なんと言っても坂がラクですし、こぎ出しが軽いということで、従来のママチャリから乗り換える人が多いようです。自転車店の店頭で見かけるのも、ママチャリ型が圧倒的に多くなっています。すでに原付バイクの登録台数を超え、たくさんの人が使う身近な乗り物となっています。
形状としては、従来のママチャリのシートポスト付近にバッテリーを取り付けた形が日本での標準的なデザインと言っていいでしょう。多くのパーツが流用できますし、重量のあるバッテリーを中央に配置するので、デザインとしてリーズナブルということもあるでしょう。
ただ、このママチャリ型のデザイン、とくに男性には不評な場合も多いと言います。そこで最近は、今までと違ったデザインの電動アシスト自転車も出てきているようです。バッテリーが目立たないもの、男性好みのスタイリッシュなものなども見かけます。
海外でも電動アシスト自転車は増えています。国によっては、規制の関係から電動のみで走行できるものもあり、個性的なデザインのものも見るようになりました。これまでにもいろいろ取り上げてきましたが、今回は、最近目にした電動アシスト自転車のデザインに注目してみたいと思います。

バッテリーをフレーム内に入れてしまうというのは、デザイン的にも一つの方向性でしょう。パッと見ただけでは電動アシスト自転車には見えず、スタイリッシュです。ただ、ものによってはバッテリーが外れないので、保管場所によっては、充電が不便になるケースも考えられます。

トップチューブの下の三角形の部分を全てバッテリーにしてしまうスタイルです。見ようによっては、スッキリしますし、ある意味、バッテリーを収容するのに一番適した場所と言えるかも知れません。バッテリーを外した状態でも違和感がありません。

場所としては同じですが、もっと大胆にバッテリーをフレームに組み込んでしまうデザインです。オフロードのオートバイのようなイメージがあります。自転車としてどうかは別として、これはこれで、商品のデザインとして洗練された印象を受けます。

レトロなオートバイ風のデザインです。パッと見た感じはオートバイですが、ペダルがついており、自転車だとわかります。わざわざオートバイに似せる必要はないと思いますが、この手のデザインには一定の支持があるようです。こちらは、オランダの会社のものです。

こちらも同じ路線です。特にアメリカを中心に、いわゆるアメリカンなオートバイの形が、古き良き時代を髣髴とさせて人気があるのでしょう。ビーチクルーザーにも似た傾向がある気がします。こうしたデザインに、郷愁やあこがれを感じるような傾向があるようです。


これは独創的なデザインではないでしょうか。最初は違和感がありますが、慣れてくると、こういうデザインもありかなと思えてきます。アート作品のようなデザインですが、ディスプレーが配置されるなど、実用性も考えられています。
こちらは、いろいろな点でユニークです。バッテリーを挟むように幅広のフレームが配置され、その部分は木製です。3輪で荷台が大きなカーゴバイクです。カゴにも木が使われており、全体としてウッディな雰囲気で統一感があります。オシャレな感じが印象的です。
見る人の主観もあると思いますが、こちらは未来を感じさせるデザインです。乗車姿勢はシティサイクル的ですが、シャープなフレームの線が印象的です。昨今は素材技術、加工技術も進化していますから、強度的にもフレームの自由度が増していることがあるのでしょう。

こちらは、トップチューブ内にバッテリーが収納されています。これも新しさを感じさせるデザインと言えるでしょう。考え方によっては、フレームとバッテリーが一体化することで、バッテリーの盗難が防げる、バッテリーの施錠が必要なくなるというメリットもあるのかも知れません。
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ひと口に電動アシスト自転車と言っても、いろんなデザインがあって、挙げだすとキリがありません。まだ、これといったスタンダードなデザインが確立されて収束していく段階ではなく、試行錯誤の段階ということなのかも知れません。バッテリーをどこへ持って行くかにも、いろいろ選択肢があります。
充電池の性能アップ、小型化、大容量化もあって、今後、性能的にもまだまだ進化していきそうです。GPSナビケーションやスマホによる各種データの収集、電子的な施錠、カメラによる動画の記録、ライトやウィンカーなど、電子的な機能の搭載も進んでいくに違いありません。
ITやモバイルコンピューティングといったトレンドと、電力が供給できる電動アシスト自転車は相性がいいこともあって、いろいろな新機軸が盛り込まれた、新しいコンセプトの自転車も登場しそうです。好き嫌いはあると思いますが、デザインも含め、今後、電動アシスト自転車がどう進化していくかが注目されます。
東京でも桜の開花が宣言されました。でも考えてみると、これほど桜にこだわる民族は珍しいのでしょうね。
Posted by cycleroad at 23:30│
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