May 28, 2015

関心が高まれば意識も変わる

今月は全国的に記録的な暑さになりました。


早くも真夏日となる日や地点が続出し、まだ5月と言うのに、熱中症に警戒が必要なレベルです。ただ、真夏のような蒸し暑さでないのが救いというところでしょうか。そんな中ですが、最近の自転車関連のニュースをピックアップしてみたいと思います。


6月1日より、悪質自転車運転手に講習を義務化・5万円以下の罰金が施行に

警視庁は6月1日より、自転車による交通事故の抑制を目的とした「自転車運転者講習制度」を施行する。

信号無視などの危険行為を3年以内に2回以上、摘発された悪質自転車運転手に公安委員会の命令による自転車運転者講習の受講を義務付けるというもの。なお、この受講命令に従わなかった場合、5万円以下の罰金が科せられる。危険行為は以下の14つで、6月1日より対象となる。

講習を義務化信号無視(道路交通法第7条)
通行禁止違反(同第8条第1項)
歩行者用道路における車両の義務違反(徐行違反)(同第9条)
通行区分違反(同第17条第1項、第4項又は第6項)
路側帯通行時の歩行者の通行妨害(同第17条の2第2項)
遮断踏切立入り(同第33条2項)
交差点安全進行義務違反等(同第36条)
交差点優先車妨害等(同第37条)
環状交差点安全進行義務違反等(同第37条の2)
指定場所一時不停止等(同第43条)
歩道通行時の通行方法違反(同第63条の4第2項)
制動装置(ブレーキ)不良自転車運転(同第63条の9第1項)
酒酔い運転(同第65条第1項)
安全運転義務違反(同第70条)
(2015/05/11 マイナビニュース)



【道交法6月改正】軽い気持ちでも許されない!! スマホのながら運転で罰金も

スマートフォンを使いながら自転車で高校に登校していたら、講習に呼び出された−。6月以降、こんな事態が起きるかもしれない。道交法改正で義務付けられる講習の対象となる運転行為には「携帯電話を使用しながら」や「ブレーキのない自転車」も含まれており、注意が必要だ。厳罰化の背景には、自転車が加害者となる事故の社会問題化がある。「自転車だから」という軽い気持ちの違反運転は許されない。

「自転車事故なのでお互いさまだと思い、その場から離れてしまった。けがもたいしたことないと思ったし、早く学校に行きたかったので…」

ながら運転で罰金も今年1月26日夜、大阪府警高石署に、父親に付き添われた高石市内の女子大生が訪れた。この日午前、同市内の交差点で自転車同士の衝突で50代女性が右足首を骨折する事故があり、その当事者だった。発生直後に現場を立ち去ったが、夜になって事故がニュースになっていることを知り、出頭したのだという。

自転車は手軽さが魅力だが、それが気の緩みにつながり、事故を招くこともある。全国の自転車が絡んだ事故は、平成16年の約18万件と比べて26年が約10万件と減少。だが、当事者が自転車と歩行者の場合、16年の2543件が26年は2551件と横ばいだ。

こうした自転車が加害者となる事故を抑止しようというのが、今回の道交法改正。施行令で14項目の危険行為が決められ、信号無視▽遮断機の下りた踏切への立ち入り▽酒酔い運転−のほか、ブレーキのない自転車の運転、携帯電話や傘を使用しながら運転するなど安全運転義務に反する運転も盛り込まれた。

刑事罰の対象となる14歳以上の運転者が、こうした危険行為を3年以内に2回以上繰り返した場合、都道府県の公安委員会が自転車運転者講習を受けるよう命令。従わなかった場合は5万円以下の罰金となる。

自転車をめぐっては25年、小学生男児が自転車で女性に大けがをさせた事故の損害賠償請求訴訟で、神戸地裁が小学生の母親に計約9500万円の賠償を命じて話題を呼んだ。

これに関連し保険会社の自転車保険に注目が集まったほか、兵庫県では今年4月1日、自転車の使用者に自転車保険加入を義務付ける内容を盛り込んだ条例が施行された。同県交通安全室によると「関心を持つ自治体からの問い合わせもきている」という。(2015.5.27 産経新聞)


この話題については、これまで何度も取り上げていますが、いよいよ6月1日の開始を前に、各メディアでもさかんに報じられています。この道交法改正を受けて、実際の取り締まりがどのようになるのか、自転車利用者の意識が実際に変わるのか興味深いところです。


