September 27, 2014

年齢など言い訳にはならない

秋空の下、気持ちのよい季節になってきました。


一方で、台風の季節でもありますので、雨の降り方に注意が必要になることもありそうです。この時期恒例の秋の交通安全運動も全国で始まっています。そんな中、例によって最近の自転車関連のニュースの中から、気になったものをピックアップしてみたいと思います。


無灯火走行の自転車同士が正面衝突、高齢女性が死亡

15日午後6時ごろ、北海道旭川市内の道道で、歩道を無灯火状態で走行していた2台の自転車が正面衝突する事故が起きた。この事故で一方の自転車に乗っていた79歳の女性が死亡。もう一方に乗っていた16歳の男子高校生も骨折などの重傷を負っている。

北海道警・旭川東署によると、現場は旭川市東旭川町旭正付近。2台の自転車は約2mの幅員がある歩道を無灯火状態で走行していたが、減速しないまま正面衝突したものとみられる。

衝突によって双方の自転車が転倒。一方に乗っていた79歳の女性が頭部強打で約6時間30分後に死亡。もう一方に乗っていた16歳の男子高校生が鼻の骨を折る重傷を負い、近くの病院へ収容されている。

現場には街灯も設置されているが、数は少なく、十分な照度ではないという。警察では双方とも無灯火走行だったため、発見が遅れて回避が間に合わなかったものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。(2014年09月20日 レスポンス)



自転車ルールを再徹底 死亡事故受け、旭川東署が取り締まり

ルールを再徹底旭川市内で15日に自転車同士の交通死亡事故が起きたことを受け、道警は19日、全道で自転車の指導取り締まりをした。事故現場を所管する旭川東署も旭川市豊岡の交差点で信号無視や無灯火の取り締まりを行い、署員が自転車の交通ルールを記したチラシや反射材などを配った。

取り締まりは同日午後5時半から署員5人で実施。自転車で通る部活帰りの中学生や高校生に「イヤホンをしたままの走行は危険です」「ライトを付けてください」など注意を促した。停車中の高齢者らには声掛けして反射材やLEDライトを手渡した。自転車と歩行者の事故で高額な損害賠償を命じられるケースがあることも説明した。(09/23 北海道新聞)


痛ましいことに、自転車同士の衝突で死亡事故が起きてしまいました。当事者のどちらかに過失があったのかは不明です。しかし、16歳の高校生には相手を死亡させてしまったという重い事実が残ります。ふだん何気なく乗っている自転車にも、相手を死傷させるリスクがあることを肝に銘じるべきでしょう。

現場を見たわけではないので、事故の原因はわかりません。暗い場所で無灯火だったことや、脇見などもあったのかも知れません。事故は歩道上での自転車同士の正面衝突と言います。自転車の歩道走行という根源的な部分も背景にあることは否めないのではないでしょうか。

もちろん、車道走行が危ないなどの事情もあるでしょう。しかし、本来の車道の左側通行という大原則が守られているなら、そもそも自転車同士の正面衝突は起きないわけで、歩道走行を認めていることにも構造的な問題があります。ここを見直していくことも必要ではないでしょうか。


>自転車と歩行者の事故防げ 「専用レーン」「押し歩き」 札幌市内中心部にゾーン

札幌市などは24日、市内中心部で自転車専用レーン設置の社会実験と、歩道での「押し歩き」を呼びかける街頭啓発を始めた。いずれも自転車と歩行者の事故防止を目指す狙いで、社会実験では、今回のデータを基にレーンの必要性や有効な設置方法などを検討し、年度内に方向性をまとめる。

社会実験は、市や道警、市内企業などでつくる札幌都心部自転車対策協議会が実施。中央区南1〜4の市道・西3丁目線の車道に、幅1メートルの自転車専用レーンを約350メートルにわたって設けた。10月1日まで設置し、車道と歩道を走る自転車の台数を調べ、必要性などを問うアンケートも行う。

押し歩き初日にレーンを通行した中央区のアルバイト川島彰将さん(22)は「歩行者との接触は無くなるかもしれないが、路上駐車が多いので車との接触事故が起きそう。歩道で降りて押すのがいいのでは」と話した。

