと思っており、そのことが自転車に対する誤解、歩道走行に対する誤解などにもつながっていると思います。
歩道走行に特化して発展してきた自転車であり、そのことは利点である一方、速度が出ず、乗車姿勢などから長時間走行に向かず、車重が重くて坂が上れず、軽快性に劣るのは明らかです。そのことが自転車の楽しさをスポイルしているのは、多くの識者の指摘するところで、私だけの考え方ではありません。
そのため、実用性一辺倒のママチャリに魅力を感じず、単なる日用品にしか見ない人も少なくないのは間違いないでしょう。放置自転車が増えるのも道理です。
本来の自転車も知って欲しいというのは、自転車はママチャリだけではなく、もっといろいろな種類があり、実用性よりも性能が発揮され、楽しいと感じられる種類も多いからです。
昨今、スポーツバイクに触れ、その魅力を知って乗り換える人が増えているのは、その証でしょう。
ママチャリが便利なのはわかりますが、ママチャリはほんの一種に過ぎず、もっといろいろな種類の自転車を知ると違うのではないか、ママチャリしか知らずに自転車全体を判断するのは早計ではないかと言いたいだけです。
(続く)
(続き)
ママチャリを下に見て言っているのではなく、ママチャリしか知らないのは誤解を招くし、損をしているかも知れないと思うだけです。
それに、歩道の低速走行に特化したママチャリは、タイヤが太くて遅く、重くて坂が上れず、長時間の走行にも向かず、実際問題として、自転車本来の性能を発揮しているとは言えないのは明らかでしょう。実用性志向の限られた種類だけだとわからない、自転車本来の性能と言うのは、おかしい話ではないと思います。それを短絡的に下に見ていると言うのは、偏見、思い込みではないでしょうか。
確かにママチャリが売れているのは、正常な進化と考えることも出来るでしょう。しかし、それは日本の間違った自転車行政が招いたものであり、世界を見れば、それは明らかです。
自転車の歩道走行が、歩行者との事故、クルマとの事故、走行ルールの無視、マナーの悪化などを招き、問題だと指摘している人が多いのはご存知の通りです。
日本のママチャリは正常進化ではなく、不幸な結果だと指摘する人もいます。海外ではクルマが自転車を優先する意識が根付いていますが、日本ではクルマのドライバーが自転車を下に見ています。実際に欧米諸国へ行って、その違いを知れば、日本の現状が残念な状況だと実感する人は多いと思います。
軽快な自転車を知った上で、ママチャリに乗るかは、その人の選択です。当然、日本の現状では、そうした判断をする人も多いでしょう。
そんなことはわかっています。ただ、ここでは著名人の言葉を紹介するに当たり、なんでケネディ大統領が自転車の楽しさになんて言及しているか、ママチャリにしか乗らない日本人にはピンと来ないと思うので、欧米人の自転車に対する捉え方が違うということを紹介しているだけです。
(続く)
(続き)
トンサンは、何が気に食わないのか、私の考え方を問題にしていますが、私には私の捉え方があるのは当然です。ここでは、ママチャリの是非を論じているわけではなく、論旨ともずれています。何としても私がママチャリを見下しているとし、非難したいようですが、曲解と言わざるを得ません。別にママチャリを下に見ているわけではありませんが、そうだと思い込んでいるのであれば、何を言っても仕方がないでしょう。
ママチャリが正常進化で、便利さこそ至上と考えているトンサンにとっては、私の考え方が気に入らないのでしょうが、世界を見れば、それは正常進化とは言えず、極端な環境にあるためのガラパゴス化に過ぎません。
ちなみに、前カゴやスタンドがついているかどうかは、付随的な部分で、オプションでも取り付けられます。その意味で、ここで言うママチャリの本質とは少し違います。
日本では便利さを選ぶ人が多いのはその通りで、現状では当然のことでしょう。しかし、それは日本人がママチャリ以外を知らず、歩道走行という特殊な環境しか知らないからに過ぎないことは、現実を知れば誰もが理解するところでしょう。その自転車に対する認識の違いを言っているだけです。
私の捉え方が日本人の多くとは違うというなら、その通りでしょう。それを指摘することに何の意味があるのかわかりませんが、世界的に見れば、それは井の中の蛙が外にいる人に捉え方が違うと言っているようなものでしょう。
僕は井戸の中(歩道)と外(車道)を行ったり来たりしているカワズですが・・・
cycleroadさんの意見は「スポーツバイクを体験して、さっそうと走れることを知ってほしい。そうすれば自転車を取り巻く社会は変わってくる。」と言うことですね。
それに対して僕は「さっそうと走りたい人だけが自転車に乗っているのではないから、スポーツバイクを体験してもあんまり世の中は変わらないよ。」と言う意見です。
>トンサンは、何が気に食わないのか、私の考え方を問題にしていますが・・・
僕はcycleroadさんの意見が気に食わないなんて思っていませんよ。
考え方が問題だなんても思っていません。
ただ僕とは「自転車に対する捉え方が違う」と思っているだけです。