自転車の危険運転ダメ! 繰り返すと講習義務づけ

自転車で交通違反を繰り返した場合、有料の安全講習の受講が六月から義務づけられる。満十四歳以上の子どもも対象で、講習を受けないと五万円以下の罰金が科される厳しさ。自転車による重大事故が多発していることを背景に、警察庁が危険運転の一掃に乗り出す。

◆来月から14歳以上対象、有料で

自転車の危険運転ダメ「六月からは、一時停止違反などの違反を二回以上すると、講習を受けなければならなくなります。今まで以上に安全運転を」。三月下旬、愛知県一宮市内であった親子自転車教室で、市の交通安全指導員は強調した。

「結構厳しいな」。親十人は神妙な面持ちで、講習の開始を知らせるチラシに目を落とした。講習の義務化は、道路交通法の改正に伴う措置。事故を誘発する可能性のある運転を危険行為として明文化し、深刻な事故を抑えるのが狙いだ。

危険行為とされるのは、一時停止義務違反や酒酔い運転など十四項目=表参照。酒酔い運転では、五年以下の懲役または百万円以下の罰金が科せられるなど、十四項目の行為は法改正前から罰則を伴う道交法の違反だ。

危険運転のうち、通行禁止違反は車両通行止めや自転車通行止めの道路を走ることを示す。自転車は、基本的に車道の左側を通行しなければならない。道路の右側通行や、道路右側の路側帯走行、通行できる条件を満たしていない歩道走行などの場合、通行区分違反として「三月以下の懲役か五万円以下の罰金」という罰則がある。

道交法では、運転者はハンドルやブレーキなどを確実に操作し、安全に運転することを義務付けている。携帯電話やスマートフォンを利用しながら運転したり、傘さし運転で事故を起こした場合などは、安全運転義務違反に当たる。

自転車の危険運転ダメ危険行為をした自転車運転者を警察官が発見した場合、違反切符が交付される。講習の対象になるのは、三年以内に二回以上交付された場合。講習は約三時間、交通事故の現状や自転車の安全運転に関する内容になる。受講料の標準額は五千七百円という。子どもであっても、刑事罰の対象になる十四歳以上は受講義務が発生する。

警察庁広報室は「自転車のどういう乗り方が危険なのか知ってもらい、重大な事故を減らしたい」としている。講習の実施が、危険運転の抑止効果となることも見込んでいる。

同庁によると、自転車に乗った人が加害者になったり、自転車単独で起きたりした人身事故は、二〇〇四年に全国で約一万二千六百件発生した。このうち死亡事故は五十一件。一四年には約七千六百件に減少したが、死亡事故は逆に八十二件に増えた。一四年中に、交通事故で死傷した自転車運転者のうち、法令違反をしていた割合は64%に上る。

一方、二〇一三年に自転車を含む軽車両による道路交通法違反で違反切符を交付されたのは約七千二百件。内訳は▽信号無視が約三千六百件▽踏切の立ち入りが約千三百件▽一時停止違反が約二百九十件−などとなっている。(2015年5月8日 中日新聞)



中高生の自転車違反 刑事処分対象228件 過去最多、兵庫県警

中高生の自転車違反自転車で危険な交通違反をした中高生に対し、昨年1年間に兵庫県警が刑事処分の対象となる交通切符(赤切符)を交付した件数が、過去最多の228件に上ることが、県警への取材で分かった。6月1日施行の改正道交法では、違反を繰り返した自転車利用者に安全講習が義務付けられ、14歳以上が対象となる。受講命令に反すれば原則罰金(5万円以下)が科せられ、県警が交通ルールの順守を呼び掛けている。

県警交通指導課によると、中高生に交付された赤切符は2005年、06年はともに2件だったが、その後は増加傾向が続く。近年は年間100〜150件前後で推移し、自転車事故の増加を受けて取り締まりを強めた昨年は高校生に203件、中学生に25件を交付。成人を含めた全体(1311件)の2割近くを占めた。今年も1〜4月で56件(高校生49件、中学生7件)と、昨年同期の32件を上回るペース。

違反内容では「二人乗り」が大半で、「信号無視」や、ブレーキのない自転車に乗るなどの「制動装置不良運転」もあった。赤切符を交付されると書類送検され、起訴猶予処分になることが多いが、悪質な場合は簡易裁判所から罰金の略式命令を受けるケースも。未成年の場合、書類送検後、家裁に送致され処分が決まる。