一方、市による歩道の自転車押し歩きの街頭啓発は、歩行者が多い中央区の札幌駅前通と南1〜3条通で実施。スタッフが「歩道は自転車の押し歩きをお願いします」と大きな声で呼びかけ、自転車で歩道を走行していた人が降りる場面も見られた。27、28、30日、10月1日の午後1〜6時にも行う。

市市民まちづくり局によると、市内では昨年、自転車と歩行者の事故が14件発生し、14人が負傷。同局は「中心部には各地域から市民が集まるので、こうした機会に安全意識を高めてもらいたい」と話している。(09/25 北海道新聞)


混雑して危険な歩道では、歩行者保護のため徐行か、必要に応じて自転車を降りて押して歩く必要があり、法律でも定められています。これまで、他の地域でも似たような取り組みが行なわれてきました。ただ、一方的に自転車の降車を呼びかける取り組みには、自転車利用者の反発も見られると言います。

この記事によれば、専用レーンの設置という選択肢を用意しての実験のようです。単に押し歩きを指導するのではなく、歩行者の多い歩道を通るなら押し歩き、走行するなら車道の専用レーンという選択肢を用意し、選ばせるほうが、守られやすく理にかなっています。この形は他も見習うべきでしょう。


自転車事故で親に賠償命令 小5男児、女性と衝突

小学5年の男児の自転車に衝突されけがをしたとして、被害者の女性(59)が男児の母親(49)らに約2600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁は19日、母親に約255万円を支払うよう命じた。

判決によると、男児は2007年12月10日午後4時半ごろ、神戸市東灘区住吉本町の路上で友人と自転車に乗っていた際、歩いていた女性に衝突。女性は足に軽傷を負い、後遺症を抱えた。

田中智子裁判官は判決理由で、友人の言動に気を取られて後ろを振り返ったまま進んだ男児の前方不注意が原因と判断。「事故の損害は監督義務がある母親が負う」とした。(2014/9/20 日本経済新聞)


子供の事故に対し、親へ賠償責任が課す判決が報じられています。ここのところ、このようなニュースを耳にすることが増えたためか、自転車保険に加入する人が増えていると言います。ただ、このように裁判になるようなケースばかりではありません。


自転車事故、円満に解決 ADR認知度低く利用低調

自転車事故に関するトラブルを解決しようと、神奈川県行政書士会が開設した「ADR(裁判外紛争解決手続き)センター」の利用が低調だ。強制加入保険がなく、当事者の負担が大きい自転車事故の解決のサポート役が期待されるが、開設から2年半以上がたっても和解成立は2件にとどまる。同会は認知度向上へPRに努めている。

行政書士ADRセンター神奈川(横浜市中区)は、自転車と歩行者や自転車同士の人身事故、自転車が原因の物損事故が対象。行政書士が調停人となり、中立的な立場で問題点を明らかにし、互いの合意点を探る手助けをする。

ADR自転車には、自動車やバイクの保有者に加入が義務付けられている自賠責保険のような仕組みがない。このため、任意の保険に未加入の場合、事故の補償は当事者同士で話し合って決めたり、裁判を起こしたりしなければならない。

ただ、当事者同士の話し合いは「感情的になって深夜に何度も電話をかけるなど、対立を深めるケースも多い」(同会)のが実情という。センターは、こうしたトラブルの解決の手助けを裁判よりも低い費用でしようと、法務相の認証を得て2010年12月に開設された。関東では東京や埼玉の行政書士会も開設している。

調停は、当事者が同席して非公開で実施。会員約2600人のうち、相談技法などの研修を受けた13人の中から調停人を選任し、案件によっては交通事故に詳しい弁護士も加わる。

話し合いは1回から数回行われ、和解できれば合意書を作成。一方、相手側が応じなかったり、調停を実施しても合意に至らなかったりすれば終了となる。合意書は民事調停の調停調書と異なり法的拘束力はないが、公証役場で公正証書にすることができる。