トンサン、最初のコメントの方で日本人のママチャリに対する認識を「軽自動車が売れる理由に似ています」と書いてますが、私は違うと思いますよ。軽自動車は「自動車」という一つの交通機関として地位を確立し、きっちりと交通法規に従って車道を走行することが義務ですが、ママチャリは異なります。
「下駄のような日用品」という危険な認識で乗っているからこそ、スマホ片手に20km/hぐらいで歩道を暴走し、右側通行もいまだ当たり前。役所のお偉いさん達は自転車なんて乗らないので「このままチャリは歩道で好き勝手させときゃいいや」という感覚から進歩しない。道路行政の末端で仕事している身としては非常に歯痒い気持ちです。自分に権力があれば自動車しか頭にない道路拡幅工事なんで即潰してやるものを!過積載トラックや制限速度を無視する自動車のブレーキでえぐれたアスファルトを補修するための予定価格の積算がどれだけ面倒臭いか・・・。って話がそれました。
そんな世紀末状態な自転車事情を変えたいための手段の一つとして、「スポーツサイクルにも乗ってみなよ、これがなかなか爽快なのさ、外国では自転車の捉え方が違うんだよ」とcycleroad氏は主張しているだけなのに、なぜ「僕はあなたとは捉え方が違う!」とここまで固執するのか分かりません。「スポーツ車以外は自転車に非ず、シティサイクルなんぞに乗るな」などと言ってるわけでもないし。自分と意見が完璧に一致する人間なんてこの世にはいませんよ。
トンサン、こんにちは。コメントありがとうございます。
井の中の蛙に例えたのは、日本国内の慣習だけしか知らないと、思い込みがあってもわからないということであり、歩道走行か車道走行かは関係ありません。
「さっそうと走りたい人だけが自転車に乗っているのではない」のは、その通りだと私も再三コメントしています。そういう人が必ずしもママチャリから乗り換えるとは思っていないことも何度も述べています。
ただ、一方で、今までさっそうと走りたいわけではなかった人も、スポーツバイクを知って乗り換えているのも確かです。従来のスポーツバイク乗り以外に広がっているのは、スポーツバイクの売り上げの伸びや、職場までの自転車通勤が増え、これだけ認知されるようになったこと、街の様子から統計まで見ても明らかでしょう。
変わらないと思うのは勝手ですが、変わっているのが世界の趨勢ですし、日本でも自転車はもっと活用できることを理解する人が増え、そうした市民の声を受けて警察や国交省も大転換しました。自治体の政策なども実際に変わってきています。
もちろん、ママチャリに乗り続ける人がいなくなるとは思いませんが、すでに変わってきているのに、変わる・変わらないと、意見の違いを言っても意味がないと思います。
>僕はcycleroadさんの意見が気に食わないなんて思っていませんよ。
>考え方が問題だなんても思っていません。
>ただ僕とは「自転車に対する捉え方が違う」と思っているだけです。
最初から指摘していますが、人によって自転車に対する捉え方が違うのは当たり前で、前提です。でも、海外での一般的な捕らえ方を知ると、著名人の発言の印象も変わってくるのではないかと言っているだけです。
(続く)
(続き)
日本人の多くの人と違う捉え方を話題にしているので、自分とは違うと感じる人がいるのは当然でもあるわけですが、
>「自転車に対する捉え方が違う」
>僕もそっくりそのままのことばで言い返させてもらいます。
と、最初から本旨とは外れた部分を問題にし、そんな風に思っている人はいないとか、焦っているとか、難癖をつけているとしか思えないコメントをされているので、何が気に食わないのかと思うだけです。
そもそも捉え方は人それぞれだと言ってるのに、私はあなたとは違うと主張しても意味がないでしょう。
銀河眼さんが、まさに第三者の立場からコメントして下さっていますが、「なぜ『僕はあなたとは捉え方が違う!』とここまで固執するのか分かりません。」というのが、はたから見ても普通の感想だと思います。
執拗にこだわるのは、単に自分と違う捉え方に対し、感情的に反発しているだけではないでしょうか。よく、ご自身のコメントを冷静に客観視され、何に反発しているのか、お考えになってみてはいかがでしょうか。
銀河眼さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
たしかに、軽自動車ユーザーにしてみれば、きちんと法令に沿って乗っているのに、無法でモラルの低い一部のママチャリユーザーと一緒にするなという話かもしれませんね。
歩道を我が物顔で、ルールを無視し、無秩序に走行できることが、今の自転車走行の混沌につながってるのは、おっしゃる通りだと思います。
道路の設計や積算の仕事をなさっているのですか。現場を知らない担当者の無理解によって、常識的にみて不合理な道路も作らなければならないということもあるのでしょうね。
私も、スポーツバイクとママチャリを対比させるために、もちろん、そんなことは毛頭思っていませんが、「スポーツ車以外は自転車に非ず」的に聞こえてしまう部分があったのかも知れません。そのくらい違うと言いたかっただけで、それほど言うなら、試してみようかとなることを期待するわけですが、中には不愉快に感じる方もあるのでしょう。
フォローしていただき、ありがとうございます。
※全角800字を越える場合は2回以上に分けて下さい。(書込ボタンを押す前に念のためコピーを)