中高生の自転車違反一方、改正道交法では信号無視や一時停止違反、ブレーキのない自転車の運転など14項目を「危険行為」と規定。3年以内に2回以上、危険行為で摘発されると講習を受けなければならず、従わなければ罰金が科せられる。二人乗りは講習対象の違反に含まれない。

講習は3時間。県警本部や警察署で自転車事故の被害者と加害者の手記を読んだり、事故の映像などで危険性を学んだりする。交通ルールの理解度を確かめるテストもある。今年は自転車が絡む事故で既に13人(5月21日現在、速報値)が死亡し、前年同期を5人上回る。県警は「講習制度の導入を機に法令順守の機運を高めたい」としている。(2015/5/22 神戸新聞)


クルマの免許を持ってないため、道交法の知識に乏しいということもあるのでしょうが、中高生の違反行為も危険な状況を作り出しています。今回の摘発対象は14歳以上であり、中高生であっても摘発を免れません。中高生の交通ルールの順守状況の改善につながるかも注目されます。


自転車で信号無視、2度目は罰金…40代女性

自転車で信号無視したとして、道路交通法違反容疑で書類送検された神戸市兵庫区の40歳代女性に対し、神戸簡裁が罰金の略式命令を出していたことが、神戸地検への取材でわかった。

自転車の交通違反は不起訴となるケースがほとんどで、罰金刑が科されるのは異例という。地検は、罰金額は明らかにしていない。

地検によると、女性は2月3日、自転車に乗って、神戸市中央区の交差点を赤信号で横断。警察官から注意されたが無視し、刑事処分の対象となる交通切符(赤切符)を切られた。その後、同法違反容疑で神戸区検に書類送検された。

女性は昨年7月にも自転車の信号無視で書類送検されており、その際は不起訴(起訴猶予)となったが、地検は2度の違反を悪質と判断。今年2月26日に略式起訴した。

運転免許のない自転車の交通違反には行政処分は科されないため、違反者は同法違反容疑で書類送検されるが、実際には大半が不起訴となっている。(2015年05月16日 読売新聞)


自転車運転指導を強化この記事にあるように、これまで自転車の違反で赤キップを切られても、不起訴処分になるケースが大半だったようです。取締られても、結局不起訴処分だとタカをくくり、違反を繰り返す人も多いのでしょう。今回の改正で、不起訴処分になったとしても、2回繰り返すと講習、拒否すると罰金刑という運用になるものと思われます。

自転車の交通ルール無視は、目に余る状況になっており、きちんとルールを遵守して自転車に乗っている人にとっても、大きな脅威です。罰則や取締りの強化が、どの程度状況の改善につながるか、施行後の変化に注目していきたいと思います。


自転車の信号無視まで注意義務なし…逆転無罪

乗用車を運転中、交差点で自転車の男性をはねて死亡させたとして、自動車運転過失致死罪に問われた兵庫県高砂市の男性被告(78)の控訴審判決が19日、大阪高裁であった。

並木正男裁判長は「自転車が赤信号を無視または看過することまで予見する注意義務はない」として、求刑通り罰金30万円を命じた1審・加古川簡裁判決を破棄し、逆転無罪を言い渡した。

被告は2013年6月19日、同市の交差点で青信号に従って右折した際、横断歩道を直進してきた自転車に衝突し、男性(当時66歳)を死亡させたとして、在宅起訴されていた。

1審判決は、横断歩道の信号が赤だったと認定した上で、車側が安全確認を尽くす注意義務を怠ったと判断。これに対し、並木裁判長は「自転車が赤信号に従い、横断しないと信頼するはずで、過失があるとまではいえない」と述べた。(2015年05月19日 読売新聞)


クルマと自転車で事故になった場合、クルマの過失割合が重くなる傾向がありました。この記事のようなケースでも、全くの無罪とはならなかったはずですが、新たな判例として注目されます。この件がすぐ影響するとは言いませんが、これまでより自転車の違反に対する目が厳しくなる傾向が強まる可能性はあるでしょう。