課題は認知度だ。警察庁によると、この10年では自転車と歩行者の事故件数は全国で毎年2千件台、自転車同士の事故は3千〜4千件台で推移しているが、同センターの利用は問い合わせに限っても年間30件程度。調停の実施数は開設以降で3件、和解成立はうち2件にとどまる。認知度が低いため、センターから連絡しても申し立てた側の代理人と誤解され、相手側から断られることもあるという。

同センターは認知度向上のため、警察署や市役所などに啓発チラシを置き、PRしている。久保晃センター長は「自転車事故は自分の生活圏内で起き、相手も近隣住民というケースが多い。裁判で黒白つけることが本当の解決になるとは限らず、互いに納得できる形での解決が理想だ」とADRの意義を強調。「自分では相手と交渉ができなかったり、裁判をためらったりして、泣き寝入りしている人も多いと思う。万が一の際の解決手段として、センターを有効に活用してほしい」と呼び掛けている。

申込時の手数料は1万円(税別)で、事前相談は無料。問い合わせ・申し込みは同センター電話045(577)6322(毎週火曜、第1・第3木曜、第2・第4土曜の午後1〜4時)。

◆センターで取り扱った事故例◆

▽少年の自転車とパート従業員の自転車が交差点で衝突。けがをした従業員から治療費や休業補償などの支払いを求められ、少年の親が調停申し立て。

▽自転車と高齢の歩行者が路上で衝突。治療費の支払いと謝罪を求められ、自転車側が調停申し立て。

◆裁判外紛争解決手続き(ADR) 裁判ではなく、専門的な知識を持つ第三者が中立の立場で民事上のトラブル解決を導く仕組み。2007年に、専門的な人材の確保やプライバシー保全などの基準をクリアし法務相の認証を受ければ民間団体も業務を行える制度ができた。自転車事故のトラブルでは、行政書士会のほか日本自転車普及協会も開設している。(神奈川新聞 2014.09.21)


刑事罰が課されず、ケガがそれほど深刻ではないような事故、小さなトラブルは多数起こっているに違いありません。当事者同士で民事上の責任を巡ってもめるようなケースも起きているはずです。解決のために裁判を起こすのは、手間や時間的にも相当な負担になります。

幸いにして、今まで無事だったからと言って、今後も起きないとは限りません。誰の身にも起こりえることだと思って安全を心がけるのは当然です。そして、もし起きてしまった時には、このような紛争解決の手段があることを知っておいてもいいかも知れません。


自転車と船に乗る

サイクルシップ千葉市は、浦安マリーナ(浦安市)と千葉港を結ぶ自転車愛好者向けの船「サイクルシップ」の運航を企画した。10月5日の1日限りだが、東京方面から愛好家を呼び込んで千葉市内をサイクリングしてもらうことを目指し、需要の把握などをする実験と位置付けている。

市臨海地域再整備室によると、市は県と協力し、千葉中央港地区の旅客船桟橋2基を整備中で、2015年度末に1基が完成する予定。10年度から毎年、完成予定の桟橋の活用を想定しながら、既存の施設を使って神奈川県の横浜や三崎、東京都の伊豆大島、静岡県の熱海などへの運航実験や船を使った海辺のにぎわいづくりを企画している。

今年度は工場夜景観賞クルーズや子ども船長体験、船での婚活イベントが予定されており、サイクルシップ運航も取り組みの一環だ。

浦安マリーナと千葉港間は約30キロ。江戸川を越える道路は大型車が多く、自転車では危険も多いため快適とは言い難い。海路なら所要時間約75分で、船から景色も楽しめるため、東京―浦安―千葉市というコースも人気を集める可能性があると見込んだ。

観光船の乗船料金を払えば、別料金なしで自転車を積み込める。船の運航は、企画の提案をした観光船運航会社「トライアングル」(神奈川県横須賀市)に委託した。

市内の千葉港から幕張新都心までのベイエリアは平らで、自転車初心者でも走りやすい。市集客観光課は昨年度、三つのモデルコースを示した自転車マップを作成、配布しており、自転車愛好家の増加に期待を寄せる。千葉から浦安に向かう便では、下船後、葛西臨海公園やお台場方面へのサイクリングも楽しめる。

浦安発は午前9時半、午後0時45分、午後4時半の3便で、千葉港発は午前11時15分、午後2時45分の2便。料金は片道大人1500円、小学生以下1000円、往復はそれぞれ2500円、1500円。大人1人につき幼児1人無料。

各便40人を募集し、1便につき自転車は30台積み込める。申し込みはトライアングルのホームページか同社(046・825・7144)へ。電話での問い合わせも受け付ける。(2014年09月24日 読売新聞)


浦安から千葉までなら、そのまま海岸沿いを走れば近いですし、そのほうがよっぽど速いでしょう。わざわざ船に乗る意味があるのかと思ってしまいます。でも、ツーリングの途中に「船旅」というのも、案外オツなものかも知れません。これに乗ったことはありませんが、ゆっくり海上を行くのも一興というところでしょうか。


ヤマハ発とヤマト運輸、アシスト力高めた電動自転車を配送に活用

リヤカー付き業務用電動アシスト自転車ヤマハ発動機はヤマト運輸と共同で10月に、アシスト力の大きいリヤカー付き業務用電動アシスト自転車(写真)を活用した配送事業の検証を始める。産業競争力強化法に基づく新事業で、経済産業省と国土交通省の認定を受けた。期間は2015年8月まで。安全性や配送業務の効率化を検証し、雇用創出や二酸化炭素(CO2)排出量の削減につなげる。

ヤマハ発動機が既存のリヤカー付き業務用電動アシスト自転車のアシスト力を3倍に高めた。ヤマト運輸が都内の一部で配送業務用として使う。

現行法令では電動アシスト自転車のアシスト力の上限が2倍までとなっている。今回、物流目的に限り特例措置を受けた。アシスト力の高い車両を使えば、配達地域を拡大できるほか、女性や高齢者を配達業務に活用しやすくなる。(2014年9月25日 日刊工業新聞)


電動アシスト力は、法令で決められており、もともと1対1だったのが、2008年の法改正で、最大で1対2に改められました。これを特例で1対3までにしたようです。そのぶん多くの荷物が積めたり、坂がラクだったり、相対的に非力な女性でも使えるようになることが見込まれます。

宅配業は深刻なドライバー不足で、免許を持たない主婦などの労働力を活用しようと自転車による配送を拡大しているようです。この日本版『カーゴバイク』、パワーアップと人手不足を背景に、他業種や他の用途にも広がっていくかも知れません。


108歳自転車で颯爽 高知県四万十市最高齢の森本さん

高知県四万十市中村愛宕町に自転車を颯爽(さっそう)と乗りこなし、住民から「高齢者の希望の星」と呼ばれる108歳男性がいる。1906(明治39)年4月生まれの森本兼馬さん。24日には、中平正宏市長が「敬老の日」関連行事で表敬訪問し、四万十市内最高齢者として表彰した。

108歳自転車森本さんは、旧幡多郡白田川村(現黒潮町)で8人きょうだいの次男として生まれた。太平洋戦争で海軍軍属としてウェーク島に渡ったほか、四万十市で昭和の南海地震も体験。傘職人などとして働き4男1女を育て上げ、現在は理髪店を営む三男の幹久さん(76)の店舗兼住宅で暮らしている。

毎朝、自分で身支度を済ませて布団をたたみ、掃除もこなす。寝起きする2階から階段を上り下りし、夜はほぼ毎日「まあ1合くらい」の日本酒を楽しむ。医師も驚く健康体。幹久さんの妻、絹代さん(72)は「見守ってはいるけど、手助けする機会がない」と苦笑い。

自転車では、約40メートル離れた日曜市やコンビニに出かけてお買い物。家族が「こけてけがしたら大変」と鍵を取り上げても「歩くのは面倒やけん」と、別の自転車ですいすい走りだす。

サドルの後ろにつえを差した自転車は、近隣住民におなじみのトレードマーク。近くの大田亘さん(84)は「“希望の星”を見習わんといかんが…追いつくまであと24年か」と笑う。森本さん自身は長生きの秘訣(ひけつ)を「分からん。負けん気が強い方やったけんね」。