道頓堀:オープンカフェいかが 放置自転車問題解消狙う

大阪ミナミの放置自転車問題を解消しようと、地元商店会や在阪企業などでつくる「大阪ミナミ400年祭実行委員会」が7月8〜13日、道頓堀の路上にテーブルを並べて、観光客らにオープンカフェ気分を味わってもらう計画を立てている。自転車を止められないようにして、近くの店で買ったたこ焼きなどを食べてもらう。効果が実証できればテーブルの常設や対象エリアの拡大も検討する。

道頓堀は幅10メートルの歩行者専用道路(市道)で、一帯は駐輪禁止区域だが、道路中央部の放置自転車が絶えない。大阪市は昨年、周辺で約4400台を撤去したが、違法駐輪が常態化している。

放置自転車問題解消今回は自転車のマナー向上キャンペーンの一環で、実行委が大阪府警から道路使用許可を受けて実施する。対象は、動く看板で観光客に人気の「かに道楽道頓堀本店」前と、東隣の「びっくりドンキー道頓堀店」前の約20メートル。道路中央部に立食型の細長いスタンディングテーブル8台を24時間設置する。

期間中は、放置自転車を撤去し、自転車利用者には千日前通など周辺の駐輪場を案内する。テーブル利用者のアンケート調査も実施する。7月11、12日には道頓堀開削記念「大阪ミナミ400年祭」のメインイベントもあり、周辺で縁日も楽しめる。

東京・新宿駅前では2005年から新宿区などが同様の社会実験を行い、200台以上の放置自転車が10台以下に減り、オープンカフェが常設された。

道頓堀商店会の今井徹会長は「放置自転車のせいで、大阪が行儀が悪いイメージを持たれる。観光客にカフェ気分を楽しんでもらい、放置自転車のない道頓堀を目指したい」と話す。

◇放置自転車対策 啓発も効果なく

大阪市や地元商店会はこれまでも放置自転車対策に力を入れてきた。市は2009年10月、道頓堀周辺を放置禁止区域に指定。道頓堀南側の千日前通など約5000台分の駐輪場を設置した。案内地図も作り、毎年10回程度、啓発キャンペーンを行っている。

それでも道頓堀商店会によると、東西約500メートルの通りに、多い時で約300台の自転車が並ぶ。周辺は年々、外国人観光客らが増加。通行の妨げになり、景観を損ねている。

市は昨年、ミナミを放置自転車対策の重点エリアに指定。1日約15人の啓発指導員や警備員が、駐輪場の案内や放置禁止を呼びかけている。道頓堀商店会も午後3?11時、警備員2人を巡回させているが、休日や夜間になると、大量の自転車が放置されるのが現状だ。(毎日新聞 2015年05月27日)


これは、路上にベンチなどが置いてあると、その前には駐輪しにくいという人間の心理を利用したものだと思います。東京の自由が丘などでも行なわれており、駐輪禁止の看板よりスマートですし、効き目も高いと聞きます。道頓堀のような人通りの多い場所であっても、一台とめてあると、どんどん増えてしまいます。

客観的に考えれば、人通りの多い場所に駐輪すれば迷惑なのは当然ですが、先にとめてあると、通行者の迷惑を深く考えずに駐輪してしまう人も多いでしょう。それを防ぐ効果も期待されているようです。地域全体としては減らないかも知れませんが、相対的な迷惑度は下げられるのではないでしょうか。


自転車誘致、中海こぎ出せ 周辺自治体PR

◇コース路面標示、マップや修理所整備

自転車誘致島根、鳥取両県にまたがる中海周辺の自治体が、自転車愛好家の誘致に乗り出している。県などは沿岸にサイクリングコースを設定し、道路に路面標示を整備。地元の安来市観光協会も新たに「サイクリングロードマップ」を作るなどしてPRする。「地域活性化の起爆剤に」。ますます熱を帯びる銀輪ブームに、関係者らの期待が集まっている。

日本サイクリング協会(東京都)によると、全国の自転車愛好家は約1000万人。大規模な自転車大会は全国300か所以上で開かれており、ブームを追い風に、近年は20〜30歳代の愛好家が増加傾向にあるという。

こうした状況を踏まえ、島根、鳥取両県など中海周辺の自治体でつくる「中海会議」が、周辺の景観や交通量の少ない道路環境を生かし、サイクリストへのアピールに取り組んでいる。

中海を反時計回りに走る全長約72キロのサイクリングコースを設定し、迷いやすい道にはコースを示す路面標示を施した。安全上の注意点などを記載した専用マップをインターネット上に公開しており、島根県政策企画監室は「国内外のサイクリストの呼び込みにつなげたい」と力を込める。

自転車誘致一方、安来市観光協会もアピールに本腰を入れる。4月に発行した「安来サイクリングロードマップ」(無料、5000部)では、専門家が設定した〈1〉安来市街(走行距離7〜9・4キロ)〈2〉足立美術館・月山富田城跡(同28キロ)〈3〉安来清水寺・能義(同19キロ)――の3コースを紹介。トイレの場所や給水所、宿泊施設のほか、タイヤがパンクした際の緊急連絡先なども掲載している。

同協会はマップの発行に合わせ、JR安来駅構内にレンタサイクルステーションを開設し、専用の修理工具、自転車スタンドなども配備した。担当者は「サイクリストに市内巡りを楽しんでもらえるよう、環境整備を急ぎたい」と話し、積極的に誘致を進める四国地方の自治体との連携にも意欲をみせる。

スポーツを活用した旅行商品などに詳しい日本スポーツツーリズム推進機構(東京都)の宮本宏史さん(37)は「サイクリングは近年、スポーツ以上に『旅』としての側面が強まりつつある。コースを有効活用して地元ならではの魅力を積極的に発信するべきだ。自転車専用レーンを整備するなど、安全性向上にも気を配ってほしい」と話している。(2015年05月27日 読売新聞)



自転車イベント、空知で続々 都市部から参加増期待

自転車で旅する「サイクル・ツーリズム」が、空知管内で注目を集めている。昨年、同管内で初めて大規模なイベントが開かれたほか、今年も8月と9月に開催が予定されている。自転車からの風景や食を満喫してもらうことで、空知のPRと活性化につなげる狙い。課題は自転車人口の多い札幌や道外からの参加者を増やすことで、「空知観光」の試みは走り始めたばかりだ。

8月30日に開かれるのが「北海道そらちグルメフォンド」(実行委主催)。事務局を務める岩見沢サイクリング協会の本居広和会長は、「自転車愛好家は空知の内外で確実に増えている。地域活性のきっかけにしたい」とイベントの可能性に期待を込める。

自転車イベント昨年に続き2回目の開催で、今年はコースを変更。岩見沢発着で長沼や栗山など南空知を周遊し、3カ所に設けられた休憩地点では南空知9市町の特産品を味わえる。50キロと100キロの2コースを設定しており、特にアップダウンが続く長沼から由仁にかけてのコースは、空知の田園風景が楽しめる「一押しのポイント」(実行委)だ。

マラソンなどと比べて脚や膝への負担が少ない自転車は、年齢に関係なく手軽に始めやすく、昨年は6歳から80歳までエントリーしたほか、夫婦や家族ぐるみでの参加もあった。

さらに、参加者の4割以上が札幌、1割が旭川の自転車愛好家だった。自転車人口の多い都市圏に近い空知の立地条件が、追い風となったといえる。「参加者が増える余地は十分ある。今回は500人の募集だが、将来的に1000人規模になれば、空知のPR効果はかなり大きい」(本居会長)とサイクル・ツーリズムの可能性を語る。

北・中空知を舞台に、9月6日に開かれるのは「北海道スイーツライド」。100キロ、60キロ、30キロに分かれて滝川、深川、妹背牛などを巡る。特産のイチゴやメロン、地元菓子店のカステラ、ケーキなどをコース途中で振る舞う。

目指すは「大人の遠足」(実行委事務局のたきかわ観光協会・嶋田浩彦事務局長)。スイーツを食べながら空知の丘陵地帯や畑作地帯をゆっくり見てもらう―という趣旨だ。

「スイーツ」に特化したのは、同様のイベントと差別化するためで、特に女性や家族連れに参加してもらい、「口コミで空知の食や風景の情報が広がってくれれば」(嶋田事務局長)。1日のみの開催とはいえ、過疎が進む北・中空知の盛り上げにもつながると見込む。定員は200人で、6月から募集を始める。

本州や海外の愛好家向けに自転車観光ガイドなどを行う「アーチ・ヒーロー北海道」(後志管内倶知安町)の高橋幸博社長は「空知は平地ばかりのイメージがあるが、起伏もあり自転車乗りには魅力的。あまり知られていない穴場的な地域だ」と話す。南空知については新千歳空港から車で1時間圏内で、自転車愛好家を呼び込みやすい立地条件の良さも指摘する。