24日は、水色シャツにグレーのベストをぱりっと着こなして中平市長を迎え、「長生きしてください」と激励を受けた。県内最高齢は高知市の110歳男性。森本さんは家族に「もっと頑張らんとね」と声を掛けられ、「まだ108歳じゃけんのう」と目を輝かせた。(2014年09月25日 高知新聞)


90歳くらいでも自転車だったら元気だと注目されると思いますが、なんと108歳です。しかも3輪などではなく、普通の2輪のようです。ご長寿でも健康だから自転車に乗れるのか、自転車に乗っていたから健康でご長寿なのか、いずれにしても「希望の星」でしょう。

ご高齢で、ヒザなどが痛かったり歩くのが億劫になると、運動量が落ちますが、自転車ならヒザにも優しいですし、運動にもなります。有酸素運動は認知症予防にもいいと言いますし、乗らない手はありません。70代、80代の方でも、この方を見習って、まだまだ30年、40年と乗ってほしいものです。

もっと下の世代の人でも、「もう○○歳だから..。」とか、「もう若くないし..。」などと、下手をすると30代くらいから言っていたりします。それに比べ、この方は、「まだ108歳じゃけんのう」です。いやー、恐れ入ります、言ってみたいものです。

◇ ◇ ◇

自転車レーンを車道に設置する動きは、少しずつですが増えています。最初から立派なものを..などと贅沢なことは言いません。ただ、少しは配慮も欲しいところです。最後に、最近ネット上で話題になっていたツイートを転載しておこうと思います。

これは難しい。。




御嶽山で登山者が被災するほど急な噴火が起きました。川内原発の再稼動への警鐘と受け止めるべきでは..?

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この記事へのコメント
貴記事末尾のツイートの画像、これこそ全国各地で増殖する「自転車レーン」の実態に過ぎないのです。これよりも遙かに道幅の広い横浜のみなとみらいで、歩道が片側あたり車道2車線分くらいも確保されているのにも関わらず、自転車レーンがこの程度で、これでは大型車の接近から守れないだろと思ったことがあります。
それに車道との間に物理的な障壁を設けなければ、本文中のフリーター氏が指摘していたように路上駐車や荷役作業の餌食になるだけで、自転車レーンが機能しなくなるのは火を見るよりも明らかです。

なぜ広すぎる歩道を削ってガードレールで厳重に隔離するという発想が出てこないでしょうか。
Posted by ほのおちゃん at September 28, 2014 07:47
 自転車レーン、本当は、こんなものはないのが一番です。第一車線(一番左の車線)を少し幅広く取り、自転車を追い越す際の間隔を確保しやすくするだけで本来は十分なはずです。当面、車道に誘導するためには必要でしょうが、できればないほうがよい。

 自転車の走行する部分を、ほかの車両と、精神的(自転車レーン)、および物理的(縁石やガードレール)に分離することは、現在、歩道と車道が分離されていることで発生している危険(具体的には、交差点での直進自転車と左折自動車の事故)を、そのまま再現することになってしまいます。(もちろん、トンネルや橋の上など交差点の問題がなく、接触の危険が大きい場合はガードレールに反対しません)
 
 車の側からしてみれば、左折の際、左後方の安全確認後、左側いっぱいに寄り、左側からの追い抜きが確実に発生しない状態を確保して交差道路の安全を確認して左折することが必要です。自転車レーンを立ち入り禁止と勘違いして隙間が空いてしまうと、巻き込み事故の可能性が増えます。

 自転車側から見ても、特に縁石などで分離されると、先行する自転車を追い抜くことができなくなりますし、先行する自転車がよろけたときなど、車道側に避けることができなくなり、危険です。

 私は、自転車レーンは、本当に必要な道路(例えば片側複数車線で交通量の非常に多い道路)にのみ設けるべきだと思いますし、もし、設けた際には、駐車車両を徹底的に取りしまる(例の取り締まり員はどこに行ったのでしょうか)を行う必要があると思います。荷物の積み下ろしのために駐車するなら、自転車レーンの外側に止めればよいのです。(この時、自転車レーンに縁石や、ガードレールがないことは、荷物がレーンを横切る時間を最短にするために有利に働きます)