ただ、空知での取り組みは始まったばかり。高橋社長は「まずは運営を事故なく行うことが最優先」と強調。「4、5年は続けて開催し、地元住民に応援してもらい、ボランティアなどで関わってもらえるようなイベントに育てることが重要」と提言している。(05/26 北海道新聞)


タンデム自転車OKタンデム自転車OK 県警本部長「規則改正」

2人でペダルをこいで乗る「タンデム自転車」について、群馬県警の富田邦敬本部長は27日の県議会一般質問で、「県道路交通法施行細則を改正し、夏ごろまでに一般道でも利用できるようにしたい」と述べ、今夏にも県内一般道での利用を解禁する意向を明らかにした。県警によると、一般道で利用できるようになれば関東で初めて。(後略)(上毛新聞 2015年5月28日)


各地で自転車を地域振興につなげようという試みが増えています。最近は訪日客が増えていることもあり、日本人だけでなく、外国人もターゲットになっているようです。注目されて、外国人が訪れるようになれば、その経済効果が大いに期待できるという思惑もあるのでしょう。

自治体もサイクリストの誘致、地域振興を考える中で、自転車に対する見方や考え方が変わってくる傾向があるように思います。インフラの整備などにもつながるでしょうし、自転車に対する一般の人の認知度、理解度も上がるなど、サイクリストにとっても歓迎すべき傾向と言えそうです。


自転車800台、急坂激走 箱根ヒルクライム

箱根ヒルクライム神奈川県箱根町などを通る自動車専用道「マツダターンパイク箱根」で24日、上りの急坂を自転車で走る「箱根ヒルクライム」が開かれた。新緑の映える約14キロのコースを約800人が走り、スタートから標高差約950メートルの大観山の山頂付近でゴールした。

山頂から北へ約7キロの大涌谷では噴煙が立ち上り、火山活動への警戒が続く。全体でトップの渡辺佑樹さん(26)=大阪府堺市=は「参加を一時どうしようかと思ったのですが、立ち入り禁止区域から遠く、影響がないと確認しました。箱根の坂はやはりきつかった」と富士山を背後にガッツポーズを見せた。

参加した、米国コロラド州出身のマイケル・ライスさん(44)も「森の香りがして、ロッキー山脈が懐かしかった。この大会で箱根のみんなが元気になってほしい」と話した。主催したウォークライド社の山根理史社長は「安全に開催できたことを全国に伝えたい」と話した。(2015年5月24日 朝日新聞)



スポーツから買い物まで…多様な自転車集めた企画展

企画展スポーツや買い物など様々な場面で活用される自転車を集めた企画展「バイシクルタウン青山」が、東京・北青山の「伊藤忠青山アートスクエア」で開催されている。

日本やイタリア、イギリス製の自転車約20台を展示。競技用のロードレーサーやペットを運ぶためのかご付きのタイプ、足の不自由な人でも手でこげるタイプなど多様な自転車が並ぶ=写真=。ライトを照らして出来た影を駐輪スペースに見立てる新しい駐輪のスタイルや、自転車スタンドの機能が付いた家具も紹介されている。移動手段としてだけでない、生活に密着した自転車の魅力を伝えている。

会場周辺には明治神宮外苑のサイクリングコースがあり、自転車店も多いことから、サイクリングの途中に訪れる人もいる。31日まで。入場無料。問い合わせは、伊藤忠青山アートスクエア(03・5772・2913)へ。(2015年05月27日 読売新聞)


各地でイベントやレースなども増えています。自転車競技が盛んで人気のあるヨーロッパと比べると、日本での自転車に対する関心は、まだまだ低いと言わざるを得ません。自転車と言うとママチャリで、近所までのアシとして以上の興味のない人もまだまだ多いはずです。

少しずつですが、スポーツとしての自転車やスポーツバイクの魅力を知り、興味を持つ人も増えています。スポーツや趣味として乗るようになる人も増えるでしょう。その過程で、自転車の交通ルールに対する理解度や、安全上の重要性などに気づく人も増えることが期待されます。

自転車利用者の交通ルール違反については世間の目が厳しくなっています。何より周囲に危険をもたらすわけで、取り締まりや罰則の強化によって、ルールの順守と秩序が確立されることを期待したいものです。同時に、イベントなどによって自転車への関心が高まることでも、人々の認識が少しずつ変わっていくかも知れません。




FIFAの幹部が逮捕されていますが、会長が知らなかったはずがないことくらい、素人でもわかりますよね。

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この記事へのコメント
cycleroad さん こんばんは。
箱根ヒルクライム、挑戦してみたいと思ったことも有りましたが、
このイベントに限らず、出張の多いサラリーマンにはなかなかエントリーに至りません。
現実として、今も遠く日本から離れています。

...

「悪質自転車運転手...」、多いですね。
高校生、サラリーマン、子供を乗せた主婦、etc...

幹線道路と丁字路で交わる細い道路。
幹線道路の両側には2M前後の歩道が有ります。
細い道路にはそれが無く、しかも、そこそこの坂を下って来て幹線道路に交わります。
高校生、子供を乗せた主婦、坂の勢いに乗ってそのまま幹線道路の歩道に曲がって来ます。
左右の安全確認など殆ど無し、歩行者の安全などそっちのけで。

下り坂、道路の右側通行でも全く意に介さず!?走り抜ける、高校生、サラリーマン、...。
下り坂、歩道を歩いている通行人に接触しそうなほどのすれすれのところを
猛スピードで走る抜ける、高校生、子供を乗せた主婦、...。

枚挙にいとまが有りません。

とても不思議に思うのは、子供を乗せた主婦、そのスピードで通行人と接触したらどうなるのか、
車と接触したら...考えたことが無いのでしょうか。

他人の事ばかりではなく、(気を付けているつもりですが)自分自身も省みないといけないですね。
Posted by Fischer at May 29, 2015 23:34
Fischerさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私も友人にレースやイベントに誘われたりするのですが、なかなか雑事に追われて、参加できないことが多いです。
おっしゃるように、危険な自転車利用者については私も不思議です。
一時停止どころか安全確認もせずに、よく飛び出せるものだと、その神経を疑うというか、信じられない思いです。
そんな調子で走っていたら、早晩事故にならないほうが不思議です。
そういう人が多いのは確かであり、自転車にとって一番危険なのは自転車という形も少なくない状況と言えるでしょうね。
遠くからコメントありがとうございます。お気をつけて。
Posted by cycleroad at May 30, 2015 23:09
自転車だけをやり玉にあげ、行政や自動車の問題点を取り上げない偏向報道を続ける報道機関には、本当に嘆きと怒りを覚えるものです。

またしても朝日放送が自転車叩き - 大阪交通news http://d.hatena.ne.jp/delalte/20150520/1432133155
突然自転車叩き全開のTBS - 大阪交通news http://d.hatena.ne.jp/delalte/20150528/1432804518

ほとんど毎日通学路を自転車で通っているのですが、自動車は事故を生む路上駐停車、違法駐車、速度超過、スレスレ追い抜き、警音器使用制限違反なクラクション、沿道駐車場や側道から一時停止なしで歩道に乗り上げ、歩道を塞ぎ、自転車や歩行者の通行を阻害するなどやりたい放題です。停止線があっても、自動車はそれを"通り越してから停止して"左右確認をするのが日常茶飯事になってもいます。横断歩道でも歩行者自転車をろくに優先しない危険な自動車運転が目立つほどに。信号のない横断歩道では絶望的で、おじいさんおばあさんや子供が明らかに渡ろうと、じっと待っているのに、30台以上もの自動車が停止せず横断歩行者等妨害等違反を犯していく光景をよく見かけますし、私も歩行者の立場の時に、それを痛感しています。また、横断歩行者妨害違反の自動車は、速度超過や携帯ながら運転の併犯も多い。自動車一台がやっと通るような細い道を抜け道として使い、しかも危険な速度で通行する自動車も少なくない。子どもたちも大勢通っているにも関わらず、ひどいものですよ。
なのにテレビや新聞はこのことをろくに報じず、自転車攻撃にばかり終始する姿勢を見せる。あまりに卑劣だと感じるものです。
Posted by GreenTopTube at May 31, 2015 23:01
小学生5人はねられ1人重体 運転の女逮捕 - 社会 : 日刊スポーツ http://www.nikkansports.com/general/news/1479418.html
小学生の列に車、6人はねられる 1人意識不明2人重傷:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/ASH5N3258H5NPTIL003.html
現場にブレーキ痕なし 小学生の列に突っ込んだ車 http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000050901.html