 
Posted by ひでさん at September 28, 2014 14:46
 配送用の電動自転車ですが、むしろ、時速15kmくらいに制限して、フル電動(下り坂でも自動で規定速度に減速する)にしてしまったほうがよいように思います。現行のアシスト自転車で最も(搭乗者にとり)効率よく早く走る方法は、もっとも重いギアでトルクをかけることであり、これは実質上、スイッチと変わりありません。

 更に、現行の規制ですと、(重い荷物を積載した)電動自転車が下り坂では無制限に速度が出てしまい、安全を確保できません。

 諸外国のモペットなどのように、簡単な講習を受講するだけで、運転できるようにはできないのでしょうか。特に今回のような大型の三輪自転車は、普通の自転車と安全面で大きく異なるので、一般の三輪自転車とは別物のように思えるのですが。
Posted by ひでさん at September 28, 2014 15:00
 小5男児の問題に関連してですが、現行法では、十分な監督が無理な場合があります。

 13歳以下(いかなる歩道も走行可)の子供が、自転車通行不可の歩道を走行する際、親が歩道を同行できないのです。

 13歳はともかく、8〜10歳くらいまでは、歩道を走ることは仕方ないと思います。ただ、この年齢までは、周囲への注意も散漫になりがちであり、親の監視・指導が必要です。しかし、自転車通行可の標識のない歩道では、親は、車道から指示する以外にない。いくら徐行(時速5〜6キロ)に限るといわれても、徒歩で同行するのはむつかしい速度です。

 今回の場合、小5であり、一人で判断できる・しなければならない年齢ですから、親の同行は必須ではないと思いますので、判決は妥当と思います。

 しかし小学校低学年までで自転車に乗り始めた場合、少なくとも初めのしばらくは、自転車に乗るとき、親の同行が必要と思います。しかし、歩道によってはこれは(法律上)できない。この辺を何とかしないといけないように思います) 
Posted by ひでさん at September 28, 2014 15:19
ほのおちゃんさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
都市交通としての自転車を否定し、長い距離を乗ったこともないのに、なぜ「全国各地で増殖する自転車レーンの実態」などと断言できるのでしょうか。
もちろん、まだまだ車道に自転車レーンを整備するという考え方が浸透しておらず、決して十分な状態ではないのは確かです。
長年の道路政策によって車道中心の整備がなされてきた結果、設置が難しい場所も多々あるでしょう。利用者が首をかしげるような箇所が見られるのも間違いありません。
しかし、以前はほとんど見られなかったような自転車レーンが少しずつ設置されつつあるのも明らかです。
そんな中、これは、さすがに極端な例、笑える例なのでネット上で話題になっているわけで、むしろ珍しいから話題になるのでしょう。
それを自転車レーンの実態などと、自分だけの決めつけ、思い込みを主張するとは、何をかいわんやです。
Posted by cycleroad at September 28, 2014 23:21
ひでさんさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私も、本来的には自転車レーンはなくていいと思います。ただ現状では、長年の歩道走行政策の弊害もあって、自転車が車輌であること、車道走行が原則であること、弱者優先の原則などが理解されていません。
必ずしも悪気はないとしても、車線の左側に寄って走行するクルマもあります。
自転車の走行空間を明示する意味でも、長年の歩道走行の呪縛を断ち切るためにも、現段階で自転車レーンの整備は有効だと思いますし、当面は必要ではないかと思います。
欧米でも自転車レーンを設ける方向ですし、そのほかにも設けることのメリットはあると思います。
ガードレール等で仕切ることの問題については、私も過去に何度も記事に書いていますが、おっしゃる通りだと思います。