http://greentoptube.hatenablog.com/

このような自動車惨劇があってもなお、テレビや新聞の姿勢は変わっていません。自転車第一当事者な事故があれば、自転車利用者を非難し攻撃し誹謗中傷し自転車への規制取り締まり強化を唱えるのに、自動車第一当事者の事故があった場合、不気味なほどに口をつぐんで自動車運転手への攻撃や自動車規制強化を勧めるようなコメントはほとんど出さないのです。
先進諸国で最も遅れていると言ってもよいぐらいに自転車インフラ整備を怠ってきた行政への批判もない。行政も行政で、交通の鉄則は弱者保護優先であるにも関わらず、自動車乱用を控えさせる政策を怠り、むしろ自転車利用を抑制するようなやり方が目立ちます。自転車は健康と環境を尊重するシンボル的な乗り物であるにも関わらず。
報道機関の、自転車だけが集中攻撃する卑劣さは許せませんし、根本的な解決には絶対に至らないやり方でもあるからです。
代表的なのは、自転車レーンにおける路上駐停車や歩行者の侵入を取り上げず、自転車だけをやり玉にあげ攻撃するような論調が挙げられます。理不尽このうえない不公正なやり口です。
サイクルロード氏は、そういった報道や行政の偏向をよく指摘してくださる、貴重な人物です。心すくわれている人も多かろうと思います。
Posted by GreenTopTube at May 31, 2015 23:02
こんにちは
講習制度の対象になる14項目ですけど、どこまで厳密にやるのか、また実際に取り締まりを行う警察官への教育や、道路構造・規制状況の確認はきちんと行われているのでしょうか・・・
私の通勤ルートには歩道に設置された自転車道や、車道から離れた所にある自転車横断帯・車道から目視しにくい歩行者用信号など正しく走ろうとすると色々考えさせられる箇所がたくさん有ります。
歩道から歩行者用の赤信号を無視して横断するようなケースはどんどん取り締まって欲しいけど・・・行政の意識も変わる事を願ってやみません。
Posted by ta_iso at June 01, 2015 13:14
GreenTopTubeさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私は、必ずしも報道機関が偏向報道をしているとは言っていませんし、思っていません。
報道に携わる人が、迷惑駐車の自転車にとっての危険などを、あまり理解しておらず、不公平感があるのもわかりますが、ルール違反をする危険な自転車利用者が多いのも事実です。
そのことが法令を順守している利用者や歩行者を危険に陥れているのも確かであり、問題だと思っています。多くの人が問題だと感じている以上、大きく取り上げられるのも当然でしょう。

一方で、高度経済成長期に、経済優先で来た結果、一般的に、クルマ優先が当たり前で疑わない人が多いのも確かでしょう。
世界の事例などを見て、客観的に見れば、日本の自転車行政が長年間違いを重ねてきた事実、行政の無謬性という考え方のもと、修正できなくなっている面も否めないと思います。

そのあたりを、なるべく客観的に見たいと考えています。報道などに、多少偏りがあるように感じ、『自転車だけをやり玉にあげ攻撃するような論調』と感じるのもわからないではないですが、だからと言って、自転車側の立場に立って感情的になると、世の中の自転車に対する見方や批判を軽視することになります。
そのような見方はするべきではないと思っています。

Posted by cycleroad at June 01, 2015 23:12
ta_isoさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
現状での違反状況を考えると、厳密に取り締まるのは不可能、あるいは現実的ではないのは確かでしょうね。
利用者のルール順守姿勢や、通行の秩序を確立するために一罰百戒的な面が出てくるであろう事も容易に想像されます。

今回の法改正や取締りの方針変更によって、おっしゃるように行政の不備などがクローズアップされる状況になるかも知れません。そのあたり、具体的には今後の動向を注視したいと思います。
何をもたらすか、現時点ではわかりませんが、何もしなければ始まらないのも確かで、少なくとも何か変わっていくことを期待したいものです。
Posted by cycleroad at June 01, 2015 23:25
違反者講習が施行されましたね。
個人的にはすり抜け禁止(割込み禁止)も重要事項に入れた方が効果は高いと思っていたのですが、
そこは今後の課題といったところでしょうか。
Posted by Bosswo at June 03, 2015 10:01
Bosswoさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
今回の改正が有効に機能するかは今後の運用次第だと思いますが、その結果次第では、重点項目が変わる可能性もあるでしょうね。
Posted by cycleroad at June 04, 2015 23:34
 
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