中国などに行くとフル電動の自転車と普通の自転車が混在して走行していたりしますし、フル電動を自転車とする考え方はあると思います。
極端に言えば、ペダルをこいでいるかどうかの違いだけです。
同じようなスピードであれば、混在していても危険は少ないと思いますし、フル電動を自転車とし、免許やウィンカーなどの追加が必要な原付にしないという考え方はあるでしょう。
ただ、そのような政策転換の議論はあまり聞かれないようです。
今回の配送用の電動アシストは特例であり、一般のトライクと同列には語れないのは、その通りだと思います。
人手不足解消のため免許のない人でも乗れるという意図からの産業競争力強化法に基づく新事業ということですので、モペット化にはなじまない面もあるのでしょう。
(続く)
Posted by cycleroad at September 28, 2014 23:41
(続き)
親の責任という点では、必ずしも同行しての監督責任とは限らないでしょう。
法令上の問題で同行が困難というのはわかりますが、それも理由にはなりません。
同行できないような場所では、子供に徐行させる、ないし降りて押させるということだと思います。親も押して歩くぶんには歩道を通行できます。
子供とは言え、歩道は歩行者優先です。親の歩行速度では追いつかないようなスピードを出すということは、子供であっても、あるいは子供だからこそ、歩行者を危険にする可能性があります。
子供であっても大人をケガさせることがあるわけですから、歩行者より速い速度を出させることが問題ということにもなるでしょう。
そもそも歩道は歩行者のためのものなわけで、親と一緒に走行できないのを何とかしろというのは通らないと思います。
Posted by cycleroad at September 28, 2014 23:47
ツイッターの画像にある自転車レーンはきっと、自転車レーンではなく、自転車(で曲芸の練習をする人専用)レーンなんですよ!そう思わなければとても走れません!
Posted by ぶらいんどけーぶ at September 29, 2014 18:50
cycleroadさん,こんばんは.

最後の“自転車レーン(?)”の画像には私も思わず「人をバカにするな!」と言いたくなりましたよ.植え込みの部分を潰せば幅の確保は可能でしょう.

そこの道路は世田谷区内のようで,時間帯によっては後続車が来ない時もあるようですね.私なら,そういう時は車道左端から幾分中央寄りを堂々と走ります.勿論,後方から車が来たらいち早く待避します.

自転車は車道左側通行という本来あるべきルールを貫くには,前方にも後方にも注意力を鍛える必要があります.
Posted by マイロネフ at September 29, 2014 21:37
ぶらいんどけーぶさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
行政も、シャレで、自転車直線練習レーンとか何とか書いておけばよかったかも知れませんね。

Posted by cycleroad at September 30, 2014 23:02
マイロネフさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
むしろ、ここまでくると笑ってしまいますね。
舗装した業者も疑問だったと思いますが、これしか出来ないなら、むしろ塗装を見合わせるのが普通だと思います。
そのあたりの融通がきかないのが、お役所仕事と言われる所以でしょう。
車道を狭めないならば、歩道を削るのは当然考えられますが、これまで歩道走行させるため、歩道の拡幅一辺倒だったわけで、前例を否定するような整備は出来ないという、行政の無謬性の呪縛にかかった典型例と見ることができると思います。
実際にこのライン上を走れというのは無理がありますので、車道側を走るのは当然でしょう。
予算面などで、すぐ歩道は削れないとしても、このままでお茶を濁すとしたら問題ですね。

Posted by cycleroad at September 30, 2014 23:22
浦安マリーナと千葉港間の道路は車やオートバイではよく走っていたので知っているのですが
普段から車道しか走らない私でもあの道をロードバイクで走れと言われると躊躇します。
いわゆる産業道路でトラックが多い上に歩道もない所が多く見た目が高速道路のようなので車がもう飛ばす飛ばす・・・
その上、橋などでアップダウンが多いし道の端は荒れているし船でのんびり行けるなら
私なら迷わずこちらを選びますね。
Posted by れき at October 01, 2014 21:03
れきさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
いわゆる湾岸道路ですね。確かにクルマで通ると、自転車は走っていない区間があります。
立体交差のオーバーパスは自転車通行禁止だったと思いますが、下を行けますし、クルマで通ると見えませんが、連続で高架になっている部分にも、脇に側道のような道があって、そこを通ったような記憶があるのですが、違ったでしょうか。歩行者や自転車用の迂回路なのか、おっしゃるような場所は本線上を通らずに行けたような気がします。
少なくとも船橋あたりまで来ると、さらに海岸寄りを走る道があって、千葉港までは快適に走れます。
船は、浦安と千葉だと近すぎて、もう少し房総半島の先のほうへ行っていると、使い道が広がるのではと思います。

Posted by cycleroad at October 02, 2014 23:18
 
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